|
カテゴリ:カテゴリ未分類
〇現行憲法の破壊
ここでは始めに、今まで述べたところを繰り返す。前に述べた通り、政府や国民は物の表面だけしか見ないことを心に留められたい。彼らの代表者たちは楽をして遊ぶことを第一に考えているのだが、そんなことでどうして物事の核心に触れた研究などが出来ようか。我々の政治研究にはこの前に述べた諸件を見逃さないことが肝要で、我々が「権力の分立」「言論の自由」「出版の自由」「信教の自由」「集会結社の自由」「法律的平等」「財産及住居の不可侵」「税制問題」等、過去に遡る法律の効力のような諸問題を討究するとき、それが役に立つのである。 すべてのこれに類する諸問題は人民の面前で公然と論議するのは差し控えるべき性質のものである。しかしこれを民衆に語るべき必要が生じた場合には、これをいちいち数え上げずに、詳論に入らずに、我々が認める近代法律の原則について説明するのである。このように論じ強調することの必要な所以は、我々にあれやこれやを人の気がつかないように奪ってしまう自由が与えられるからで、もしそれを逐一数え上げてしまうと留保なく全部認めなければならなくなるからである。 人民というものは政治的天オの人々に特別の愛着を持ち、大なる尊敬を払うのであって、それら天オのやる強権政治に対しても次のような言葉で答える。「ずるい奴だ、ひどいずるい奴だ、しかし何とうまくやった! 何と人を喰った奴だ!」と。 我々はすべての国民を、我々の計画した新しい建造物の基礎工事に参加させたい希望を持っている。それであるから何はさておきこの果敢な、進取的、力行的精神を捉えることが必要で、これは我々の手先の尽力で、前途に横たわる障害をはねのけるのに役立つのである。 我々が暴力政変を完成したときには民衆に向かって次のように述べる。「今日まで万事うまく行かなくて諸君はずいぶん苦しんできたが、今度こそ我々は諸君の苦難の種子を絶滅するのだ。すなわち、国籍、国境、国家別の貨幣制度をなくす。無論、諸君が我々を断罪するのは御勝手だが、我々が諸君のためにやろうとすることを諸君に示さないうちに宣告するのは正当と言えるであろうか?」 そこで彼らは満場一致喜びに溢れ、希望に満ちて我々を激励してくれる。我々が今日まで世界支配のための道具立てとしてきた普通選挙、すなわち我々が集会を催しては人類の最も下積みの人々をも馴らしてきた普通選挙と、あらかじめ準備しておく協定が我々に最終的な役割を演じてくれ、我々を裁く前に我々をよく知ろうとする人類一致の希望を述べる役をする。 ゆえに我々は階級の差別なく強制的に投票を行なわせて、多数者の独裁を造り上げなければならぬ。なぜならば、多数の専制は知識階級ばかりからは得られないからである。 人人を己の自由意思だけで行動することに慣らして、ゴイムの家族主義とその家庭教育の重要性を破壊する。我々は値打ちのある人々も民衆を押し分けて通ることを許さないようにする。 そして我々の指導によって民衆はその人たちを押さえ付け、計画を説明することをも拒絶する。 〇天才的独裁者を利用する 民衆は我々の言うことでなければ聞かないように馴れているが、それは彼らが我々に注意を払い我々に服従することには、相当の代償を払っているからだ。 我々は盲目な勢力を創設する。それは我々の任命した手先の命令がなければ、彼らの首領を代えようとしても、動くことも出来ないほど盲目的であるのである。民衆は収入や賞与やその他の利益は新しい首領から出ると思うから、この方式に服従するのである。 政府の計画は一人の頭脳から考えられたようにして施行されなければならぬ。もし多数の頭で各種の要素を考えたのでは実行不可能になるであろう。ゆえに我々だけが行動計画を知っていなければならぬ。だが、我々はそれを討議してはならぬ。それは最初の創意や各部の関連や実行力や、各要点の秘密な意義を壊さないために必要である。首領を選挙で選ぶのでは、物事を討論し、それを作り直して、残るところは精神の違った構想だけになって、最初の計画の深みや連繋には到達し得ない。我々の計画は強くそしてよく出来ていなければならぬ。であるから、我々の首領の天才的な仕事を民衆の足で踏みにじらせたり、制限された少数の人々にすら渡してはならない。 この計画は今しばらくは近代の制度を破壊しない。ただ経済を変えるだけである。したがってその発展は我々の計画によるのである。 〇自由主義の害毒 各国にはほとんど同じようなものが別の名前で存在する。代表機関、官省庁、元老院、枢密院、立法機関、司法機関等であるが、これらは諸君の熟知するところであるから、諸機関の働きなど説明の必要はない。ただこれら機関のいずれも国家のある重要なる役目を担任することに注意を望む。私が今重要と言ったのは働きが重要なので、機関そのものが重要というのではないことに注意していただきたい。 諸機関は政府のすべての職権を分担する。行政、立法及び司法がそれである。それであるからこれは国家の機関の内部において働いているのである。その働きは人体の種々の機関の働きに似通ってくる。もし政府機関のどの部分かが具合が悪いと、国家が病気になるのはあたかも人体の場合と同様で、死ぬこともまた同様にあり得る。 我々は国家機関の中に自由主義の毒を注射したが、その政体が変わってきて、国家は敗血病という不治の病に冒された。我々は息を引き取るのを待つばかりである。 立憲国家は自由主義から生まれて、ゴイムの唯一の救いであった専制国家に取って代わった。憲法は諸君の知るように政党のための闘争、論争、軋礫、煽動の道具に過ぎない。換言すれば国家の機能を弱める道具である。選挙戦は新聞の論争と同様に国家権力を無能、無力にし、無用の長物とした。それで多くの国々において国家の顛覆を可能にした。それで共和国の道を開き、我々は真の政府に替えるに、政府の漫画的手法をもってすることが出来て、それに民衆、すなわち我々の下僕、我々の奴隷から選んだ大統領を配した。これが我々がゴイムに、否、ゴイム国民に命じた我々の意思であった。 近い将来、我々は大統領を責任を持つ役人にするであろう。その後はすべての責任を補佐役に負わせて、我々は表向きの役は演じないであろう。それで権力にありつこうと押し合う連中が徐々に減ってこようと、大統領の人選に行き詰まろうとも、我々にはどちらでも同じことだ。いずれにしてもその国は崩壊に向かってゆくからである。 〇大統領はユダヤの代弁者 我々の計画実行のためには大統領選挙に仕掛けをして、過去の身上に往年のパナマ汚職事件のような隠れた古傷を持つ人を当選させる。このような人物は旧悪の暴露を恐れるのと、大統領の地位で必然に受ける役得や繁栄を永く保ってゆきたいという成り上がり者の心理から、我々の命令を忠実に実行するのである。議会は大統領を選挙し、保護し、監視してゆくであろうが、我々は法律案を提出し、これを修正する機能を与えない。これは責任のある、そして我々の愧儡たる大統領に委任する。 大統領の地位は八方から攻撃の的となるのは言うまでもない。しかし我々は人民の代表者の頭上を通り抜けて、直接民衆に呼びかけて、大統領が自らを防御し得る方法を授けるであろう。 換言すれば彼もまた下層民の多数に伍して盲目の奴隷に還元するのである。そして我々は大統領に戒厳令を敷く機能を与える。この特権を与える説明としては、大統領は国軍の長であり憲法の代表者であるから、新しい共和国憲法を擁護するため、軍を使用する必要があるからというのである。 こういうわけで、国内政治の鍵は我々の手にあって、我々以外の何人も立法権を指導できないであろう。 新憲法を設けたならば、政府の処置に対して議会が質問を発する権利を取り上げる。それは機密保持の理由でやる。また新憲法によって議員の数を最小限に減ずる。 これに比例して政治への愛着と煽動とを減少する。それにも拘わらず縮小された議会がなおも反抗するようならば、人民の多数に呼びかけて敢然と議会を潰してしまう。 大統領は上下両院の議長、副議長を任命する。議会の会期は一年に数力月間だけとする。大統領は執行機関の長として議会を召集し、またはこれを解散する権能を持ち、解散した場合には次の選挙を延期することを得る。しかし我々の計画がすっかり熟さないうちに、これらの言わば非合法のことをやった責任を大統領に負わせないためには、我々は大統領の周囲の諸大臣、大官を説き伏せて、彼らが勝手に省令その他で大統領令に違った解釈を与えてその責任を自分らで取るようにさせる。しかし我々はかなりの部分を元老院、衆議院、内閣というような機関でやらして個人にやらせないように勧める。 大統領は幾通りにも諒解される法律に我々の指導によって解釈を与える。 また、大統領は我々が適当と認めたときに法律を撤廃し、新たなる臨時法を提案する権能を持つようにする。それには国家の繁栄のためと主張して、政体の変革に関するものすら提案できるようにする。 これらの処置をすると、かつて我々の意思でなくやむを得ず国法の中に入れてしまったすべてのものを、徐々に壊してゆけるのである。 そしてすべての政府を我々の独裁の下に集め得られるときには一切の憲法を廃止するが、それまでは過渡的方法として一歩一歩進むのである。 〇ユダヤの世界王 憲法廃止以前にでも我々の独裁は承認されることがある。それは、政府の人々があまりに不一致で、無能であるのに業を煮やし、我々に勧められて人民が次のように叫ぶときである。 「こんな政治はもうやめてもらいたい。世界王を立てて我々を纏めて、争いの種子をなくしてもらいたい。国境だの、宗教だの、国債だのをやめて、我々に平和と安寧とを戻してもらいたい。これは我々の政府や議員には出来ないことだ!」 しかし諸君も知るように、このような民衆の意気込みを全世界的にするのには、各国内において政府と人民との関係を絶えず攪乱していなければならぬ。そして実行まで行く不和、紛争、闘争、怨恨や、食糧不足、伝染病の蔓延をもって民衆を困り果てさせ、結局我我の金を借りて我々の支配下に入るほかに手段は無くするのである。 もし我々が各国民にほっと息をつき休息する余裕を与えると、我々に都合のよい時機はついに来なくなるであろう。 [定本]『シオンの議定書』四王天延孝原訳 天童竺丸補訳・解説 成甲書房 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.01.23 00:00:18
コメント(0) | コメントを書く |