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カテゴリ:ファッション撮影
若手シンガー(20歳女性)のカバー写真撮影がありました。
晴天の空の下、クルーズ・ボートでの優雅なロケでした。 メイン・シンガー1人にエキストラ・モデル3人。 この女の子、キャサリン・セタ・ジョーンズのそっくりサンなんです。 一見すんげぇ~良い感じの設定に聞こえますが、YO-YO撮影経験の中で最悪の一日でした。 何せ彼女、自己流メイクがスゴイんです‥。 今時コレかよ‥って感じの、おばちゃんのような糸眉毛。 ダマダマに厚塗りしたチーク。 ゴテゴテに重ね塗りしまくったコギャルを彷彿とさせるマスカラ。 白パールの口紅に黒いリップ・ライナー。 折角、顔の作りはセタ・ジョーンズなのに、メイクした顔はクリスティーナ・アギレラもどきのドラッグ・クィーン・メイク(汗)。 本人に「アギレラ好きなの?」と尋ねたところ、「アギレラなんて嫌よぉ!セタ・ジョーンズみたいになりたい!」とのこと。 じゃあ私がメイクでセタにしてあげましょう!と手もみしながら取り掛かったのも束の間‥。 一通りメイクを済ませて、内心「うんうん、本人のメイクよりずっと上品♪」とまぁまぁ満足していたのに、私が他のモデルのメイクをしている間に勝手にトイレでマスカラのゴテ塗り、おてもやんチーク、黒のリップ・ライナーを付け足しやがったのですっ(うぉおおおぉぉぉぉぉっ、なんてことしてくれたんだっこれじゃ私のテクと苦労が水の泡じゃないかぁあああっ)! しかもセルフ・タン(ボディ・ローション・タイプのあれです)で少々顔黒はいってるので、真っ白パールの口紅(本人持参)を私の塗ったナチュラル・グロスの上にグイグイ重ね塗りして、正に日本のヤマンバ・メイクを再現! 「それやっちゃ駄目って言ったでしょっ!」と流石のYO-YOも怒ったのですが、何度やり直しても、「ちょっと足すだけ~!」と言って一向に聞いてくれない。 他のモデルもカメラマンも「YO-YOの言う通りだ」と後押ししてくれたのですが効果なし。 でも、全身像を見渡すとだいたいこのテのタイプの人は直ぐ見分けがつきます。 先ず正しい知識なしで自己流ケア&ヘアメイクをしているので、肌の日焼けはムラムラ。 性格がアバウト。 落ち着きがない。 自意識が強い。 コンプレックスがある。 清潔感がない。 オマケ的に時間を守らない(偶然か?)。 人を信頼しない。 一番簡単に見分ける方法は自眉の形です。 テクも知識もなしに毛抜きで抜きまくっているので、「麻呂」状態になっていて、その上に入れ墨のような不自然な下手くそアイブロウを描いている人は、まずこのタイプの人が多いです‥。 プロのヘアスタイリストやメイクアップ・アーティストの重要な任務の1つに、「いかに相手を納得させ最善の結果を導き出すか」‥ということがありますが、中には、どんなに巧みに誘導しても、精一杯キレイにしてあげても、根本的に「人の言う事聞いてない」性格の人がタマにいらっしゃいます。 このタイプの人は潜在的コンプレックスが強く自己暗示にかかっていて、「私にはコレじゃなきゃ駄目なのぉ!」という思い込みが激しく、冷静に結果を見据えることが出来ないので、逆にこちらが精一杯の事をしてあげても、見慣れない自分を鏡で見て、「なんか私じゃないみたい」(ネガティブな意味で)と恐怖心から前進することが出来ないタイプです。 YO-YO個人の理念では、ヘア&メイクの仕事は確かに人をキレイにすることですが、人生コンサルタントではありません。 なので、冷静に人の意見に耳を傾ける余裕のない人に不毛な努力は続けない‥です。 こういう人達は見た目に限らず、何につけても人の意見を聞かない性格だと思います。 だから潔く、逆に開き直って、「まぁ本人がソレで幸せなら」と思うしか仕方ありません‥ね‥(遠い目)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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