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アキレス腱断裂保存療法(イギリス編)

皆様こんばんは!

本日は、まじめなお話です(笑)

先日より、イギリスにてアキレス腱断裂され、保存療法にて治療されていた患者さまが来院されました。

受傷後からイギリスにて約8週間治療されていたので、治療法を書いてみたいと思います。

もちろん患者さまには了解を得ました。

この場をお借りしましてお礼申し上げます<(_ _)>



右アキレス腱断裂

40代女性

【原因】
ダンスの練習をしようとジャンプした際に受傷。
既往歴なし。

【診断】
視診・触診にてアキレス腱断裂診断。トンプソンテストは行いませんでした。
※画像診断なし

【治療法】
受傷直後に救急病院にてシーネ固定。
2日後に専門医にてアキレス腱断裂診断され膝下ギプス固定。(最大底屈位)
(患者さまはご自分でかなり勉強されているようで、断端を寄せなくていいのか?と担当医に言ったところ、???何言っているの?みたいに言われたそうです・苦笑)
免荷指示

4W、120度に角度変更
医師の診察なし。
ギプス専門?の医療従事者がアキレス腱を診るのみ。
医師の診察・検査を希望するが拒否される。


6W、装具に変更(AirCast)

AirCast.
骨折後の装具のようです。
ものすごく重いものですね。これで歩くのは大変そうです。
しかも免荷指示・・・・
足ついても関係ないんですけどね。

7週目で帰国。
イギリスではリハビリはしませんでした。





8週目より当院で診させていただいております。
患者さまのご希望により、当院を受診前に草加市立病院にて診察・MRI検査を受けて頂きました。
※草加市立病院に受診する際に当院より紹介状をお渡ししました。

MRIの画像でも部分的についていないところはありましたが、再断裂の心配も少ないと思われます。(無理しなければですが)

9週目よりこちらの装具に変更いたしました。
VacoCast
VacoCast

AirCastに比べると断然軽いです。
このまま水泳も出来るようです。

8週間足を着いていなかったので心配されてましたが、順調に回復しております。
(※当院では6週間で固定除去しますが、本人と相談して装具を装着しておりおます。無理に外すことは致しません!)


現在は通勤(電車)のみ装具固定。自宅や職場ではサポーターにしております。




【編集後記】

イギリスでの治療は国民健康保険で行うのだそうです。
自己負担はなし。
それなので、できるだけ安くすますようになっているそうです。
検査などはお金がかかるので×
※自費で画像診断診してもらうことは可能のようです。しかし予約を入れて待たなければいけないそうです。

一番びっくりしたのが、ドクターのお言葉です。
10週間固定していればアキレス腱はつきます。
心配ありません。
それでもつかなかったら手術しましょう。と言われたそうです(苦笑)
10週間の苦労はどうなるの??

日本でしたら随時画像検査を行い様子を診ていくと思うのですが・・・
お国柄なのでしょうか?
日本でそんな事したら訴訟問題ですね・・・
私でしたらエコーの画像がなければ怖くて治療できませんね。


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