カテゴリ:バイリンガル教育
前回のブログをUPしたところ、
「最後の段落、頭では同じ事を考えているが、 実際にはそういう風にできなくて、毎日苦しい」 というメッセージをいただきました。 外国でハーフの子を育てる身として、 お気持ち本当によくわかります。。。 つばめもこう書いていますが、 頭ではわかっていても、 心では子供が自分と違う言葉・文化の中で育ち、 それを自分のものとして身に着けていくことを 受け入れ難いっていう相矛盾した気持ち、 ないわけではないので。。。 人は子供を持つと、子供にも自分と同じ言葉を解し、 同じ常識、同じ文化を身につけてほしい、という気持ちは、 親として本当に本能的ともいえるほど強いものだと 実感しています。 人は、自分の体験したことしかわかりませんし、 一応それなりに自分を肯定して生きているので、 愛する子供にも自分と同じように、同じ道を、、、 少なくとも自分が理解できる範囲で生きて欲しい(笑)、 と考えるのはごく自然なことだと思います。 ましてや異国での子育て、わが子が、 自分が子供の頃には体験したことのない環境の中で、 自分としてはわけのわからない異国の言葉・文化を吸収し、 中国を故郷として育っていくことに対し、 日本人の親としては多かれ少なかれ、 複雑な思いは免れないですね。。。 でも、そこでもう一人の理性的なつばめが、 「自分の体験だけが絶対に正しいわけではなく、 自分の身に着けている言葉、文化が 絶対というわけではない」 とささやくのです。 そういう理性と感情、二人のつばめの葛藤が ないわけではないんですが、 子供が異国で育ち、 自分と違うものを身につけた存在になっていくことに対し、 苦しむのはやめましょう、と提案したいです。 子供は中国社会から様々な栄養を吸って育ちますが (それを拒否すると、子供は栄養失調になってしまいます)、 だからといって、日本人の親の存在が 影も形もなってしまうわけではないと、 自分を元気付けましょう(笑)。 そもそも、親が子供の全てを コントロールできるわけでもないのです。 子供は自分の分身のように可愛いものですが、 自分とは違った存在であるということを、 認めなくてはいけないんだろうなぁ、、、と思います。 これは日本で子供を育てる場合も同じなんでしょうが、 特に異国で子供を育てる場合には、 吸収する文化、常識、社会体験が 親と子では大きく違ってきますので、 子供が親と同一文化内で育つ場合と比べ、 そういう点をうやむやにできず、 早くから違いを目の前につきつけられるのかなぁ、、、 と感じてます。 どこで育っても、どんな言葉・文化を身につけても、 わが子はわが子なんですし、 その事実は変わらないのですから、 私たち親は、子供の幸せを願って、うまずやまず苦しまず、 坦々と地道に子育てしていくしかないのかな~、と思います。 半分は自分への慰めみたいになってしまいましたが(笑)、 異国で子育てする皆さん、一緒に頑張っていきましょう! ↓公園で IMG_8295 posted by (C)つばめ IMG_8300 posted by (C)つばめ IMG_8307 posted by (C)つばめ IMG_8310 posted by (C)つばめ IMG_8311 posted by (C)つばめ IMG_8316 posted by (C)つばめ IMG_8301 posted by (C)つばめ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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最近コメントはしていなかったですが、ブログは変わらず拝見していました。
国際結婚、結婚当初は夫婦2人の問題だけでしたが、子どもができると問題は複雑になるし、責任も重大になるし、正解はわからないし、悩んでも悩んでも答えは出ませんね。 私は最近「日本へ移住する」という選択肢のある状態にあります。選択肢があることは幸せなことであるはずなのに、その選択が本当に我が子にとって、いいことなのか?と考えてますが自信をもって「間違いない!」と言えない自分がいます。時間に制限はあるし、だらだら悩んでも、事が変わる訳ではないですし、悩ましいです。 つばめさんのおっしゃる大きな分岐点8.9歳での国際間移動、まさに我が子にはそれをさせようとしています。我が子の半分は日本人、すでに8年は中国で現地人と同様に過ごしてきました、今度は日本に行って同等の時間を過ごすのもいいではないか!と言い聞かせたりしてます。難しいですね。 (2016/11/30 07:44:33 PM)
>ねこさん
ほんとにね~、子育ての問題は責任重大なのに、これが絶対に正解!と言い切れないことが多く、子供によって、また状況によって様々で本当に難しいですよね。。。子供はそれぞれの年齢段階で吸収していくものがあって、8歳や11歳だけに分岐点があるわけではないと思いますが、8、9歳以前だと違う環境に移ってもなじみはよさそうですね。 まぁこれも考え方で、8,9歳以前だと、新しい環境になじみやすくて良いね!思春期頃の移動なら、最初は新しい環境になじむのが大変かもしれないけど、もとの言葉や文化を保持しながら新しい言葉や文化を身につけて、バイリンガル・バイカルチャーになれるかもね!思春期を過ぎての移動であれば、きちんと母語と母文化が固まった後の移動で良いね!というふうに、全てプラスに考えることもでき、逆にいえば、全てマイナスに考えることもできるわけで、一概にこれが正解、不正解といえる性質のものではないと私は考えています。プラスがあればマイナスがある、何かを得たら(選んだら)、もうひとつは得られなくなるということは常であり、だからこそ、これが絶対に正解といえるものではないのでしょう。なので、各家庭の状況に合わせて方向を決めたら、プラスの面に目を向けて進んでいくのがいいんじゃないかと思います。 国や文化をまたいだ移動は環境の変化が大きいですが、よく考えてみると、同じ国の人どうしでも人の育つ環境というのは一人ひとり違い、みんな異なる経験をしながら、大人になっていくわけですよね。どの道をいっても大変なことはありますし、子育てには常に「これで本当にいいのだろうか」という思いがつきまといますが、親が子供の幸せを願って真剣に考えた結果なら、それでよしとしましょうよ(とまた自分に言い聞かせる笑)。子供は環境を選べませんが、置かれた環境の中でちゃんと育っていくものだと、子供を信じて、お互い引き続き子育て頑張っていきましょうね~。 P.S.ちなみに、私たちの子供は日本語ができ、母親から日本文化もある程度引き継いでいますので、「子供の異文化体験」の本に出てくる日本からアメリカに連れで出られた子供のように、全く知らない文化圏に入り0から適応するのと比べ、適応ショックも少なめだと思います。言葉だけでもできれば、きっとだいぶん違いますよね。 (2016/12/02 09:29:30 AM)
私の書いたコメントを受けてこのようなブログを書いて下さっていたんですね。しばらくブログを見に来ていなかったので、知りませんでした。驚くと同時に、とても嬉しくて、励まされもしました!
こちらの内容も、一文一文がまるで私の気持ちをそのまま代弁しているかのようです(苦笑) 一度も会ったことのない人が、この広い中国で、自分と全く同じような気持ちで、でもダメダメな私とは違ってちゃんと前向きに頑張っているんだと思うと、自分もくよくよしてられないなと、ちょっと引き締まる思いがします。 そうですよね。自分の体験だけが絶対ではないんですよね。 自分の中に理性と感情の2人の自分がいて葛藤しているという状況、まさに私にも当てはまっています。 でも私も最近は少し吹っ切れました。 つばめさんのブログに助けられた部分も多くあります。ありがとうございます。 世間のいろいろな悲しいニュースを見たりするとよく思うのですが、両親ともに日本人で、且つ日本で暮らしていたとしてもそれで何もかも上手くいったり幸せだったりするわけではないのだから、子どもとの第一言語・文化が異なる事、またそれが原因で起こる問題のために悲しい気持ちになっても仕方がない、と。 つばめさんの言う通り、単に早くから違いをつきつけられるだけの事なんだと思います。 ただ、まぁ、それでも子どもが日本語を話すととても嬉しくて、中国語でずっと話して日本語が全然聞こえてこないと、 自分でも情けないくらいに心乱される部分がどうしてもあるんですよね… 小学校に上がったらもっと日本語率が下がるのだろうなと今からとても心配していますが、私の方が少しずつ慣れるしかないですよね。こちらで育つ以上は中国語がメインで当然ですし、また、そうあるべきですし。 子どもの幸せがやっぱり一番大事です! 自分が何を悩もうと、それだけはずっと変わらないですね。 (2017/02/15 12:48:48 AM)
>寿美@大連 さん
一文一文が寿美@大連 さんの気持ちをそのまま代弁しているよう と言っていただき、やはり、異国で子育てするものどうし、 同じ気持ちを持つものなのだなぁ~、と 私も励まされた気がします(笑)。 子供が日本語を話すとうれしく、 中国語ばかり聞こえると心乱されるという気持ち、 とてもよく分かります。 そういう自然に湧きあがってくる気持ちはどうしようもないとしても、 寿美@大連 さんも少し吹っ切れてきたとのこと、 よかったですね! お互いに子供が自分の好きな、周りに貢献できるものを見つけて 立派な社会人となることを願って、 焦らずゆっくり子育てしていきましょうね。 (2017/03/08 06:07:02 PM) |
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