31869008 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

私の母乳育児体験


~私の母乳育児体験~


私は28歳で第一子を出産しました。
特に母乳育児に熱心な産院で出産した訳でもなく、私の母も母乳が出ずにミルクオンリーだった、と聞いていた為、私は特に母乳orミルクというこだわりはなく、母乳が出ればそれに越したことはないけれど出ないならミルクオンリーで育てればいいや、という考え方をしていました。
そして待ちに待った出産を迎えたのですがやはり母と同じ体質なのか産後の母乳の出はさっぱりで何日経ってもおっぱいが張ってくるということはなく、授乳の度にベビースケールで計った母乳の量はたった5ccとか10ccという感じでした。
産院では3時間ごとの授乳と教わり、その日に飲ませる量というものが決められていて母乳を吸わせた後に足りない分をミルクを足すように指導されました。

約3時間ごとに母乳を吸わせはするもののベビースケールで出る数字は10cc足らず、授乳の度にミルクを作って母乳+ミルクでミルクの缶に書かれてある量を飲ませるという感じの授乳方法を取っていました。
授乳の度に母乳を20分ほど吸わせその後にベビースケールで母乳量を量り、足りない分ミルクを足すということをするわけですが、母乳+ミルクだと1回の授乳に40分以上かかってしまい、まごまごしているうちにすぐ次の授乳時間が来てしまいます。
出ない母乳を吸わせても赤ちゃんがかわいそうな気もする、混合だと時間がかかるだけなのでそれならいっそミルクオンリーにした方がいいのかも・・・そんな風にも思い始めていました。
退院してからは張らないおっぱいを毎回吸わせるより母乳を少し溜めておき多少おっぱいが張った時だけ母乳を飲ませるようにした方が母乳は良く出るかもと思いミルクだけを飲ませる回が増えていました。

そんな時近くに住む義姉(主人の兄の嫁)が桶谷式の母乳マッサージをしてくれる助産院へ行ってみない?と声をかけてくれました。 母乳にこだわりがなかった私ですが、マッサージで出るようになるのならラッキー!くらいの軽い気持ちで言われるがままに紹介された助産院へ行ってみることになりました。

助産院ではまずおっぱいを基底部から剥がしてもらい詰まって出にくい乳管を開くマッサージをしてもらいました。
よく噂で聞く痛くて辛いマッサージではなく、そう苦痛を感じることもなく家庭的で暖かな雰囲気の中で助産師さんといろいろなお話をしながらマッサージを受けるという感じでした。

マッサージが終わった後に赤ちゃんの抱き方、おっぱいの含ませ方、などを事細かに指導を受けたのですが助産婦さんがおっしゃることがどれもこれも目からウロコでもうビックリ!!
私が今までやっていた3時間ごとの母乳で足りない分は毎回ミルクを足すという授乳方法やおっぱいが張るまで待って母乳を溜めてから飲ませるという授乳方法は逆に母乳を出にくくしてしまう授乳方法だということが分かりました。
おっぱいは張っているから出るということではない、張らなくても何度も根気よく吸わせ赤ちゃんが乳首を吸う刺激によって母乳の分泌を促すホルモンが出るのだということも教わりました。
足りないからと足りない分をミルクで足せばお腹は充分に満足してしまいます。
母乳は赤ちゃんの胃腸に負担をかけないため消化吸収も早く本来なら早く欲しがり早く泣くものなのにミルクでお腹が満足してしまうと3時間くらい授乳間隔が空いてしまうのです。
それでは母乳の分泌量を増やすための頻回授乳が出来なくなってしまい、それ以上母乳量は増えてきません。 母乳の出が悪くてもすぐミルクを足すのではなく、足りなくてすぐ泣いたらその つど何度でもおっぱいを含ませてやればいいのだそうです。
たとえ30分おき1時間おきでもいいのでママが付き合ってあげられる限りは超頻回授乳に付き合ってやります。
でも最初本当に出が少ない場合はママも疲れてしまうと思いますので頻回授乳の合間に何度かミルクを少な目に足すというやり方をするのだそうです。
そして様子を見ながらミルクを足す量や回数を徐々に減らしていく、これが母乳量を増やすミルクの足し方だということです。

やり方は理解出来たものの、ただでさえ慣れない初めて育児の中でそれを実践していくのはとても大変なことでした。
うちの第一子の場合もかなり手の掛かるタイプの赤ちゃんだったようで「たくさん飲む」ということが出来ずチョコチョコ飲んでは寝る、でも布団に下ろすとすぐ泣く、だっこしてないと寝ないという状態でした。
1ヶ月の時から始まった昼夜逆転はいろんな人にアドバイスをされたことを全て試してみたのにもかからわらず結局3ヶ月に入るまで一向に直らず、毎日空が明るくなるまで寝てくれない赤ちゃんを前に私は一晩中おっぱい→赤ちゃんがウトウトする→布団に下ろす→泣く→また抱き上げておっぱいということをエンドレスで続けたものです。
寝ないのはおっぱいが足りないせいだ、きっとミルクをもっとたくさん足せば寝てくれるのに・・・と赤ちゃんが泣くことや寝てくれないことを全部母乳の出が悪いせいだと決めつけていたように思います。
睡眠不足でヘロヘロになり、髪の毛はボサボサ、お化粧や自分の服装に構う暇もないまま育児疲れとストレスがいっぱいで途方に暮れる日々との葛藤が続きました。

この頃の私はまだ育児にも母乳の出にも自身が持てませんでした。
相変わらず1回の授乳で出る母乳量は朝など比較的良く出る時でも両方のおっぱい合わせて80ccほど、出の悪いときは10ccや20ccといった具合でした。
おっぱいが多少張ったような感じになるものも朝だけだし、朝まで寝てくれない日は一晩中吸われ続けたおっぱいはもうフニャフニャ。
こんな感じではとうていミルクの缶に書かれてある量には届かないという思いずっと私の中にありました。
まだ自分で母乳育児を頑張っていこうという意気込みもなく、1ヶ月健診の結果次第ではもっとミルクをたくさん足したい!とさえ思っていたのです

そんな感じで桶谷式の助産師さんに言われるがまま頻回授乳の合間にどうしても辛いときだけミルクを少な目に足すという授乳方法を1ヶ月実践しました
そして段階的にまず午前中ミルクを足すのはやめる、次に夕方まで足すのをやめるという感じで助産師さんに励まされながら徐々にミルクを足す回数を減らしていきました。
そして迎えた1ヶ月健診、赤ちゃんの体重は1200gも増えていて、その結果を知った助産師さんから思い切ってミルクを足すのはやめてみましょうと言われたのです。

この時点でも私はまだ不安でした。だって母乳はまだ1回に50ccや60ccしか出ないのにミルクをやめても大丈夫なの?ミルクの缶に書かれてある量にはまだまだ満たないのに。
でも2ヶ月、3ヶ月と少ないながらも発育曲線に沿って赤ちゃんの体重は順調に増えていき、ようやく私は「私がやって来たことは決して間違いじゃなかったんだ!」と、思えるようになり、自分のおっぱいと今まで頑張ってきたことについて自身が持てるようになって来ました。
もうミルクの缶に書いてある量は気にしない!『一回に出る母乳の量が少なくても足りなければまたいつでも何度でも吸わせてあげればいいんだ』と、思えるようになったのです。

振り返れば辛い日々だったけど、頑張って来て良かった・・・・ 初めての子育てにただただ戸惑うばかりの私でしたが少し自分の育児の方向性が見えてきたように感じました。
そして母乳育児をするつもりなんて全くなかった私が、2人目3人目と今では自分で楽しんで母乳育児をしています。

でも私と同じようにきっと母乳育児の基本的な知識を理解していない新米ママは多いのではないかと思うのです。
「赤ちゃんとママが笑顔で楽しくいられるのであれば母乳でもミルクでもどちらでも構わない」というのが大前提ではありますが、できれば母乳で育ててみたい、混合でも今より母乳量が増えればいいな、と思っているママのために、またおっぱいブルーや子育てブルーにどっぷりハマッているママの力になれればいいな、と思ってこのHPを作ることにしたのです。

管理人 じる(2002.3.2)


お気楽母乳育児のTOPへ HOMEへ 次へ



© Rakuten Group, Inc.