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「四日市尾道屋嘉兵衛揺会初坐、使塾生僧岳順臨其席」(「鶴亭日記」文政六年(1823)十月二十六日) 四日市尾道屋嘉兵衛の揺会初坐に、塾生僧岳順をして其の席に臨ましむ。 「菅田原儀兵衛之使至、乞加揺会不答」(「鶴亭日記」文政七年(1824)二月十九日) 菅田原儀兵衛の使至り、揺会に加はらんことを乞ふも答へず。 「揺会」という見慣れない言葉が使ってあります。辞書や『広島県史』やその他市町村史の資料中では見つかりませんが、「鶴亭日記」ではお馴染みの用語のようです。「揺会初坐」(?会の初回)、「加揺会」(?会に加入)のと使ってあるので、何かの「会」に違いありません。 インターネットで捜すと……、ありました! 「無尽(寺院の質金融)はインドから発生し、中国、朝鮮を経て、日本に渡来した。これに対して、日本には民間で古くから庶民金融組織の頼母子講が存在していた。中国にも独自の無尽といわれる「合会」があった。……「合会」の仕組みについては、「輪会」(順番無尽)、「揺会」(抽籤無尽)および「標会」(入札無尽)といった種類がある……」(陳玉雄(麗澤大学)『中国経営管理研究』第 4 号) 中国で「揺会」とは、抽籤無尽であるとの説明です。中国語の「揺会」は日本の「頼母子」に相当すると考えるのが適当でしょう。 そういえば、「鶴亭日記」の記事の中心は漢文でした。トホホホ……。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010/11/04 01:30:53 PM
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