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2005年04月21日
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【カッコーの巣の上で・ポスター】

数十年前の作品だが、以前に評価された作品は現在でも重みあるメッセージを伝えてくれる作品が多い。この作品もそう感じることができる作品の一つ。社会の不条理をテーマとすることから好き嫌いがわかれる映画となるのかもしれない。しかし、わかりやすくリアルに自由を求める主人公を描ききっていることから貴重な作品だと思う。

主人公は病気を患いながら労働を逃れるため精神病の装いをして精神病院に入る。そこでは労働以上の苦痛を味わうことに。ただ、主人公は精神病院の中での不条理な規則に従わざるをえない患者を懸命に変えようと努力する。口論、脱走、暴行などあらゆる手段を用いて病院組織のトップである婦長に対抗する。主人公の抵抗もむなしく、本当の精神病にさせられてしまうが、多くの患者は間違いなく主人公の影響を受けていた。ラストでは主人公の意思に揺り動かされた患者の一人が脱走を試みる。

この作品では社会の不条理を批判することがやはり重要なポイント。むしろ精神病院を社会全体の縮図として使用しているように思われる。その病院の中で社会の不条理を貫き通し、納得のいく説明のないまま患者を規律に従わせようとする婦長。その婦長をトップとした組織に対抗することもなく従わされている患者。その社会の中では対抗すれば対抗するほど、小さな存在として扱われることになる。その社会全体というテーマに精神病院を用いて描いているところから脚本の壮大さが見られるように思われた。生き生きと生きる主人公。どのような事件がおきようと陽気に振舞う主人公の姿は終盤近くまで変わらない。彼が望むのは不条理な規則に従うことのない自由な生き方。そのことは誰もが望んでいる。世界各国、時代を通じて不条理な規則が存在する以上、この映画が支持され続けることは想像に難くない。





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最終更新日  2005年04月22日 02時49分58秒
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