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石川県 旅館 ホテル 心に残る旅の宿

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yosshi1019

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2011.10.05
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カテゴリ:石川県の民話 伝説
石川県の昔話30 ムジナ和尚

[ムジナ和尚]

[参考:能登の民話伝説より]
面白いようにかなり改変してあります。ご了承ください。


輪島市門前町広瀬にある、総持寺の高弟大徹が開いた覚皇院(かっこういん)というお寺でのお話です。

むかしむかし、この覚皇院(かっこういん)の床下に一匹のムジナが住みつきました。毎日毎日お経を聞いているうち、どんなお経も唱えられるようになりました。朝も昼も夜も、食事の時もお葬式も、自由自在に唱えられます。そこで坊主に化けたらもっとうまいものが食えると、夜中に住職を襲って殺し、床下に埋めてしまったのです。

次の朝、何くわぬ顔で寝ていると、弟子たちが来て、はいつくばって朝の挨拶をします。ムジナは、ここでバレては元も子もない、何事も最初が肝心と落ち着き払って袈裟(けさ)を着ようとしました。ところが袈裟の着方が分かりません。なにしろムジナはいつも裸です。床下に住んでいたので、人が服を着るのを見たことがありません。ムジナはなんとか袈裟を着れないかと考えましたが、弟子にたずねたら怪しまれます。そこで威張ってこう言いました。
「そなたたち、坊主はなぜ袈裟を着るのか答えてみよ。」
弟子たちはぐっと詰まってしまいました。袈裟は遠い昔、インドのお釈迦さんの着ていたものを真似しているのは知っていましたが、そんなありきたりの答えでは無いはず。お師匠様がわざわざ問うたのですから、何か深い真理が有るに決まっています。弟子たちが考えに考えて困っていると、
「喝!」と、でかいお目玉をくらいました。
弟子たちは数歩後ずさり、お師匠様に礼拝します。
そのうちムジナは袈裟に手を入れ、胸にひもを縛り付け、頭にふんどしを巻いて、余った法衣に目もくれずノシノシと廊下を歩いて行きました。弟子たちは、お師匠様がこれほど教えようとなさっているのに自分たちの頭の悪さ、ふがいなさに涙を流し、そのあとを礼拝しながらついてまわります。それがあんまりしつこいものだから、ムジナはうるさくなってきました。
「これこれ、お前たちにもいつかわかる時が来よう。そろそろ飯にしないか。」

食事場所では住職用の腕を振るった御前が用意されます。いつもの食事のお経を唱え、いざ食べようとしましたが、箸の使い方が分かりません。見回すと、みな背筋を伸ばして前を向き、誰も一言も言わず、住職が食べるのを待っているようです。ムジナは箸なしでどうやって食べようかと考えました。ええい、ままよとムジナは箸を湯のみに立てて手を合わせ、
「おまえさんたち2つ、違った幹から作られて、やっとめおとになったのに、なんでわしの道具に使えよう。」
そう言って住職はお椀を両手に持ち、そのままがぶがぶと口の中に放り込んだのです。
それを聞いた弟子たちは感激しました。いっせいに箸を使わずお椀を両手に持って口に放り込みます。それからしばらくはそのお寺の食事の作法となりました。

ところでこのムジナ、説教が苦手でした。やはり人より頭が悪くて長い話ができません。説教の番になると、多くの弟子たちの前にどしりと座り、ただただ人差し指を口元に立て、やがて両手で空中に円を描きます。この仕草で何人の弟子が悟ったことか。大きい部屋のあちこちからすすり泣きの声が聞こえます。

檀家で呼ばれて食事をしても、椀を両手で持って放り込むだけで、その食べ方の由来を聞いていた檀家の主人はありがたさで涙まで流します。やがて、うわさがうわさを呼び、全国から弟子希望者が次々と集まって来ました。

こうしてやがて10年が経とうという頃でした。ムジナ和尚が金丸村の檀家の前でカゴから出ようとした時、突然一匹の犬が現れて和尚に噛み付いたのです。和尚はぎゃあと叫んで犬を振り払おうとしました。弟子たちも迎えの人たちもびっくりして犬を引き離します。ところが次々と数匹の犬がやってきてカゴのまわりを取り囲んで吠え続けます。和尚はたまらず、
「われムジナになりて、けものに法を説こうぞ。」
そう叫び、一匹の灰色のムジナになってカゴを飛び出し、山の方へ一目散に逃げ去りました。人々は驚いて、
「おお、さすがは和尚様、けものをあわれみなされ、とうとうけものの身になられたか。」
とその後ろ姿を拝んで惜しみました。それからもムジナ和尚はお坊様のお手本として尊敬を集め、長い間語り伝えられたとのことです。

この門前町覚皇院(かっこういん)には、ムジナ和尚が描いたとされる「達磨図」が所蔵されています。ただ現在の住職によれば、これは「達磨図」ではなく、ムジナ和尚が鏡を使って自分の顔を描いたものだとのお話です。この達磨図の写真を探しましたが、見つかりませんでした。ぜひ見せてもらいたいものです。
(文責:津幡町 吉田恵一)

[石川県昔話 目次]
 
□□門前町周辺宿泊施設□□
門前町覚皇院に近い宿をご紹介します。黒字のお宿は楽天トラベルと契約がなく詳細は不明です。もうやっていないお宿も有るかもしれません。ご希望の方は電話にてお確かめください。距離は地図上の目測直線距離です。目安になさってください。
民宿夕月荘--400m 0768-42-0054
徳木旅館----500m 0768-42-0010
民宿 鹿磯--3.5km  0768-43-1119
民宿黒島荘-4.5km  0768-43-1328
能登・門前ファミリーイン ビュー・サンセット-5.5km  人気宿

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Last updated  2014.05.07 21:30:44
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