1718611 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

言葉を“面白狩る”

言葉を“面白狩る”

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

2007/07/14
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類

「米八百五十石有。但、一石に付三升づゝかん立ち申候時に、右のます目になにほどぞといふ時、升目八百二十四石五斗に成といふ。」(岩波文庫『塵劫記』)
米が八百五十石あり、一石に付三升づゝの「かん立ち」があると、実際にある米の量はいくらかと問うとき、八百二十四石五斗であるという。
同書の注によると、「かん立ち=量目の不足すること。「かん」は「欠」と書く」とあります。1石で3升不足すると、「一石」は実は9斗7升ですから、 0.97石×850石=824.5石 です。

「廻し欠、三斗入俵ニ付弐合、五斗入俵壱俵ニ付三合迄欠り有之分は御請取候て、欠米別ニ御請取可有之候、是より過分ニ欠立候は有俵ニ御直せ可被仰付候」(慶安二年(1649)『広島県史』)
廻し欠、年貢米三斗入り俵では弐合まで、五斗入り俵では壱俵につき三合まで「欠り」があるときはそのまま受け取って、欠米(不足の米)は別に徴収しなさい。これ以上の不足があるときは、規定量の俵に作り直させなさい。
「欠り」は「不足」のこと、「かけり」と読むのでしょう。「欠米」は「不足した米」、「かんまい」と読みます。「廻し欠」は解りません。

「御蔵米払之時……米渡候時かんたち候ハヽ百姓出し可申候、若あまり候ハヽ百姓ニもとし可申候」(寛永七年(1630)『広島県史』)
御米蔵から切米を渡すとき、量目が不足していたら、不足分は百姓が負担しなさい。余れば百姓に戻しなさい。

かんたち」は「欠立」で、「規定量に不足すること」。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2007/07/14 12:07:09 AM



© Rakuten Group, Inc.