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石川県 旅館 ホテル 心に残る旅の宿

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yosshi1019

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2011.10.14
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カテゴリ:石川県の民話 伝説
石川県の昔話39 鷲のさらい子 

[鷲のさらい子]

[参考:中能登町の民話伝説より]

このお話は奈良東大寺の初代別当良弁僧正(ろうべんそうじょう)の生い立ちとほぼ似ております。似たお話は今昔物語や山梨にも有り、母が子を思う気持ちに感動した人びとが日本中に語り伝えたのでしょう。ここでは石川県中能登町に伝えられたものをご紹介します。

むかしむかし、ある村に男の赤ちゃんと母親がおりました。父親は赤ちゃんが生まれてすぐに亡くなり、母親が田んぼに出て働き、やっとやっとの生活をしておりました。母親は、父がなくても丈夫に育つようにと、西国三十三番の観音様のお守りを赤ちゃんの着物のエリに縫いつけていました。

ある日のこと、母親が田んぼのあぜに子供を寝かせて懸命に働いていた時、突然泣き声がしたのでふりむくと、一羽の大きな鷲が赤ちゃんをつかまえて飛び去るところでした。
「あああ、待ってえ!」
母親は田んぼからかけ上がり、泣きながら追いかけましたが、鷲は空の中に小さくなってゆくばかりです。

母親はあきらめきれず、鷲が飛び去った山々を何日も探し回りました。しかしどこにも赤ちゃんはみつかりません。そこで家のものを全て整理して赤ちゃんを探す旅に出ることにしたのです。近くの国から、かなり遠くまで物乞いをしながら歩き回りました。幾年も経つうちに髪も服もぼろぼろになり、身は痩せこけて、道で出会った人々は乞食が来たとみな避けてゆきます。そうしてやがて13年が経とうとしていました。

ある日、大和の国(奈良県)の道を歩いていた時、道わきの茶屋のおかみがあわれんで声をかけてくれました。
「あんた様、そんな姿にまでおなりになって、さぞつらいことがお有りになるんでしょうね。まあ座って一服なさいな。」
そう言って団子とお茶を出してくれました。母親はお礼を言い、他のお客さんが嫌がりはしないかと、茶屋の横の石に座って団子を頂いていました。すると数人のお客さんとおかみさんのこんな話が聞こえてきたのです。
「近くの三日月堂のお寺に変わった小僧さんがおってな。ご本尊より大事や言うて、庭の杉の木に朝晩お参りしとるんや。みんなが何でやと和尚さんに聞いたら、その小僧さん、どうもその杉の木のてっぺんから生まれたらしいんやて。」
それを聞き、もしやと母親は顔を上げました。
「あのう、三日月堂のお寺はどちらでしょうか。」

母親は丁寧に頭を下げて、すぐにそのお寺へ向かいました。そこは広い庭がある大きくて立派なお寺でした。この姿でこんな立派なお寺の玄関に立つ訳にはいかないと、母親はその庭へ入り込み、杉の木のそばの生垣にひそんで朝を待っておりました。

すると朝になり、一人の小僧が寺から出てきて、杉の木の下で静かに手を合わせます。母親は目を見開きました。なんとあの赤ちゃんの面影が有ったのです。そして大きくなった顔は父親に瓜二つ、わが子に間違いありません。
「あああ、みつけたわ! とうとうみつけたわ!」
母親の頬は涙でぼろぼろになり、小僧にかけ寄り抱きしめました。

母親の大声を聞きつけて出て来た和尚さんは、母親からこれまでのいきさつを聞いてこう言いました。
「それはそれは、ご苦労なさいましたな。しかしの、この子がお前様の本当のお子であると示す何かございましょうか。万が一違うお子さんであれば私も心苦しいのでな。」
母親は、子が連れ去られた日と、西国三十三番の観音様のお守りがエリに縫いつけてあったはずと告げると、和尚さんも一緒に涙を流し、
「おお、おお、間違いないぞ。お前様の言う日の二日あと、私が寺へ帰ってきたら、あの杉の木から赤ん坊の泣き声が聞こえてな。降ろしてみると、とてもかわいい子で、私が育てることにしたんじゃ。だがよく鷲が捨てて行ったもんじゃの。エリにつけた観音様のお陰かもしれぬのう。」

母親は次の日から、そのお寺で働くことになりました。我が子は「お母ちゃん、お母ちゃん」と慕ってくれ、もう杉の木にお参りしなくてもよくなりました。その子は、その後母のもとで安心して修行に励み、やがて奈良の東大寺初代別当 良弁僧正という偉いお坊様になったそうです。


(文責:津幡町 吉田恵一)

[石川県昔話 目次]

奈良東大寺の良弁僧正像(国宝)と中能登町の地図をご紹介します。リンクするのは失礼だと思いますので、矢印のあとをコピーし、検索窓に貼り付けトップをご覧ください。

(写真)→ www.naranet.co.jp/todaiji/
 ↑(ページ上の項目、[彫刻]→[良弁僧正像]とお進みください)

(グーグルマップ)→ 鹿島郡中能登町 良川駅

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Last updated  2014.05.07 13:50:40
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