第二回 「客単価2万円以上でも安い」をめざす飲食店のためのワインと料理講座
今日の学ぶべきポイントは、「フランス現地で流通するワインと日本で流通するワインは違うのか」と「すばらしいグランクリュのワインに合う料理」です。 今日のグラス、凄いですね。 本日の勉強のテーマであります「フランス現地で流通するワインと日本で流通するワインは違うのか」をば。 フランスのワインは同じエチケットでも3つのグレードがあります。 三つのグレードとは、フランス国内用、アメリカや日本出荷用、新興国用です。 「フランスで飲んだらおいしかったのに、日本で買ったら・・」ってありますよね。 ということで、エグリ・ウーリエの対比。 敬三シェフがフランスから持ち帰ったものと、日本の正規輸入品の対比して、検証してみましょう。 EGLY-OURIET Grand Cru V.P(Vieillissement Prolonge) Elevages 72Mois Degorgement Juillet 2012 Par inportateur * EGLY-OURIET Grand Cru V.P(Vieillissement Prolonge) Elevages 72 moi Degorgement Juillet 2010 Par Keizo 正規輸入品も香りもうまみもいいなと思ったのですが、敬三シェフがハンドキャリーで持ち帰ったエグリ・ウーリエを飲んでみると、「なんだこの違いは!」という感じです。 旨みや香りが全然違います。 さて、続いてのワインのお勉強は・・ MARC KREIDENWEISS Riesling Grand Cru Kastelberg 2005 Dernier vinification par Marc いきなり凄いのがきましたね。 このリースリングはうますぎまして、料理が来るまでに無くなってしまいそうです。 桜の葉のベニエの下にあるのは、 昆布の森の毛蟹 、天草のクラサキウニ、オシェトラキャビア、トナンブール(菊芋)、桑名の蛤のコンソメジュレ 桑名の蛤にはミネラル感があり、ミネラル感があるクレンデバイスの極上のリースリングと調和します。 マリア―ジュさせると、果実味がぐっと出て甘さと香りが広がる印象。 秀逸! MARC TEMPE Pinot Gris Grand cru Schoenenbourg 2006 * MARCEL DEISS Grand Cru Schoenenbourg 2007 続いては、敬三シェフと私の想い出の地、シュナンブールというグランクリュの畑のすばらしい二種の対比。 ダイスさんとトンペさんです。 トンペさんのワインも凝縮感がありますが、ダイスさんのワインはものすご~い凝縮感です。 おおおーーーーー! こんなワインに合わせる料理は・・ ランド産フォアグラとつなぎなしのうりぼうのパテ、肉厚の“椎茸ブラザーズ”の春子、いのししのコンソメジュレ この凝縮されたワインの果実味で完成される絶妙なアセゾネ(assaisonner)。 旨すぎる~ ちなみに、敬三シェフはテリーヌとパテを次のように定義づけして使い分ける。 ・テリーヌ~テリーヌ型を湯煎して仕上げる。しっとりと柔らかく仕上がる ・パテ~湯煎せず空焼きして、ぐつぐつと焼き切る。うまみが凝縮する上に、 メイラード反応で香ばしさが出る こちらが“しいたけブラザーズ”のしいたけ さて、次のワインも凄いです。 JEAN FRANCOIS GANEVAT Les Chamois du Paradis 2004 Chardonnay Vieux Ouille 5ans * CONTES LAFON Meursaut 1er cru Genervrieres 2008 今注目のファンファン(ジャン・フランソワ・ガヌヴァ)とコントラフォンのジュヌヴリエール。 横浜で飲んだビオとは違い、こちらはうまい。ラフォンより良い意味での酸が際立っているように感じるがこの酸が料理と合わせどう変わるか? ラフォンは余韻が凄いですね。 このままだと料理の前に飲みきってしまいそう。 ちなみに、ラフォンは、同じラベルのプルミエのジュヌヴリエールでも友達用、国内用、海外用と三つのグレードがあるのは有名。敬三シェフは友達だから一番うまいジュヌヴリエールが飲めるというわけで、私は『ラフィネス』に来るわけじゃな。次回は、うちのセラーにある並行輸入のジュヌヴリエールとの同時対比をしようということになった。 やばい料理が出てきたよ! オマール・ブルー。 ブルトンをモリーユを入れて煮詰めた生クリームの春の鉄板料理。 考えてみれば、敬三シェフとの出会いは、サンボネルフロアのマルコンでお兄ちゃんと出会ったことから始まった。 その時のマルコンの料理もカルトで注文したブルトンだった。 しかし、このワインとオマールの組み合わせはやばい。 サンボアのワインが変わります。 で、続いては、私のセラーを整理していて出てきて、いい料理じゃないと合わなそうな、ジャイエジルにした。 グラスも凄い。 ザルトです。このグラスで飲むのが一番おいしいと言われており、多くの店で使われています。 そして、もうひとつがペルナン・ロサン。 こちらはリーデルのブラックシリーズで。 甘さが広がります。 この凄すぎるワインに合うのが!! ジェームズオオクボに捧げる、北海道チャロメン牧場の武藤さんのサフォークのパイ包みです。 京都の筍を添えています。 サフォークのブイヨンでトリュフのソース。 う・ま・す・ぎ・や・ば・い しかも、昔ながらのつくりをしているジャイエジルが合うんですね~ や・ば・す・ぎ・る~ で、例のごとく、裏メニューです。 私の予想は中華丼でしたが・・ おしい! モリーユと白アスパラの土鍋ご飯 モリーユと蛍烏賊の銀あんをかけます~ これもうまいっす。 MARCEL DEISS 1er Cru Engelgarten 2011 〆はやはり、アブサン3兄弟から~ こちらのアブサン。ニガヨモギの純度が高いです。 で、何やら、ノマのイベントに行って影響を受けた敬三シェフが・・ 初恋の香りに合うものたち 本日の受講生たち RestaurantLaFinS 東京都港区新橋4−9−1 電話 03-6721-5484 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2022.04.04 09:25:50
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