消費者の
なた豆茶国産品志向や円安を背景に、コメどころ新潟県のせんべい大手が国産米調達を強化している。亀田製菓は国産米100%のシニア向け新商品「技の伝承シリーズ」を、9日に発売予定。2014年9月に全商品で国産米100%を達成した岩塚製菓は米菓専用米品種「ゆきみのり」の契約農家栽培面積を15年は前年比約8倍に増やす考えだ。 亀田製菓の「技の伝承シリーズ」は3種類で、消費税抜き価格は240円と一般商品より若干高めの設定。同社が国産米100%の
なた豆茶商品を発売するのは、14年5月の「ぷっくら焼き餅」に続き2品め。「(対象とする)シニア層は国産米に対する安全・安心感や高品質志向が高い」という。 岩塚製菓は、昨年秋に国産米100%を達成した。それまでもほぼ98%が国産米だったが、堅焼きなどの一部商品で、品質の関係から米国産米を使っていた。製法を工夫してネックを解消、国産米100%を達成した。 同社は米菓専用米の調達も強化している。15年に作付面積を増やす「ゆきみのり」は、「わたぼうし」に続き2品種め。農研機構が13年に育成した米菓用品種で、収量性が高い。 数年前までのコシヒカリなど主食用米価格の高騰で、農家は米菓向けのコメづくりを敬遠していたが、米価下落で「栽培をお願いしやすくなった」という。 亀田製菓も国産米の調達比率を引き上げている。米菓に使う場合、国産米は別に品質の安定性の問題があったが、それも解消した。消費者の国産品志向を踏まえ、国産米には追い風が吹いている。