カテゴリ:日本の近代史
昨日の午後7時30分からNHK番組クローズアップ現代はJR北海道の事故を取り上げていた。
話を要約すると 社員の証言として、「人手不足で、線路補修作業計画実施が追いつかない」。 曽根解説員は、「JR発足時の時の状況からしてJR北海道は他のJRと比較して段違いに財務体質が弱い」。 この二つを結びつけて、あたかも「財政を強化すると事故は無くなる」との印象を与える番組であった。 それは、「お金が無いから、「事故が起きると知っていても仕方がなかった」」と言っているに等しい。 視聴者がこのように理解し、この話に沿って、政治がJR北海道を支援するとすれば、「事故は無くならない」。 もう一つの話として、 JR北海道の車両は国鉄時代の車両で、図面がないから事故究明ができないとの社員の証言に対して、曽根解説員は「JR四国はJRになってからすべての車両を新しくした」。 この話から、「車両を新しくすれば事故は防げるが、財政的に車両を購入するお金がない」との印象を視聴者に与える番組です。 とんでもない話です。 JR北海道には昭和42年に電化した時の電車711系が今でも使用されているが、その使用年数は45年になる。一般ローカル気動車キハ40も40年に近い使用年数に達している。 キハ183系の特急車両も30年以上の使用実績を持つ。 これらの車両が車両火災に至る重大事故を起こしたことはない。 国鉄末期、JR発足直前に投入されたエンジンが、老朽化でしかも図面がないなどとう認識がまともなのだろうか? しかも、平成23年に発生した石勝線での列車火災車両はJRになってから製作され、使用年数は15年程度の車両である。それも老朽車両と位置付けるのだろうか?その他にも重大事故を起こしている車両はJRになってから130キロ運転を目指して新製した特急車両ばかりです。 この事実と昨日の番組の話とは大きく乖離するもである。 番組の救いは国谷司会が、財政の脆弱性、老朽車両であったとしても「なぜ重大事故が繰り返されるのか?」と曽根解説員に迫っているが、曽根解説員はそれには応えていない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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