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カテゴリ:如来
![]() 最後の生き残りとなり、30年以上シベリアの奥地にたった1人で住む高齢女性にようやく支援の手が(ロシア) ![]() 30年以上極寒の地で一人暮らしをしていた女性 image credit:Alexander Kuznetsov 冬になるとマイナス50度にまで気温が下がり、クマやオオカミが生息するシベリアの奥地に、30年以上たった1人で生活している高齢女性(76)がいる。 一家で僻地に移り住んだが、1988年までに家族は全員亡くなったため、女性は最後の生き残りとなっていた。以降30年以上独りで過ごしている このことがネットで話題になると、ロシアの大富豪が女性の健康を気遣い、山奥の極寒に耐えられる家を新しく提供することを発表。それは来年初めに完成し、女性のもとへ空輸される予定になっているという。『The Siberian Times』などが伝えている。 シベリアの僻地にたった1人で住む隠遁者アガヤ・リコバさん76歳のアガヤ・リコバ(Agafia Lykova)さんは、30年以上にわたりロシアのシベリアにある僻地で、たった1人で住んでいる。 アガヤさんの家族は、1936年にスターリンの宗教的迫害から逃れるため、シベリアの奥地に移り住んだ。 ![]() image credit:The Siberian Times/Vladimir Makuta 第二次世界大戦中も、一家は世間から遮断された状態で山奥でひっそりと暮らし続け、その存在は40年以上も当局に発見されることはなかった。 しかし1978年、ソビエトの地質学者グループは空中から一家が暮らしていた小屋を偶然発見したことがきっかけで、一家の存在が明らかになった。 当時、アガヤさんは父親と兄弟たちと一緒に小屋で暮らしていたが、間もなくして父と兄弟が死亡。死因については、病への免疫力の欠如が原因ではないかと言われている。 それから30年余り、アガヤさんは山を出ることなく、自給自足で作物を育て、現代の快適さとはまるで無縁に、聖書の教えだけに従い、たった1人でひっそりと小屋で暮らし続けて来た。 そんなアガヤさんが、メディアで注目される出来事が起こった。 ![]() image credit:The Siberian Times/ Nikolay Proletsky ロシアのSNSインフルエンサー、コロナ禍にアガヤさんを訪問アガヤさんは、最初に一家を発見した地質学者のグループにいた男性の息子ニコライ・セドフさん(56歳)によって、何かと気にかけられてきた。 特に、マイナス50度にまで気温が下がる厳しい冬の間は、年老いてきたアガヤさんの健康状態が心配だ。 家族を亡くしたアガヤさんを支援するために、セドフさん以外にもアガヤさんが住む地域の自然保護区の職員らが定期的にアガヤさんを訪問し、様子を伺っているという。 彼らが一様に注意していることは、文明との接触が最小限の高齢のアガヤさんに現代の病気をうつさないようにすることだ。そのためロシア当局は、時折アガヤさんの健康チェックをし、必要時以外はそっとしておくように多大の努力を払ってきた。 だが今年7月、コロナ禍の真っ最中に、ロシアのSNSインフルエンサー、アリーナ・シュマコヴァさん(41歳)が、安全対策を無視し、アガヤさんにハグすることを目的に、ヘリでチームとアガヤさんの住むシベリア奥地を訪問した。 外部からの接触をほとんど持たず、現代の病の免疫力もない高齢のアガヤさんにとって、コロナ禍の外部者の訪問は脅威に他ならない。 しかし、アリーナさんはマスク着用せずにアガヤさんにハグを試み、その様子がSNSでシェアされると多くの批判を受けた。 アガヤさんが住む自然保護区のスポークスマンは、「彼らは法的要件を一切無視し、アガヤに脅威を与えた」とアリーナさんの行為を非難すると、アリーナさんは「アガヤは訪問を喜んでくれた」と主張。この1件が海外のメディアで大きく報じられ、アガヤさんの存在はより広く世間に知られるところとなった。 ![]() image credit:The Siberian Times/Alexander Kuznetsov ロシアの大富豪がアガヤさんに新居を提供アガヤさんは、おそらく今後も奥地から出ることなく、社会から断絶して生きていくことだろう。 しかしこのほど、アガヤさんのことを知ったロシアの世界最大手アルミニウム会社会長デリー・パスカ氏が、極寒地の小屋で暮らすアガヤさんの健康状態を心配し、新居を提供することを発表した。 コロナ防疫と保温が完備される予定のその新居は、一旦ロシア南部のアバカン市内で建設され、その後分割し18回にわたりアガヤさんの住むサヤン山脈の奥地へと空輸されることになるという。 また、パスカ氏は厳しい冬を乗り越えられるよう援助金も支援したようだ。 来年初めに新たな新居を手に入れるとされている隠遁者アガヤさんの暮らしぶりが、来年また注目されることになるかもしれない。 ![]() 私なんか、未だ未だ ヒヨっ子 です。 パスカ氏さんに新居を与えられて本当に良かったです。 見てる人は、ちゃんと見てるのです。人間は、まだまだ捨てたもんじゃない。 人格者は必ず何処かに居る。パスカさんの存在で、そう思えてきました。 ![]() ![]() 孤高の人 上 (新潮文庫 孤高を恐れず 石橋湛山の志 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.12.24 01:09:15
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