「秋は夕暮れ」に深くうなずく子どもたち
生活科の時間に「秋見つけ」をした後、「枕草子」を取り上げる。小学2年生の子どもたちだが「枕草子」第1段「春はあけぼの」を暗唱できる。黒板に絵を描きつつ「秋は夕暮れ」の意味を話すと、ああそうだったのかニコニコうなずく子どもたちであった。 子ども版 声に出して読みたい日本語(6)齋藤孝のイッキによめる!名作選(小学4年生)原文と私が子どもたちに語った訳は次の通り。【原文】秋は夕暮。夕日のさして山の端(は)いと近うなりたるに、からすのねどころへ行くとて、みつよつ、ふたつみつなどとびいそぐさへあはれなり。まいて雁(かり)などのつらねたるが、いとちひさくみゆるはいとをかし。日入りはてて、風の音むしのねなど、はたいふべきにあらず。【原田訳】秋は夕暮れがいいですね。夕日がさして、山の端にとても近くなっているころに、烏がねぐらへ行こうと、三羽四羽、二羽三羽などと飛び急ぐのさえ、しみじみとして心にジーンときます。まして、雁などが連なって、とても小さく見えるのは実に趣があります(ああいいなあと思います)。夕日が沈んで、風の音や虫の声などが聞こえるのは、やはり何ともいえないですね。