紫式部だって夏は暑いに決まっています
今一人は東向きにて、残るところなく見ゆ。白き羅うすものの単襲ひとへがさね、二藍ふたあゐの小袿だつもの、ないがしろに着なして、紅くれなゐの腰引き結へる際まで胸あらはに、ばうぞくなるもてなしなり。源氏物語です。空蝉です。梅雨あけで、これだけ暑いのです。きっと京都の夏の暑さは想像以上です。軒端の荻がトップレスでいてもしかたのないことだと思います。こんなにこんなに暑いのですから。だらしがない様子だよね・・と言いながらも紫式部だって暑かったに違いありません。いくら上品でも暑いはずです。いくら知性的でも暑いはずです。彼女自身がどこかでトップレスでいたいなあ・・そう思ったからこそできた場面だと思います。割と普通の風景だったからこそ描かれた場面だと思います。深い意味などありません。夏は暑いな・・と言いたかったのです。マナーを守るのは暑いことだ・ガマンなのだ・・と言いたかったのです。私が・・です。紫式部が・・ではありません。今日もとっても暑かったです。私は暑さにはめっぽう弱いのです。