光とともに…~自閉症児を抱えて~2004年春、自閉症児の子育てコミック「光とともに・・・~自閉症児を抱えて~」がドラマになりました。原作は、自閉症児をお育てのご家族はもちろんのこと、彼らにかかわる保育園・学校・施設の職員も絶大の信頼を寄せるコミックです。それがドラマ化されるということで、とても期待し、楽しみにドラマを見ていました。全11話。すべてに感想日記を書くという、とても思い入れの強い作品になりました。せっかくなので、感想をひとつのコンテンツにまとめることにしました。 公式HPも素敵です。こちら↓ http://www.ntv.co.jp/hikari/index.html -------------------------------- ◎第1話 2004年4月14日 ビデオセットして、オンラインでも見ました。 「光とともに ~自閉症児を抱えて~」原作のコミックと全く同じではないですが、コンセプトは同じで、とても丁寧に作られているドラマという感想を持ちました。 このコミックがドラマになると聞いた時、小学校が舞台となるとのことだったので、コミックの最初の大切な読みどころ、障害の受容の部分はどうなるのかなぁ。。。と思っていました。あれだけでも、十分1本のドラマになるのではないかと思われるところでしたので。。。 受容の部分は今回の第1話に集約されていましたが、母の気持ちが丁寧にえがかれていたなぁと思いました。 「自閉症はお母さんのせいではないよ」 ドラマを見ているたくさんの人たちに、正しい理解がひろまるといいなぁと思いました。(・・・以下続く・・・) 全文はこちら↓ http://plaza.rakuten.co.jp/yumiya33/diary/200404150000/ -------------------------------- ◎第2話 2004年4月21日 う~~ん。微妙です。 第1話は“丁寧に作ってあるな”という印象を受け、共感できる部分も多かったのですが、2話は。。。どうかなあ。 1話もそうだったんですが、「泣けました」という感想を聞くことも多い中、ドラマを楽しめない自分がいます。 私の感覚が「ちが~うかも。。。」と反応します。現実とドラマはもちろん違うものです。現実はドラマよりドラマティックであり、かつ淡々と過ぎていったりしています。 そして、見え方・聞こえ方・感じ方・情報の処理の仕方が違うらしいと言われている自閉症者のニュアンスを伝えるのは難しいですね。がんばって作ってくれていることと思います。でも。。。 全文はこちら↓ http://plaza.rakuten.co.jp/yumiya33/diary/200404210000/ もう少しわかりやすく伝えるためには補足が必要と思い、コメント欄を使って、新聞の引用や高機能自閉者ご本人の書かれたメッセージの転載をしました。 -------------------------------- ◎第3話 2004年4月28日 微妙~。。。っと感想を書いた第2話でしたが、今回はとってもよかったと思います。 自閉症の人がどのように感じているのかを表現したり、そのこと自体を共感するのは難しいですが、理解しようと努力する家族や周りの人の気持ちや行動を表現されると、見ていても共感できますね。 「自閉症って、難しそうで、大変ですね。」と声をかけられた父が「大変だけど、結構楽しいです。」と応えた場面がとっても爽快でした。そう言えるようになるのには、いろいろな思いを経てのことだと思います。自閉症児との暮らしが日常である家族にとって、「大変」と思う時もあるけど、それがその家族の普通の暮らしであるのだから、ほしいのはやっぱり同情ではなく、「知ろうとしてくれる」=「心のバリアフリー」なんですよね。 全文はこちら↓ http://plaza.rakuten.co.jp/yumiya33/diary/200404280000/ -------------------------------- ◎第4話 2004年5月5日 「眼鏡をかけている人は眼鏡が必要なように、足が不自由な人には車椅子が必要なように、光くんには助けてくれる人の手が必要なの。光くんにわたるくんの手をかしてあげてください。」 子どもにわかりやすいように伝えているドラマの言葉は、見ている人にもきっとわかりやすく伝わったのではないでしょうか。 それにしても、りお先生いいですね。 ドラマの作り方もいいですね。「トマト大作戦」最初からもちろん、わたるくんと一緒にトマトの水やりが成功するとは思っていませんでしたが、失敗するたびに、どうしたら光くんにわかるか、どこでつまづいているのか、何を伝えればいいのか、そのためにはどんな準備が必要なのか、と、りお先生はその都度考えて、支援の方法を工夫していきます。(・・・以下続く・・・) 全文はこちら↓ http://plaza.rakuten.co.jp/yumiya33/diary/200405050000/ -------------------------------- ◎第5話 2004年5月12日 段々といろいろな人間像が描かれ始め、物語としての見所も満載でしたね。 琴美ちゃんちも就学に向けてちゃんと動き出しそうだし、萌ちゃんちの夫婦像も見えてきたし。。。 今回は気に止まったセリフをあげてみます。 ・普通の子育てってなんでしょう。幸子さんも普通の子育てをしていると思いますよ。かかわり方にちょっと工夫がいるだけで、幸子さんも普通の子育てをしていると思いますよ。(By里緒先生) ・息抜きする時間や相手をもっと作りましょうよ。がんばらない時間も必要です。(By里緒先生) ・光のことぶったんです。いくら言ってもきかないからカッとして。そんなことしても無駄なのわかってるのに。私、光のことを琴美ちゃんや他の自閉症の子と比べてしまったんです。痛かったと思います。大人の大きな手でぶたれて。私ちっとも立派じゃありません。ちょっと成長するともっともっとって欲張りになるし、他の子にはできて光にはできないとやっぱり落ち込むし。昨日出来たことが今日出来ないとがっかりするし。(By幸子ママ) ・ね、普通の子育てしてるでしょ。(By里緒先生) ・誰だってそうよ。くらべちゃいけないと思っていても、人の子とついついくらべちゃうことってあるわ。でもそれは、一生懸命子育てしてるってことよ。光のことを一生懸命見てるってことよ。あなたはやっぱりよくやってるわ。(By父方おばあちゃん) 以上、お気に入りの言霊たちでした。(・・・以下続く・・・) 全文はこちら↓ http://plaza.rakuten.co.jp/yumiya33/diary/200405130000/ -------------------------------- ◎第6話 2004年5月19日 身につまされました。特に次の5つのことについて。 ・行方不明になってしまうということ ・旅館のおかみさんの言葉 ・パニックについて ・子どもを抱きしめたいという親の気持ち ・けんたくんのお父さんの気づき ・行方不明になってしまうことについて お友達と手をつなぎ下校中、母も同行していたのに見失ってしまった。それはきっと、ほんの一瞬の出来事です。お友達もいて、母もいたのに、見失うなんてそんな、と思えるかもしれませんが、、、、、ありえます。しかも、見失ってしまうことは実はよくありそうで怖いです。 光くんは、“僕が見あたらなくってママがどんなに心配するか”とか、相手の気持ちをイメージすることが苦手です。 普通、子どもは親と一緒に歩いている時、そんなことは常に意識していないにしても、自分が見当たらなかったら母が心配して探すことを当たり前に知ってますし、見失ったら自分も困るので、そうならないように行動しています。それでも、人ごみなどでは何かの拍子に迷子になったりします。 その当たり前の気持ちや行動が育ちにくいのが自閉症と診断される基準のひとつです。母をあまり意識せず、“す~”っと興味のある方向に動いたりするので、母にしてみれば、さっきまでそこにいたのに“気づいたらいない!”ということが十分ありえるのです。(・・・以下続く・・・) 全文はこちら↓ http://plaza.rakuten.co.jp/yumiya33/diary/200405190000/ -------------------------------- ◎第7話 2004年5月26日 運動会の練習が始まりました。行事の練習がはじまると、授業がいつもの時間割どおりに進まず、自閉症のお子さんは、いつもと違うことに不安になりがちで、また、ピストルや大音響などの音が苦手な子もとても多いので、本人も周りの支援者もなかなか辛い季節です。 光ママは初めての運動会で、パパのため、応援してくれるクラスのお友達のために「光、がんばるからね」と、かなり焦って、光くんに運動会について、“伝えよう・やらせよう”とがんばってしまいました。その結果、光くんは競技用の“ねずみマーチの帽子”を見ただけで拒否するようになってしまいました。それでもさらに強要されパニックを起こしてしまいます。 自閉症の方は耳で言葉を聞いて、物事をイメージするより、目で見てイメージを繋げることの方が得意です。そのため、光くんにわかりやすく、いろいろなことを伝えるために、写真や絵(お子さんによっては字でもOK)を使った提示がドラマの中でもよく見られます。今回は、運動会という、いつもの生活とは違うことを伝えるため、たくさんたくさん、使われていました。 視覚支援と言われるものなのですが、写真をあんな感じでたくさん使うと、何かちょっと特別な支援のように感じますが、実は日常で私たちも、視覚のシンボルなどはとても頼りにして生活しています。例えば、駅でトイレを探す時、誰かにすぐ尋ねるというより、トイレマークをまず探します。大きな総合病院に行った時、何番の受付窓口、病院によってはそこに行くまで「何色の線に沿って歩いてください」とか。。。外国旅行に行った時、言葉がよくわからないと、現地の人よりガイドマップや駅の路線図や時刻表など書かれているものをとても頼りにします。すべて、これから自分がどう行動しようか、見通しを持つためです。見通しが持てると安心します。わからないと不安です。 今回、光ママが運動会のスケジュールの写真を光くんに見せ、 「かいかいしき・はじまりのことば・せんしゅせんせい」 と伝えようとしても、光くんは見向きもしないどころか、嫌がって逃げてしまいました。(・・・以下続く・・・) 全文はこちら↓ http://plaza.rakuten.co.jp/yumiya33/diary/200405260000/ -------------------------------- ◎第8話 2004年6月2日 すごいですね~。いろいろなメッセージが1話の中に、いっぱいいっぱい詰まっていて、何から感想に書こうか、とても迷ってしまいます。 まず、光くんの成長がとてもうれしいです。 本人のペースではありますが、意欲を持って主体的に生きることを決め細やかにサポートするお父さんやお母さん・里緒先生や学校側の配慮に感激でした。 冒頭のストローの出来事。ジュースが飲みたいのに、ストローをさして手渡されたことに腹をたて、ジュースを手で払い落としてしまう。それに対して、頭から叱ることなく、いつもと違う様子に“何でだろう”と考え、“もしかして”と気づき、もう一度渡し方を変えてチャレンジする光ママ。 このエピソードも実際に親御さんたちから聞くことのあるお話です。自閉症であろうとなかろうと、どの子も自分が少しできるようになったことには、ちょっとチャレンジしてみたいものです。「ストロー自分でやる!」という気持ちが育ち、実際自分でできるととてもうれしそう♪ 今はまだ、気持ちを上手に伝えられない光くんなので、一見困った行動に思えることでも、“何でこんなことしたのかな”と本人の気持ちに寄り添って考えてみると、その行動を注意するだけでなく、光くんがどう伝えればよかったのかを考えてあげることができます。(・・・以下続く・・・) 全文はこちら↓ http://plaza.rakuten.co.jp/yumiya33/diary/200406020000/ -------------------------------- ◎第9話 2004年6月9日 光くん、ますます成長してますね。 ちょっと成長のペースが速すぎかもって思えるくらいです。 ワンクール10話なのかなぁと思っていたのですが、まだまだ続きそうに思えるのですが、どうなんでしょう。あと1回で終わっちゃうんですかね~(っていうか、収まるんですかね~)。。。 前回、胸を押さえて倒れてしまった校長先生のことも今回は特に何もなかったですし。。。 今回、心に留まったのは、光ママの 「光は一生誰かの手を必要とするんです。一人じゃ生きていけないんです。私は、たった一日でいい、光より長く生きなきゃって思ってます。あの子より、先には死ねません。」 というセリフと、光くんの真似をする真由子ちゃんへの桜先生の一生懸命な対応です。 家族の思いや、学校生活でのありがちな諸々のことを、やっぱり丁寧に描いてくれているな~、、、って思います。 全文はこちら↓ http://plaza.rakuten.co.jp/yumiya33/diary/200406090000/ -------------------------------- ◎第10話 2004年6月16日 光くん。ますます大成長ですね。期限のあるドラマの中で、いろいろ盛りだくさんの内容を描きたいので仕方ないのかもしれませんが、ちょっと。。。。 さて、前回くらいから母のやることに興味を持ち始めた光くん。今度はお手伝いに挑戦です。 お手伝い=家の中で役割を持つ、褒めるよりも感謝し感謝の気持ちを形であらわす方がわかりやすい。っということで、「お手伝い1回10円」というシステムになりました。そして、そのお金で大好きなお菓子“しおメロン味”を買いに行こう!っというのが今回の大筋でした。 毎日積み重ねることで、今は理解できなくても、いつかお金の意味や働くっていうことを学んでいってほしい。本当に一歩一歩の地道な積み重ねが将来に繋がっていきます。あの映像で見るとおりのお手伝いで、大人がついていて、完璧には程遠い、拭き掃除や掃き掃除。実際には、母がやった方が早いですし、手を出さないでほしいなっなんて思うこともあったりします。でも、それを実際に積み重ねて5年10年という長い時間をかけて、段々と完璧な仕事にしていったという家族のお話が実際にあります。 このドラマは本当によく、家族の話を聞き、内容に反映していてくれるなぁと感心します。原作のコミックも必見ですし、今回のお手伝いに関しては、明石洋子著『自立への子育て ぶどう社』にとても詳しく書かれています。こちらもほんと、必見です。(・・・以下続く・・・) 全文はこちら↓ http://plaza.rakuten.co.jp/yumiya33/diary/200406160000/ -------------------------------- ◎第11話 2004年6月23日 思い切ったエンディングでしたね~。ちょっと乱暴な展開でビックリでした。校長先生の病気の様子や原作からある程度は予想してましたが、あそこまで順調に引っ張っておいて、大ドンデン返し。。。みたいな。 原作の素敵なシーン。全11話のドラマの中でいっぱい採用されていました。 ・「大きくなったら明るく元気に働く大人になります」や ・母に向かってお花を並べるシーン ・萌ちゃんが徒競走で転んでしまう&その後の母の対応(原作では萌ちゃんではない別の女の子の設定でしたが。。。) ・トマト大作戦(原作では総合学習の発表まで発展) ・光くんの絵(遠くからみて立体的にそれらしく見える) ・琴美ちゃんのカセットで伝えるシーン(原作では美羽ちゃんという女の子) などなど 今回の目玉は ・自力登校までの過程 ・「大きくなったら明るく元気に働く大人になります」 ・「そうやって謝らずにすむ社会になるといいですね。この子たちがいて当たり前と思ってもらえる社会になるといいですね。」 ・おひさまハウスの紹介 そして ・郡司先生の登場(・・・以下続く・・・) 全文はこちら↓ http://plaza.rakuten.co.jp/yumiya33/diary/200406230000/ -------------------------------- 以上です。日記も書いているうちに段々と長くなり、毎回、書きたいことが満載でした。あの場面よかったという共感もありますし、どうしてそういうことをしているのかと思わず説明をしたくなる場面あり。。。 9月にはビデオ&DVDが発売されます。ボーナストラックとかついてるのかな? ぜひ、教室のレイアウトとか、光ハウスのうつりかわりとか、細かい演出の説明も丁寧にしてほしいと願ってやみません。日テレに投稿しとこうかな?^^ |