北京オリンピック開会式の・・・
スターリンは死に瀕していた。モスクワ郊外クンツェヴォのある別荘の食堂の床に横たわって、もはや自分で起きあがろうともせず、ときたま、助けを求めるかのように左手を持ち上げるだけだった。口をきくことのできない唇が、音もなくかすかに動いた。発作からすでに数時間たっていた。しかし、スターリンのそばには誰もいない。1989年に出版されたD.ヴォルコゴーノフの書いたスターリンの伝記「勝利と悲劇」の始まりの部分です。スターリンはグルジアの生まれです。北京オリンピックの開会式が催されていた頃ロシアとグルジアは戦闘態勢に入ろうとしていました。グルジアの選手団が引き上げを検討しているというニュースを見ました。私たちは・・私は危うい地面の上に立っているのかも知れません。ただそれに気付いていないだけで・・・です。