遊雲句会へようこそ
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落葉掻きひっそり出を待つ竹箒
November 30, 2008
臥せる子に母のしぼりりんご汁
爪割れる空き地の草の末枯れて
ひょうひょうと風に吹かるるへちまかな
セザンヌのリンゴがひとつころがれり
母の忌にふっと空見て秋の雲
古写真孫七五三母笑顔
林檎の実ナイフが刺してありにけり
紫を残してあけび料理する
林檎噛む歯ににじむ血に齢知り
一夜にて庭一面の杜鵑草〔ほととぎす〕
りんご剥ぐ指先見つめ唾を飲む
すだちの香こんがりきつねの焼き魚
辻の桐葉を落とせない訳があり
手の皺に命の走る温め酒
あこがれの杳かになりて林檎食む
愛し〔かなし〕歌リンゴに潜む時の色
しとしととりんごを染める雨の降る
隣から届いた栗や気の重さ
幼き日風邪の楽しみリンゴ汁
November 20, 2008
あと何年林檎をかじる音が好き
店先の林檎の試食季節知る
鳥来る朝南天の実に袋かけ
November 13, 2008
夜の雨虫の音を消し降り募る
秋の暮れ暗晏如として闇に入る
道角をオレンジに染めて金木犀
縁の下母のお宝梅酒あり
テーブルにぽつんひとつ青林檎
蓑虫や孤独の糸の風にゆれ
November 9, 2008
コスモスの一輪立ててコーラ壜
筆柿のあやしき甘さ独居かな
November 8, 2008
木犀の香に送られてガン治療
自転車のペダルは軽ろし鰯雲
November 6, 2008
荒れ庭を掻き起こしてや実紫
幼き日林檎齧って胸をはり
November 5, 2008
夕暮れてりんごを一つ買いに出る
November 4, 2008
古のアルバム開く夜長し
酔い臥して運動会の花火の音
留守宅のドアの取っ手に薩摩芋
武骨なる手の剥ぐ林檎すがすがと
紅玉に塗り残しあり薄明かり
November 2, 2008
点滴の跡を数えて長い夜
歩をゆるめ秋のひざしを肩にのせ
レンガ塀空地のコスモス丈高し
October 26, 2008
積み木積みたどりつきたやかぐや姫
October 25, 2008
夕焼けは仏の国の道標
つみきとてつきみにあらずつむきなり
ぼんやりと豪雨を聞いて赤ワイン
ビル街にぶつかり野分乱れをり
目の高さコスモスの花広がりぬ