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カテゴリ:太鼓・ポップン
再び4日ぶりですねこんにちは。B4UT Advent Calendar 2016にて3回にわたりお送りしてきた迷譜面紀行も今回でラストとなります。このトピックを思いついたときは「単発記事で3000文字くらいかな~(ヘラヘラ」とか考えてたんですが、書き進める内に入れたいネタが無尽蔵に増えてきて色々追加した結果がご覧の有様です。これでもかなり厳選してるんですよ・・・? 今回も長くなってますが、最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
3.判定編 ポップンは現行音ゲーの中では珍しく、曲によって判定が異なるという特徴を持っています。但し一概に『辛判定』『甘判定』と言っても、その対象となる判定によって意義が変わってくるため、曲紹介の前に簡単な法則を示しておきます。(一応裏付けはそれなりに取ってますが、実際とは異なる可能性&今後変わる可能性もあるためご注意下さい) a. COOL判定は全曲で共通(25ms)※ b. AC曲はBAD判定が共通(=GOODからCOOLまでの判定幅が共通) c. CS曲は一部曲でGOOD判定が狭い(=BADが出やすい)、その幅は基本的に共通 d. AC、CS共に、一部曲でGREAT判定が狭い(=GOODが出やすい)、その幅も曲ごとに異なる e. b~dの定義に当てはまらない、特殊な判定を持つ曲も存在する 例:スパイ、クラシック11 注意すべきなのは、cとdの両方に『辛判定』という定義が当てはまるということ。GREATが狭い曲、GOODが狭い曲、その両方を満たす曲がそれぞれ存在するため、曲攻略や人へのアドバイスの際には注意が必要となります。(ただし、この中ではGREATが狭い曲が圧倒的に多いため、一般に『辛判定』という言葉が使われるときはdを指していることが大半です) ちなみにcについては、通常判定だとBPM150の16分ズレでもGOODで拾える(=餡蜜できる)一方、一部CS曲の判定だとBPM190の16分ズレでもBADが出うるレベルだそうです。結構違ってきますね。 cやdに該当する曲も中々多様性があって面白いのですが、流石にまとめきれないためここではeに該当する曲、つまり『スパイ/SPICY PIECE』とその関連曲を紹介します。(クラ11は後程・・・) ※25msは現行ACの測定値。CS6限定で半減していたり、AC15で修正(液晶遅延を考慮した判定拡大)していたりと、作品によって幅は異なっていますが、各作品の収録曲同士では一致しているようです。 動画はこちら AC1初出ですが、今回対象となるH譜面はAC3で追加されました。前回記事で触れたネオアコと同じパターンですね。 ジャンル名通りのスパイ映画を思わせる曲調から5拍子地帯、ラストの銃声などが印象的な曲で、N譜面はポップンにおける初代最難関譜面として位置付けられていました。現行ACではLV.23に位置していますが、近年のボス曲と比較すると18年間でいかに難易度がインフレしたかが実感できますね・・・ 一方のH譜面もNから順当に強化され、AC3当時だとかなり難しい部類ではあったものの、サイモンがやらかしたネオアコHやCSから襲来したクラシック2Hには勝てず、再び最難関の称号を得ることはできませんでした。 が、そこは初代ボス。「最難関」の代わりに現在も維持し続けている称号を得ることになります。それが「最辛判定」。 後の作品でCOOL判定が追加されてから判明したことですが、なんとこの譜面はCOOL判定とGREAT判定が同値というとんでもない仕様となっていたのでした。つまり、COOL判定がある状態でプレイするとGREATが一切出ません。現行ACではCOOL判定がデフォルトなので、誰がプレイしてもGREAT0という珍妙なリザルトが出せます。まさしく迷判定。 似た立ち位置の譜面に弐寺のGAMBOLのH譜面がありますが、判定の1つが丸々消滅するという点を考慮すると、スパイHの方がより凶悪と言えるでしょう。(流石にCS限定のA譜面には負けますが・・・) ↑7年前の私 ところが、この「COOL=GREAT」という判定を持つ譜面は実はスパイHだけでなく、長いポップンの歴史の中であと2曲ほど存在しています。 うち1曲が、CS6とCS7にのみ収録されている『スパニッシュ/?Que vas a hacer?』。 動画はこちら こちらは30分くらいで作ったような手抜き譜面という点で迷譜面紀行的にはかなりポイント高いんですが、難易度が非常に低いうえ、CS限定ということで中々話題に上らない気の毒な曲だったりします。キッズといいクラシック6といい、実にCS6は魔界ですね・・・ そしてもう1曲が、ポップン10周年作品であるAC16にて登場した『スパイREMIX/SPICY PIECE (Ryu☆Remix)』。そう、スパイのREMIX曲です。 初回の記事の際に、「ソフランと同時に判定が変わる」曲が存在するという旨を述べたと思いますが、それがこの曲。中盤まではごく普通の判定(少し辛い程度)で進行しますが、原曲で言う5拍子地帯においてBPMが半減すると同時に†判定がスパイHと同様のモノに変化します。† Nは低速地帯のみの変化で、BPMが元に戻ると判定も元に戻りますが、Hでは低速地帯が終わっても判定が戻りません。原曲のスパイHは何だかんだいいつつパフェ達成者が複数人確認されていますが、このスパイREMIXHは純粋な譜面の難しさとソフランが相まって2016年現在もパフェが達成されていません。LV.50が初日でパフェられるこのご時世にも関わらず防衛を続けるLV.39とは・・・ 唯一の救いは、この判定変化がEXでは起こらないということ。どうやら当初は終始スパイH判定にするつもりだったみたいですが、結局は普通の判定のまま収録されたようです。あぶねー。 この記事を見た未来のランカーが、スパイREMIXHを撃破してくれることを期待しております。(他人事) 4.クラシックシリーズ編 さてとうとうやってきました迷譜面の金字塔ことクラシックシリーズ。CS初代から11作連続で家庭用の首領として登場し続け、その度にプレイヤーを苦しませてきた巨匠たちの曲とあのハゲ鳥。私自身もこのシリーズにはもずっと悩まされてきたので、是非とも今回の記事で日ごろの恨みつらみを晴らそう!と思っていたのですが、あまりにも有名すぎてこことかここで詳細な説明がなされているので、こちらの記事では補足情報や攻略について簡単に記すだけにしておきます。 クラシック1/Chaos age N:LV.22 H:LV.41 属性:縦連打 全ての元凶。とは言うものの譜面そのものはシリーズの中で1番良心的かと。縦連打がしつこいものの、単押しメインなので両手で対応していけば同レベル帯でも易しい部類だと思います。 ラスト以外はな。 推奨オプション…S乱 ちなみにCS初代でゲームレベルを最大にした状態でプレイすると、GOODの数次第でフルコンでも落ちるらしいです(ゲージがボーダーまで伸びない)。当然ハイスピも無いので今の環境に慣れきった人だとLV.50以上にヤバいかも。 クラシック2/R.C. N:LV.20 H:LV.41 属性:辛判定(GREAT)・トリル 運動会的な何か。同時押しが一つもないのにAC3・AC4ではぶっちぎりの最強曲として君臨していたキチガイ譜面。 終盤のトリルはBPM180の24分らしいんですが、HSのない当時のACだともはや団子にしか見えなかったようです。 ↑これもうわかんねえな 推奨オプション…乱 クラシック3/Dynamics N:LV.16 H:LV.37 属性:辛判定(GREAT)・縦連打 表記上はシリーズ最弱ですが、終盤の準無理押し混じりの発狂と24分縦連、辛判定が相まってしんどいです。クラ1よりクリアが遅くても不思議じゃないかも。 曲が同一なのにNとHで降ってくる速度が違ったり、LV.37なのにノーツ数がたったの286だったり、ハマノフのカラーリングがキモかったりと全体的に謎が多い1曲。 ↑赤い柱と発狂 推奨オプション…クリア狙い:正規 フルコン・スコア・パフェ狙い:S乱 赤い柱はポップン史上トップクラスの高速縦連打なので、S乱以外でやる場合は大人しく両手で叩きましょう。 クラシック4/Concertare N:LV.26 H:LV.48 属性:辛判定(GREAT)・階段・縦連打 階 段 階 段 階 段 階 段 階 段 階 段 階 段 階 段 同 時 押 し 同 時 押 し 階 段 階 段 階 段 階 段 階 縦 連 階 段 階 段 階 段 階 段 階 >今回はピアノコンツェルト風にまとめてみました。なじみのあるメロディを、ソリストになったつもりでお楽しみ下さい。 >ただし、甘くないですよ。いちばんむずかしいモードでは、プロの打楽器奏者でもパーフェクトは至難の業でしょう。 >ポップくんが雪崩のように降り注ぐ様は、鑑賞用ソフトとしてもお奨めです。(J_KANE) そんな感じの譜面。 ↑キレイダナー 推奨オプション…ランダム以外で自己べ出す人いるんですか? クラシック5/Step in Space N:LV.15 H:LV.36 EX:LV.41 属性:辛判定(GREAT)・無理押し・縦連打 宇宙っぽい何か。特筆すべきは中盤の大発狂地帯、そしてHで1回・EXで3回降ってくる無理押し。発狂はLV40台後半レベルの酷さながら、後半がまるまる回復なのでクリアまでは割と簡単です。クリアまでは。 ちなみに初出のCS5では処理困難な二重配置まで搭載されていました(のちに修正) ↑左がHで右がEX。最難地帯が同じなら難易度分ける意味なくない? 推奨オプション…クリア狙い:正規 フルコン・スコア・パフェ狙い:乱 フルコン以上は人によってS乱もありみたいです。 クラシック6/Maritare! N:LV.20 H:LV.32 EX:LV.47 属性:無理押し・クソ配置 結婚式っぽい何か。そして言わずと知れたキングオブクソ譜面。リズム隊を両端に置き、メロディを中央に並べた結果左右振りの嵐になるという、キッズと全く同じミスを犯しています。まぁどっちもCS6だからね。しっかりと無理押しも2個搭載。 極めつけが下の右手爆発配置ですが、こんな譜面でも正規でパフェする人がいるんだから人間って怖い・・・ ↑人体の構造に反している 推奨オプション…クリア狙い:乱 フルコン・パフェ・スコア狙い:S乱 誰が言ったか「正規が一番のハズレ譜面」。ちなみにノーツ数÷20でレベルが決められていたCS6・CS7ではLV.26でした。もうめちゃくちゃや。 クラシック7/The tyro's reverie N:LV.15 H:LV.42 EX:LV.47 属性:辛判定(GOOD)・発狂 H・EXともに前半大発狂⇒後半回復というクラ5パターン。ただし発狂の凶悪さはクラ5とは比べ物にならないほど厳しく、特に四重階段は圧巻の一言。後半も回復とはいえそれなりに難しいので注意が必要です。こちらもクラ6と同じくノーツ数÷20のレベル査定を受けましたが、逆にLV.43(現LV.49)という過大評価を受けて2段階下げられています。 ↑左がHで右がEX。だから最難地帯が同じなら(ry 推奨オプション…クリア狙い:正規 フルコン・パフェ・スコア狙い:乱 ただし乱は無理押し体制必須です。当たると楽しいですが外れると本当に悲惨。 クラシック8/Line Times N:LV.22 H:LV.38 EX:(^^) 属性:辛判定(GOOD)・クソフラン・魔王 このクラ8からクラシックシリーズの代名詞とも言えるクソフランが追加。クラ5~7と違ってなぜかHまでしか存在しないものの、狭いGOOD判定とソフランが相まって配置の割にBADが出やすいです。序盤の低速地帯を抜ければ難しい配置はあまりないので、対策を練ることで上達が見込める譜面です。 ↑H後半の魔王地帯。素直な交互連打なので落ち着いて処理を 推奨オプション…正規 さーて次はクラシック9でs ↑どうしてこうなった EX(当時LV.43)は魔王地帯の縦連打で†筐体が壊れる†という理由でACには移植されていません。是非とも永遠に封印されてて下さい。 まあパーカッシヴ2と同じくバトルH譜面では縦連打が解禁されてるんですけどね('A`) 推奨オプション…不明 クラシック9/Hell? or Heaven? N:LV.33 H:LV.45 EX:LV.49 属性:辛判定(GOOD)・クソフラン 天国と地獄。このクラシック9はなんと言ってもBPM25-680という、DDRのボス陣に匹敵するソフラン幅が最大の特徴。25や680は一瞬ですが、BPM300・BPM90の両方でLV47~48相応の配置が長々と降ってくるため高いソフラン力と認識力が求められる難譜面です。 ちなみにBPM変化は130-300-210-149-165-180-197-211-228-247-263-276-297-300-100-50-300-60-70-55-45-40-70-45-25-300-240-90-170-120-680-170と、初回で紹介した曲たちにも全く劣らないガタガタぶり。Heavenなんてない・・・ ↑勝負のBPM90地帯。適正ハイスピの約1/3で降ってくるのが悩み所。 推奨オプション…クリア狙い:正規 フルコン・パフェ・スコア狙い:乱 乱は最後にBPM680で降ってくる配置を道中で予測する必要がありますが、正規がかなり押し辛いのでクリア狙いでも乱という人もいるようです。 クラシック10/Doll's sight N:LV.22 H:LV.40 EX:LV.48 属性:階段・発狂 8と9があまりにも難しすぎたため、製作者的には難易度を抑えたはずが普通に難しくて結局LV.48になった10。難所は後半の熊蜂の飛行地帯に集約されており、クラシック4よりも速い階段と縦連交じりの発狂で削ってきます。ただし発狂に長い回復があるため、ゲージがある程度残っていればクリア可能ではあります。 同レベル・同傾向のクラ4が芸術的すぎて、難易度の割に話題に上りづらい不遇の譜面。 ↑延々と続いている階段よりも、最後の縦連発狂の方でBADが出やすい 推奨オプション…乱 余談ですが、私がクラシリーズの中で曲として1番好きなのはこの10です。譜面は全部嫌いです。 クラシック11/想い出をありがとう N:LV.29 H:LV.45 EX:LV.49 属性:特殊判定・クソフラン クラシックシリーズ最終作。集大成にふさわしく、激しいソフラン・厳しい発狂・しつこい縦連打など今までプレイヤーを苦しめた配置の数々が揃っていますが、何よりも悪名高いのがH・EXに適用されている特殊判定です。 先ほどの判定編の流れを受けて(ここだけ)丁寧に説明すると、このクラシック11は辛GREAT判定と辛GOOD判定が両方適用されており、GREAT判定に関しては前に1フレームのみ(=後ろ側はGREAT判定がなく、実質スパイHと同じ)で、GOOD判定も他の辛判定曲より狭く通常判定の約1/2という厳しすぎる仕様。なぜこんなことに・・・ 最後まで前衛的なギミックを仕込み続けたクラシックシリーズに対し、プレイヤーからは「いやな想い出をありがとう」という労いの言葉が贈られたそうな。 ↑再三の縦連で削ってからのBPM320ラス殺しでトドメ。 Thank you!(嫌味) Good bye!(ゲージ) \ デ ッ デ ー ン / このクラシック11が登場してから10年以上が経過していますが、今なおクラシックシリーズが人気(意味深)と存在感(意味浅)を誇っているのは、なんだかんだ言ってもゲーム性の高い、攻略しがいのある譜面だからなのかなぁと思います。今後もクラシックシリーズは、時にプレイヤーを阻む壁として、また時にはプレイヤーの強力な武器曲として、ポップンが終わるその時まで想い出を皆に与え続けることでしょう。 というわけで、これにて迷譜面紀行終了となります。 3記事合わせて2万字超えの大長編となってしまい正直言ってムチャクチャ疲れましたが、ありがたいことに色んな人からそれなりに反響を戴き、また自分自身もポップンミュージックの歴史とその深さに改めて気付けるなど、非常に有意義な機会となりました。今回紹介しきれなかったモノについても、気が向いたら番外編という形で記事にするかもしれないので、その時にはまた読んでいただけたらと思います。ここまで読んでくださり本当にありがとうございました!卒論やる! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.12.23 05:01:41
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