"Unos Dos Tres Catorce!..."
- Bono wanted to go somewhere magical.
照明をおとしたシアター３。19時10分。モノクロームの静寂が突如破られる。
逆照明からまばゆいばかりのカラーへ。ラリーのハイハットがカウントを刻む。ジ・エッジのギター、拳を突き上げるボノ...。そして沸きあがるファンの歓声、黄金色に輝く超満員のスタジアムが大波のように揺れる。
遅ればせながら"U23D"を新宿バルト９で観てきました。最前列をとったつもりが予約でドジって最後列の席。音量がもの足りない。
1時間25分全14曲の音楽と映像の旅。ボノが手を差し伸べてステージに誘う...すごい映像と臨場感。
世界的なロックバンドでありながら、デビュー以来変わらないストレートで愚直な姿勢を貫くＵ２。その政治的な信条と愛を力強く歌い上げる作風、メンバーの強い絆、そして新しいテクノロジーを駆使した単なるコンサートフィルムでもライブの最前列からの映像でもない迫力は、さすがに圧倒的だった。
"Then all the colours will bleed into one. Bleed into one."
南アメリカでの“Vertigo”ツアー中に撮影された“Ｕ２３Ｄ"。
「ボノが“U23D”で到達したかったのは、どこか幻想的な場所ね。Ｕ２のライブで熱狂的に高まる感情を、もっともっと高めたいとずっと思っていたのよ」ディレクターのCatherine Owens。アイルランド出身で自らもアーティストであるディレクターのCatherine、そして、ライブ収録でディレクションを手がけ、ポストプロダクションでクリエイティブなサポートを務めたMark Pellington。２人による映像は、コンサートでのメンバー同士、そして彼らと共鳴し、反応するファンとの結びつきを鮮やかに描き出す。
デジタル・マルチカメラによるリアルタイムプロダクションを実現させたのは、3alityDigital社。撮影時間は延べ100時間以上とのこと。記録された膨大な量の映像は、これまで3Dカメラで撮影されたどのプロジェクトをも上回るそう。
ステレオカメラの目線を瞬時に調節する人工知能、画期的なズームレンズ、自動制御システム、最新の高解像度3Dシステムによる一括デジタル処理…。肥大化した音楽産業に創り出された臨場感だ。隣の席ではさかんにすごいすごいと連発していたが、創り出された時代のパフォーマンスにどこか虚しさを感じたのは私だけだろうか。
"One lone, one blood, one life, you got to do what you should
One life with each other: sisters, brothers
One life, but we're not the same
We got to carry each other, carry eash other
One, one..."
Track listing
New Year’s Day
Beautiful Day
Sometimes You Can’t Make It On Your Own
Love And Peace Or Else
Sunday Bloody Sunday
Bullet The Blue Sky
Miss Sarajevo
Pride(In The Name Of Love)
Where the Streets Have No Name
One
The Fly
With Or Without You
Yahweh
http://www.u23dmovie.com/
