「明日の記憶」上映会で渡辺謙氏と握手!!
渡辺謙氏の著書 の出版記念上映会で「明日の記憶」を観て来た。前日から着物で行く気満々で、1時間近くかけて着たというのにトラブル発生・・・。で、結局、カットソー&チノパン&ローファーという、いたって普通の格好で行った。悔しいー。さて、上映会。映画館のチケットカウンターではなく、壁際のテーブルで招待状を提示して、氏名確認・1,500円お支払い。その後、非常階段で並んで待たされ、10分以上経ってから、ゆるゆる列が動き出した。会場フロアに入ると、そこには渡辺謙氏が・・・。穏やかな笑顔で1人ずつに著書を手渡し、握手しているではないか!一瞬「あー人差し指が手湿疹で荒れてる~」とか「マニキュア塗ってくれば良かったかなー」とか自意識過剰な心配と後悔をする。「ありがとうございます」と小声でつぶやいたつもりだったが、多分、口の中だけで音声にはなっていなかったような気がする。緊張した・・・。誰も歓声を上げるでもなく、静かだったしね。至近距離でご尊顔を拝した渡辺氏は、背が高く、肌がつるつるしていた(これは照明のせいか?)。映画は、前評判どおり泣けた。泣かされた。若年性アルツハイマーがテーマとして取り上げられているが、これは夫婦の物語。「きれいに描きすぎてる」という意見もあるようだが、もっともだと思う。妻の樋口可南子氏は、泣いたり、不安がったり、時にはキレたりもするけど、逃げ出さないし、豊かな母性で夫に寄り添い、あまりにも「優等生」という感じなのだ。昔のツテで仕事探して、陶芸ギャラリーなどという、アカデミックでアーティスティックな職場をあっさり見つけるし、新店舗の店長まで任される。仕事から帰って家事もしているのに、全然生活の疲れが見えないのだ。まぁ、リアリティを追求するなら、そもそも、あんなきれいな奥さんいないだろ、って話になっちゃうんだけど・・・(苦笑)。でも、最後には、自ら進んでのようだけど介護施設に入るあたり、やはりリアルだと思った。ラストシーンはあまりにも切なくて、奥さんが気の毒で気の毒でしかたなかった。記憶を失っても、愛情や信頼を失わずにいられるものだろうか・・・。結構救いのない終わり方で、ずーんと胸に沈んだ。主演の渡辺氏は、部下を怒鳴りつけたり、渋谷の街を全力疾走したり、直角お辞儀したり、泣いたり、さすがの熱演だった。会社では、病気がばれて自主退職を迫られる。そりゃそうなんだろうなぁ、企業としては・・・。でも、閑職に追いやられてでも、あんな風に在職期間を引き延ばしてもらえるものなのかな・・・。部下にも慕われていたようだけど、やっぱり培ってきた人間関係と業務実績によるのかな?そういうのって。映画終了後、渡辺氏がスクリーン前に登場し、20分弱ほど著書と映画について司会者とトーク。この司会者の女性(名前忘れちゃった)、申し訳ないけど、ちょっとウザかった・・・。もう少し、映画と相手に合わせて、品のある人はいなかったのかと・・・なんか惜しい。惜しいといえば、平日のせいか、空席が結構多かった。もったいないなぁ、みんな・・・って、余計なお世話だな。トークでは、散々聞いた映画話以外には、母の日の前日に著書が出来上がって、新潟のお母さんに贈ったら、ほんの数日後に手紙が来た、という話をしていた。あと、昔初めて舞台をやった時に「稽古日誌を書いておいた方がいい」と先輩に言われた、と言っていたけど、あれって誰のことなんだろう。もしかして山崎努氏?帰りの電車の中で見たら、著書には直筆サイン入り。これは、ファンにはお宝本だろうなー。いつか、世界中の映画ファン垂涎の1冊になったりするのかな?