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「台湾に行く申し込みをしようと思っている」とダンナは突然言った。しかも偸渡(密航)で。「えっ?」
今10人アーティストを募集している。それは行為芸術(パフォーマンスアート)であり、大陸から台湾に船で密入国するというものである。ダンナの親友2人が参加表明をしている。 私「あなたには家族がいるのよ」 ダンナ「他の2人にもいるよ。あと漂流専家(専家は専門家)は必ず行くんだけど、俺を入れたら4人。あと6人だ。ここに台湾人も入るともっと意味の深いものになる」(希望に満ちた顔)。 ちょっとぉ!辞めてよ!普通の頭を持った人は絶対行かないが、こういう職業の人は何をしでかすかわからない。阻止させるために、私は考えた。 私「行ってもいいよ。でも一つ条件がある。行ったら、私は自殺する」 ダンナ「おまえは自殺が好きなのか?日本で武士道の精神を学んだことがあるんだな。残された子どものことを考えろ!」 私「何言ってんの?自分は?」 ダンナ「俺は芸術のためだ。おまえの自殺はただのわがままだ!」 突拍子もない話に私は終始笑いっぱなしだ。だってもう、笑うしかないでしょう。 ダンナ「俺はまじめだ。なんで笑う?船っていったって、機械のついていない木の船だよ。自分たちで漕ぐ」 私「船を漕ぐなんて体力いるよ」 ダンナ「そうそう、事前に訓練もある。泳いだり、山登ったり、訓練費5000元」 私「えっ?5000元?バカらしい。これ誰が企画したの?」 ダンナ「そういう奴がいるんだよ。『台湾は中国の一部だ』っていうのに、自由に行けない。じゃあ自力で行こうということになった」 私「そんな数時間じゃ着かないよ。食料だってたくさんいるよ」 ダンナ「釣りをして、刺身だ!あっ、わさびがいるな。トイレは海にすればいいし、水で洗えるから紙はいらない」 私(......絶句......) ダンナ「俺が急にいなくなったら、そっちに行ったと思ってくれ。あっ、そうだ。遺書を書いておかなきゃ。ええと、遺産は......。あっ、借金があるな」 私「ちょっとぉ、死ねないじゃない!」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年05月26日 14時38分56秒
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