デイヴィ・ジョーンズ
『深海の悪霊』と船乗りから恐れられている「デイヴィ・ジョーンズ」デッドマンズ・チェストでは、タコの触手のようなヒゲを蓄えて、右手にもタコ足の指が生えてます。左手はカニの爪を持って、切れ味抜群~~そう~~。首の後ろにはタコの頭の部分がブニィィィィ~~と乗ってて、思わず針で突きたくなるのよね。足も片っぽは、カニの足なのかな?尖がってるよね。コツコツと足音を立てて歩くのが不気味ですぅ。ヤツが歩くたびにウツボがキュッ!キュッ!と、身を縮めるのが、デイヴィ・ジョーンズの恐ろしさを上手に表現してました。デイヴィってヤツは、クラーケンに船を襲わせて、生き残った乗組員に「死を先延ばしにしてやる代わりに、俺の船で100年間働け」と『血の契約』を結ばせます。もちろん、断ることも出来るよ。でも、それをしたら殺されるだけ。。死を先延ばしした所で結局、100年働いているうちに体が海の生物と同化して、しまいには船に同化してしまうのだから、救われる事はない。ウィルのお父さんのブーツストラップ・ビルなんて、ダッチマン号の乗組員になってまだ10年足らずだからフジツボだらけの体といえども、まだ人間らしい顔をしてました。だけど、他のヤツらはとても人間には見えない。剣で斬られたら体内から魚が大量に飛び出す始末。。中にはヤドカリの頭が転がって、体と頭が連動しないヤツもいる。『デイヴィ・ジョーンズ』は、実際のところ船乗り達から「海で死んだ者の魂をロッカーに閉じ込めてしまう」という風に伝えられています。「海のもくずと消える」は英語で「be lost to Davy Jones Locker」となって、POC1でもウィル・ターナーがこの慣用句を使ってるシーンがありました。インターセプト号がバルちゃんのブラックパール号に教われて、エリザベスがブラックパールのクルー達にオモチャにされかかった時、ウィルが海中からパール号に乗船して、銃を自分の首に突きつけながら「On my word,do as I say,or I'll pull this trigger and be lost to Davy Jone's locker.」『言うとおりにしろ!じゃないと、引き金を引いて海のもくずになるぞ!』と、言ったあのシーンです。デイヴィ・ジョーンズのロッカーとは、海で死んだ者の墓場で、その魂が行き着く場所という意味なんですね。映画では、この言い伝えを元にデイヴィ・ジョーンズをいうキャラをこしらえたんですね。そして、フライング・ダッチマン号のオランダ人と掛け合わせて、悲恋人物に仕上げた。デイヴィ・ジョーンズが心臓の入ったデッドマンズ・チェストを埋めた地、「イスラ・クルーセス(十字架島)」無人島で何もないけれど、朽ちた教会だけ残ってました。伝染病が流行って島民が全部死に、一人残った宣教師も、死体を埋葬している内に頭がおかしくなって首を吊って死んだと伝えられてる島です。デイヴィ・ジョーンズはその島の教会で愛する彼女と結婚式を挙げたかったのかもしれないね。だけど、夢破れてチェストを埋めた。映画で、クラーケンに襲われた船が「フライング・ダッチマン号だ」とジャックに言われたウィルが乗り込んで行くのだけど、その船で生き残った船員の中に十字架を握った人がいたんです。他の仲間がデイヴィと「血の契約」を交わしそうになった時に気丈にも「やめろ!」と言うのですが、それを聞きとがめたデイヴィはその十字架を一瞬見つめるんですよね。十字架=十字架島のデッドマンズ・チェスト。そして、彼女への愛。一瞬にして、愛ゆえの苦しさがデイヴィの体を駆け巡ってるように感じました。心臓がないというのに、まだ苦しんでいる。ジャックにウィルの事で「あの若者は恋をしている。若くて美しい女性と結婚することになっている。」と言われて、その場は話に乗らずにやり過ごしたけれど、船に戻ってから狂ったように悲しげな曲をパイプオルガンで弾いていた。それも、タコのヒゲで。。ものすごーー、切なげだった。古くから言い伝えられてる「デイヴィ・ジョーンズ」なので、デッドマンズ・チェストの心臓を刺して殺してしまったら、その言い伝えはもう無くなるって事だね。そうなると、クラーケンが野放しになってこれまた危ないねぇ。さて、クラーケンってデイヴィ・ジョーンズの言う事を聞くのか?それとも、フライング・ダッチマン号の船長のいう事を聞くのか?だって、クラーケンを呼ぶ仕掛けって、フライング・ダッチマン号が持ってるんだもんね。決して、デイヴィ・ジョーンズが特別な何かで呼ぶわけではないのです。でも、フライング・ダッチマン号=デイヴィ・ジョーンズって感じだから、やっぱりデイヴィが操るって事になるのかな。ジャックも「あいつ(デイヴィ)を殺したら、誰が怪物(クラーケン)をとめるんだ!」って言ってたしなぁ。どうでもいい事だけど、ついつい深いところまで追求したくなる私のクセは、相変わらず健在なのでありました。『TOPへ戻る』