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恋はあせらず2｢恋はあせらず｣トラックの世界(2)THE WORLD OF "YOU CAN'T HURRY LOVE" TRACKS (2) ｢恋はあせらず｣トラック世界大会 ｢恋はあせらず｣トラック世界大会 投票途中経過＆投票一覧 YOU CAN'T HURRY LOVE (恋はあせらず) トラックの世界(1) (2) (3) (4) (5) (6) ｢恋はあせらず｣トラックCDR "YOU CAN'T HURRY LOVE"TRACKS WORLD CHAMPIONSHIP" 【 ポップ偏差値 62 】 Foxboro Hot Tubs / Mother Mary '08  最近のアメリカのガレージロック・バンドによる｢恋はあせらず｣トラック。このFoxboro Hot Tubsというバンドはアメリカの人気ロックバンドGreen Dayの別プロジェクトという位置づけらしい。ギターとベースでハリーラブる所は｢JET / Are You Gonna Be My Girl｣から、｢パッパッパッパ｣コーラスは｢Jam / A Town Called Malice｣からの影響を感じさせます。また、高揚感のある｢フゥーウーウー｣コーラスは元祖SUPREMESっぽく、古き良き60年代の空気を感じさせていいですね。全体的にパンクっぽい音作りでスピード感、グルーヴ感も及第点、更に憂いを帯びたメロディもなかなか魅力的です。 ｢YOU TUBE｣で公式PVが見れます。
大森玲子 / LALALA～くちびるに願いをこめて～ '98 池毅作曲  ｢魔法のステージファンシーララ｣オープニングテーマ。ベースラインが｢恋はあせらず｣です。驚きのアーパー声で曲もハイテンポで良い。何よりテンションが高い。バックの音もうるさいぐらい。歌詞もなかなか良く出来ていてちょっと胸にくるものがあるよ。最近のアニソン/声優ポップスではこんな曲がごろごろしているのだろうか？それにしてもうるさ過ぎてちょっと生活の音にはなりにくいのがたまにキズ。コーラスを入れるなりしたらもっと良かったと思う。ロリ系アニメ声が一般音楽ファンにはツライかもしれないですね。｢大森玲子/wonderland｣収録のdiscberry mixは疾走感がなくなりいまひとつな内容。
THE SMITHS / THIS CHARMING MAN '84 (Rough Trade RTT-136)  これは当時新譜をジャケ買いした。出だしの明るくキャッチーなギターと軽快なモータウンサウンドは一発で気に入りました。しかし妖しいとは思っていたけどリードのモリッシーはやはりゲイだったんですねえ。途中に入る雄たけびなどかなりゲイっぽいもんね。ドラムは平凡だけどベースは小気味良い。延々クチャクチャなってるギターは、ハリーラブものとしてはかなり特異な内容。数少ないゲイ版ハリーラブとして手厚く保護していきたいですネ。この曲のカバーも存在しているようですが、トラック的にはどうなんでしょうか？THE SMITHSはこの曲以外にはポップでキャッチーな曲は発表されずガッカリ。なお、橋本徹氏の特典CDR｢MOTOWN FLAVOURS & RARE TAKES｣にも収録されている。
【 ポップ偏差値 61 】 酒井香奈子 / そよかぜらいふ '06 作曲編曲櫻井真一   「貧乏姉妹物語」という身も蓋もないタイトルのTVアニメのエンディングテーマ曲。静かな曲調と動的な｢恋はあせらず｣リズムをうまく混ぜ合わせたトラックが秀逸。ヴォーカルの声質が幼稚っぽくてこの手のものに耐性が出来ていない方には馴染み難いかもしれないですが、ハリーラブ愛好家でしたら一聴の価値はあります。貧乏でもお互い励ましあって生きていこうという設定の歌詞は湿っぽさはあるものの、前向きで健気で明るい未来に希望を持っている部分などハリーラブものとの相性はいい。メロディも切ない雰囲気を出しながらも明るさ、元気さを兼ね備えキャッチーでとても良く出来ていますね。間奏部分などハーモニカで攻めてみたら落涙必須だったかも。 ｢ベスト・オブ｢恋はあせらず｣トラック VOL.1 (女性編) ｣収録作。 「貧乏姉妹物語」TVサイズ アイドルマスター やよい そよかぜらいふ ↑アイドル育成ゲーム｢アイドルマスター｣の健気な貧乏アイドル｢高槻やよい｣によるMAD映像。まさに嵌り役ですネ。
甲斐バンド / ポップコーンをほおばって(ライヴヴァージョン) '79 作曲編曲甲斐よしひろ ｢100万$ナイト｣収録   ｢恋はあせらず｣基幹トラックの｢松田聖子 / ハートをRock '83｣の作者甲斐よしひろがここでもハリーラブやってます。この曲のスタジオ録音は'75年のアルバム｢英雄と悪漢｣に収録されています。つまり年代的に日本国内におけるハリーラブトラックの先駆曲ということになります。世界的にみてもかなり早いですね。 75年のスタジオ版ではギターの刻みが似ている程度ですが、79年のライブ版ではグッとテンポアップしてドラムやベースの弾け具合などから、よりハリーラブっぽく仕上がっています。メロディは暗く湿っぽいのですが、甲斐よしひろの作る独特の豊潤な甘酸っぱさがなかなかいい感じ。更にライブならではの臨場感にスピード感と緊迫感が加わりこのグループ自体の脂の乗り切った時期ということもあり、かなりの出来となっています。明るい曲ではないしリズムが性急な点もマイナスながらハリーラブものライブの好サンプルと言えるでしょう。
【 ポップ偏差値 60 】 COCKROACHES / GOOD,GOOD,GOOD '91｢POSITIVE｣  1980年代から1990年代にかけて活躍したオーストラリアのパブロックグループの｢恋はあせらず｣トラック。なんとゴキブリという風変わりなバンド名だけど、曲は明るく爽やかなハリーラブ。厳密にはベースラインは異なるけど、ギターのカッティングや跳ねたリズムなどが同じですね。メロディもよく出来ていて明るくキャッチー。間奏の平和な感じなど如何にも陽気なオーストラリア産という印象で和めます。そう奥深い内容ではないけど1991年の作品にしてこの明るく乾いた陽気なハリーラブは希少かも。 ｢YOU TUBE｣で聴けます。
斉藤和義 / Always '13 作曲編曲斉藤和義  94年にハリーラブ・クラシックとも言える｢歩いて帰ろう｣を出している斉藤和義が、あれから19年経て再度ハリーラブしちゃいましたという作品。｢歩いて帰ろう｣の斉藤和義だけあって流石にハリーラブのツボを心得ていますね。スピード感があり、極度にハネ感を強調したトラックは｢ACE CATS / ROCKABELLA｣辺りを意識したのかも知れません。斉藤和義お得意のちょっと泣きの入ったメロディとの相性も悪くないですね。 ｢YOU TUBE｣で聴けます。
AKB48 / ビーチサンダル(チームK Ver.) '07 作曲編曲大内哲也 ｢チームK2nd Stage 青春ガールズ｣  音楽界ポップス門ノーザンソウル網モータウン目恋はあせらず科歩いて帰ろう属。ハリーラブ・フレーズをギターとベースで奏でる点が｢斉藤和義 / 歩いて帰ろう｣版を踏襲している。憂いを帯びたメロディという共通項もあり、その影響は大きい。更に1分45秒の所では｢KOIZUMIX PRODUCTION / 東京ディスコナイト｣同様に｢JAM / TOWN CALLED MALICE｣におけるベースラインを引用したりと、ハリーラブ好きなら思わずニヤリとしてしまう仕掛けも。 アイドルポップとしては、多人数グループ故にヴォーカルをじっくりと楽しめないという重大な欠点がありますが、かなり良質のグルーヴを感じさせるトラックと言えるでしょう。将に｢魔法のトラック｣という感じですね。尚、ハロー!プロジェクト系グループにも｢しゅごキャラエッグ! / わたしのたまご｣という同系統の曲が有ります。
しゅごキャラエッグ! / わたしのたまご '09 作曲編曲木之下康行   『しゅごキャラパーティー!』内アニメ『しゅごキャラ!!! どっきどき』オープニングテーマ。シングルCD「ガーディアンズ4 / PARTY TIME」にカップリング曲として収録されています。つまり左側のジャケの4人ではなく、(別のCDのものですが)右側のジャケが｢しゅごキャラエッグ!｣のメンバーで、このうちの黄色を除いた3人が歌っている模様。曲は明るく軽快なアイドル・ハリーラブ。 基本トラックは、｢斉藤和義 / 歩いて帰ろう｣で、ハリーラブ・フレーズをギターとベースで奏でる点は、｢AKB48 / ビーチサンダル｣と同じ。憂いを帯びたメロディも共通項と言えますね。｢たまご｣をテーマとした歌詞から曲全体に幼稚な雰囲気が満ちているのが難点で、少し取っ付き難いかもしれません。しかし、そこはハリーラブ。アイドル・ポップとしてはかなり良質なグルーヴを感じさせ、聴きこんでみるとなかなか味わい深い内容です。 ｢ニコニコ動画｣で聴けます。
森高千里 / 私の夏 '93 作曲編曲斉藤英夫   森高千里がヴォーカルの他にも作詞、ドラムス、ピアノを担当。全日空沖縄キャンペーンソングということで、あざといぐらいに南国リゾート感いっぱいで、真っ青な沖縄の海が目に浮かぶような明るく爽やかで元気な曲。曲調が健康的過ぎ、森高千里の声質含めてアイドルポップとしてはフェロモン少ないのがタマにキズ。メロディは特にサビのラインの高揚感がいいんだけど、いまいち突き抜けたキャッチーさを獲得出来なかったのは、森高千里特有の字余り的作詞に問題があった感じかな。 純粋な｢恋はあせらず｣トラックではないけど、ハリーラブ風ベースラインを随所で強調し、グルーヴ感を増幅させることに成功しています。なお、アルバム｢LUCKY 7｣収録バージョンは長く静かなイントロから始まります。
森下恵理 / サマータイム・グラフィティ '86 加藤和彦作曲 国吉良一編曲 CD｢ボーイフレンド｣収録   音楽界ポップス門ノーザンソウル網モータウン目YOU CAN'T HURRY LOVE科HITSVILLE U.K.属ハートをRock種。静かな出だしで始まりいっきにハリーラブに突入というパターンはCLASH版を引き継いでいる。更にアカペラ風な静かな出だしは松田聖子版を引き継いだ形。なかなか明るく軽快なポップス。トラック自体に特に目新しさは無いがアイドルポップとしてはうまくまとまっている。途中の語り部分などかなりアイドルとしてのやる気の無さを感じさせるゾ。その一方で直後の英語歌詞部分の流暢な唄い方を聴くと本人のアーチスト志向を感じる。アイドル臭はあまりせず、個人的には全くフェロモンを感じない歌声だなあ。↓｢YOU TUBE｣で動画見れます。 http://www.youtube.com/watch?v=4VI9ohYUwp8
DARYL HALL & JOHN OATES / MANEATER '82  82年と言えばPHIL COLLINS版、JAM版もそうなので、この年はハリーラブものの当たり年と言える。甘茶ソウル百科事典でも｢SARA SMILE｣のカバーが取り上げられる等いわゆるブルーアイドソウルという位置づけをも持つ白人デュオの彼等の作品だけあってなかなか黒っぽいグルーヴを感じさせる。イントロの骨太なベースを中心とした落ち着いたちょい暗めの洗練されたムードは数あるハリーラブものの中でも異色の作品。一転明るめのトーンの、いかにも白人ヤンキーという趣の歌声と暗めのサウンドの取り合わせが絶妙で暗いけどキャッチーなメロディとあいまって世界的な大ヒット曲となった。83年のSTYLE COUNCILやWHAM!などに代表される白人ロックが黒人的グルーヴを取り入れ始めていく先駆的作品。シンプルだが細部のアレンジなども味わい深い。
原由子 / 恋は、ご多忙申し上げます '83 作曲桑田佳祐 編曲桑田佳祐＆HEAD ARRANGERS  出だしのハリーラブベースをピアノで奏でて軽快に始まる桑田佳祐版｢恋はあせらず｣トラックのこれが第一弾。原由子さんのヴォーカルは少し粘着質だが人柄のせいか何故か好印象。リズムはほど良いスピードでメロディは相変わらずのサザン節で明るく高揚感もあって良い。タンバリンやパーカッションも聴こえるのだがチト控えめで、もう少し大幅に導入してお祭り風に盛り上げて欲しかったナ。タイトルも｢恋はあせらず｣にかけてるのかも知れないですね。原由子さんのアルバムって結構好きで、遠足のバスで｢うさぎの唄｣歌ったことあります(笑)｡
桑田佳祐 / 悲しい気持ち(JUST A MAN IN LOVE) '02 作曲/桑田佳祐 編曲/小林武史WITH桑田佳祐､藤井丈史  サザンオールスターズの桑田佳祐のソロワーク。ベースラインはちょっと違うけど全体のテイストはハリーラブだね。桑田佳祐お得意のリズムとあってかなりこなれた感じで完成度は高い。メロディも相変わらずの桑田佳祐節で大衆性は高いが新鮮味にチト欠ける。間奏部分のグロッケンのメロディも得意のパターンだけど、まんまと胸キュンさせられてしまいます。ちょっとメロディが湿っぽいのでサウンドの割には弾けた感じが無いのが残念。｢TOP OF THE POPS '02 (VICTOR VICL-61006)｣収録。
仲間由紀恵withダウンローズ / 恋のダウンロード '06 作曲筒美京平 編曲Maestro-T  出だしのベースラインはそっくり｢恋はあせらず｣。DJヴォイスとスクラッチが入ってちょっとクラブ風のノリはハリーラブものとしては目新しい。その後すぐに入るシンセの高揚感あるメロディはどこかで聴いたことあるなあと思ったら、｢小沢健二 / 強い気持ち・強い愛(作曲筒美京平 編曲小沢健二/筒美京平)｣のフィリー風ストリングスと似てました。まあ筒美京平氏のおハコということですね。本格フィリーを指向した小沢健二版と違い仲間由紀恵版は少し薄っぺらいけど、グロッケンなども入りなかなか華やかなムード。 全体として厚めに作りこまれたサウンドは企画物アイドルポップとしてはかなり良質。メロディはAメロが魅力に欠けるがBメロでそこそこ盛り上がり、TVCMでもお馴染みの明るく元気なサビメロで一気に盛り上げる展開。途中仲間由紀恵の語りが入りファン以外には聴いててチト気恥ずかしいでしょう。それと歌声にもう少し弾けた明るさと切れがあったら良かったのにね。 しかし、KDDI/AUのキャンペーンソングとして2006年に登場したこの曲だけど、2007年2月の現在、なんと同じKDDI/AUのキャンペーンソングで仲間由紀恵などの出演で｢DIANA ROSS & THE SUPREMES / YOU CAN'T HURRY LOVE｣が使われているんだけど、一体どういう意味?!(笑)。この曲がハリーラブものだってバラしてるようなもんじゃん。まあ、危険覚悟でハリーラブトラック普及に一役かってくれているということかな。洒落の分かる関係者たちに拍手！
本多知恵子 / オンリイYOUのMEのYOU '88 作曲編曲新田一郎 ｢八神くんの家庭の事情｣  元スペクトラムの新田一郎によるハリーラブ。ベースラインとドラムスのパターンが｢恋はあせらず｣です。スピードは平均的なハリーラブものですが、タンバリンやギターのカッティングが無いのでそれほど躍動感は有りません。サウンドは華やかでキラキラとした装飾音がきめ細やかにちりばめられていたりと、この頃のアニメものとしてはしっかりとした音作り。 ヴォーカルはアニメ声優の本多知恵子さんで、ソフトな萌え声で囁くように歌います。個人的には甘ったるい唱法、か弱い感じの声質にも多いに魅力を感じますが苦手な人にはツライかも。歌詞は如何にもアニメ的でチト気恥ずかしいところもありますが、学園ものらしいどこか懐かしい青春時代の甘酸っぱさを感じさせるメロディが秀逸で心が温まります。清らかなシンセによる間奏もグッと胸に来ますネ。 少し短いですが｢ニコニコ動画｣↓で試聴出来ます。実際の収録時間は3分43秒ありますので、気に入られましたら是非CD(安い)も入手して聴いてみましょう。 アイドルマスター 「オンリイYOUのMEのYOU」 By雪歩
PRETENDERS / DON'T GET ME WRONG '86   YOU CAN'T HURRY LOVE亜種トラック。ここで取り上げる曲は大抵出だしでいかにもハリーラブなイントロを持つものが多いが、この曲にはそれが無く、ひたすらドラムの跳ねる感じとパターンが似ているという程度なので直系トラックとはいい難い。然しながら82年の｢DARYL HALL & JOHN OATES / MANEATER｣、85年の｢STEVIE WONDER / PART-TIME LOVER｣などの洋楽の一連のハリーラブものヒット曲の流れの一つと捉えられる向きが多いようだ。そしてこの曲自体のフォロワーとして翌87年に｢本田美奈子 / ONEWAY GENERATION｣を生み落とす。サウンドは痒い所を掻いてくれるような心地よいギターが淡々と続き、きれい目のシンセの装飾音などを絡めたイギリス的ロックサウンドで、せつない系なメロディと軽快なリズムがうまくマッチしたスマートなもの。画像2は82年の来日公演の様子。
田村ゆかり(蘭花・フランボワーズ) / 100%LOVE '02 作曲編曲平間あきひこ ｢ギャラクシーエンジェルでSHOUT!｣収録  アニメ｢ギャラクシーエンジェル｣の｢蘭花・フランボワーズ｣のキャラクターソングで｢恋はあせらず｣トラック。落ち着いた雰囲気の曲調で派手さは無いものの全編に渡ってのハリーラブ。初恋へのとまどいと淡い期待感をせつなげなメロディに載せ、人気声優の田村ゆかりさんが可愛らしく歌います。彼女の歌声と表現はあまりクセが無く、個人的には物足りないのですが、逆に広く受け入れられそう。トラックのスピード感はまずまずだしメロディもなかなかの出来です。 ｢YOU TUBE｣で試聴出来ます。
松岡由貴(水越眞子) / 桃色READY GO!! '04 作曲編曲太田美知彦  恋愛アドベンチャーゲームの音楽CD｢D.C.P.S. ~ダ・カーポ~ プラスシュチュエーション キャラクターイメージソング VOL.2｣収録曲で｢恋はあせらず｣トラック。どちらが歌手名でどちらがキャラクター名なのか素人には判断し難く悩ましいですね。 明るく元気という内容ではありませんが、泣きの入った切ない系のメロディは、ちょっとほろ苦い味わいでなかなかの出来。スピードは速めでハリーラブものとしてグルーヴは及第点。タンバリンは無いけれど代わりに溌剌とした男性コーラスがいいアクセントになっていて、ハリーラブ特有の跳ねた聴感を醸し出すことに成功しています。歌声も所謂アニソン/声優ソングものとして極端なロリ萌え声では無いので馴染みやすそうだし唱法含めて結構いい味出てますね。イントロとアウトロで聴けるシンセもちょっと甘酸っぱくてホロリとさせます。 ｢ニコニコ動画｣で試聴出来ます。
【 ポップ偏差値 59 】 ACID HOUSE KINGS / KEEP YOUR LOVE '05 ｢DO WHAT YOU WANNA DO｣収録   スウェーデン出身のネオアコ系4人組バンドの2005年製｢恋はあせらず｣トラック。同じくスウェーデンの最近のバンドLOVENINJASの曲のカバー。曲調は全く異なるけどタンバリンから始まりギターとベースでハリーラブを奏でる形は2003年の｢JET / ARE YOU GONNA BE MY GIRL｣を彷彿させます。女性とのツイン・ヴォーカルの肩の力の抜け具合がスウェーデン流なんだろうか、全体として淡白な印象を受け、それが良い持ち味になっているようですね。エコー感のあるギターのカッティングも効果的で心地よい浮遊感を出すことに成功しています。この浮遊感はハリーラブものとしては新境地という感じがしますね。サビ含めたメロディもなかなか良質です。 ｢YOU TUBE｣で聴けます。 LOVENINJAS / KEEP YOUR LOVE(オリジナル)
いきものがかり / MESSAGE '08 作曲山下穂尊 編曲中村タイチ ｢My song Your song｣収録  いきものがかりの3RDアルバム｢My song Your song｣収録曲。2008年製作ということで最新の現代若者恋愛模様が歌われています。土臭いハーモニカの音色から一転、ギターによる洗練されたハリーラヴ・フレーズで始まる｢恋はあせらず｣トラックです。女性にしては少しぶっきらぼうな言葉使いの歌詞を歯切れ良く歌い上げるリードの吉岡聖恵は声質、唱法ともどもなかなか魅力的ですね。歌詞では終わりを｢て｣で締める韻の踏み方も面白い。ハリーラブ・トラックはスピード感、グルーヴ感ともども及第点で特にタンバリンをふんだんに取り入れた点はポイント高いかな。ちょっと甘酸っぱく切なげなメロディは全体を通して良く出来てますが、特にサビよりもAメロが魅力的でお勧めです。 公式サイトで試聴できます。
伊瀬茉莉也(峰理子) / Ring a ding on.理子りん '11 作曲編曲manzo ｢緋弾のアリア｣   TVアニメ｢緋弾のアリア｣の登場人物、峰理子のキャラクターソングで、｢恋はあせらず｣トラック。ブルーレイ・ディスク｢緋弾のアリア BULLET3｣の初回生産特典｢キャラクターソングCD《理子》& BGM集｣収録曲。明るいお馬鹿キャラと言う設定通りのポップな曲です。因みにルパン三世のグラマー美女、峰不二子の娘らしいです。 曲の方ですが、グロッケンが奏でる華やかなイントロは、同じハリーラブの｢桑田佳祐 / 悲しい気持ち(JUST A MAN IN LOVE)｣辺りを意識した感じ。曲の展開がごちゃついた感じでハリーラブ特有の疾走感に欠ける嫌いはあるけど、サビ部分の歯切れの良さや盛り上がりはなかなかのもの。更にオールディーズ・ポップなどでよく聞かれる｢Ring a ding dong｣というフレーズをもじったタイトルの｢Ring a ding on.理子りん｣という部分はアイデア賞もので、可愛らしくポップな語感が素晴らしい。ただ折角のこの萌えフレーズが一度しか聴けないのが残念だね。 ｢YOU TUBE｣で聴けます。
ARCADE FIRE / WAKE UP '04 ｢FUNERAL｣収録   カナダのロックバンド、アーケイド・ファイアーの2004年のアルバム｢FUNERAL｣収録曲で｢恋はあせらず｣トラック。ハリーラブと言っても、これまで取り上げてきた多くの曲と違い、曲の後半部分だけで使われています。2010年公開の映画｢かいじゅうたちのいるところ(WHERE THE WILD THINGS ARE)｣の主題歌として使用されているようです。 曲は生音ドラムスの響きの良さを活かした力強く迫力のあるゆったりとしたサウンドで始まります。大所帯バンドの特性を生かし、厚みのある音作りが好印象ですね。泣きの入った湿り気のあるリードが情緒的に歌うメロディも味わい深いですが、なんといっても大いなる自然の雄大さを感じさせるコーラスが印象的。荘厳で幻想的な雰囲気を醸し、こんな感じの映画のテーマ曲としては将にうってつけという感じです。 そして後半からいよいよハリーラブ・タイム。ゆったりとした流れから一転してテンポアップし、ハッとさせられます。ベースやギターで奏でられるハリーラブ・フレーズはノリも良く、アコーディオンが入るのも面白い。しっかりタンバリンも入ってるし、弦が入るなど全体的に品の良さも感じさせます。劇的な展開や早いテンポに載せた大仰で情緒的なメロディは、なかなか感動的でこみ上げるものが有りますね。ただ折角のハリーラブも少々短く、欲を言えばハリーラブ部分だけで1曲作るか、ライブで超ロングプレイをして欲しいところかな。きっと盛り上がるヨ。この曲のPVが｢YOU TUBE｣で見れます。 David Bowie & The Arcade Fire - Wake Up(LIVE)
JET / Are You Gonna Be My Girl '03   ダイノジ大地洋輔(YOUSUKE OOCHI)がエアギター世界選手権で優勝した際の使用曲として有名。オーストラリアのロックバンドでアルバム｢GET BORN｣収録曲。ベースラインの後からドラムスが入るのは正統的｢恋はあせらず｣トラック・パターン。その後にベースラインとギターが一緒にハリーラブ・フレーズを弾くというのは珍しい、というかハードロックものハリーラブがそもそも珍しい。曲調は典型的ハードロックなので、うるさい音楽が嫌いな人には馴染みにくいかもしれません。然しながらタンバリンに加えて手拍子まで入れ躍動感を出している点はハリーラブものとして高ポイントで、他のポップスの方々にも見習って欲しいところ。それにしても｢恋はあせらず｣トラック世界大会も是非エアギター世界大会の盛り上がりにあやかりたいなあ。 ダイノジ大地洋輔さんのエアギタープレイはこちらで見れます。
BILLY JOEL / TELL HER ABOUT IT '83  ｢AN INNOCENT MAN｣収録曲。それまでビリージョエルに個人的に持っていたイメージは｢ストレンジャー｣に代表される暗めのものだったんだけど、このアルバムの明るくポップな雰囲気でいっぺんに彼へのイメージを変えさせられた。メジャーなアーチストがこうした原点回帰的アルバムを出すのって珍しかった記憶があるが、小沢健二もいつかこうしたアルバムを出してくれるのではないかと、私はこのアルバムを聴くたびに想うのです、、、。 明るく元気でテンポの良いストレートな擬似ハリーラブ。ベースラインは異なるもドラムパターンや曲調などからハリーラブものとの捉え方が一般的なようだ。高揚感もそこそこで60年代風テイストがいいね。欲を言えばメロディにいまひとつ突き抜け感が少ないか。これはアルバム全体に言えることだが全体的に偏差値58ぐらいのちょっと｢ぬるめ｣のメロディがもどかしい。アルバム通して聴ける数少ない愛聴盤なんだけどね。この曲の12インチシングルはどうも｢ロング・ダンス・ミックス｣となっているらしいんですが、お聴きになられた方どんな感じか教えて下さい。
KOIZUMIX PRODUCTION(小泉今日子) / 東京ディスコナイト '92 作曲信藤三雄/村松邦男 編曲小西康陽 ｢BAMBINATER (VICL-5160)｣収録  YOU CAN'T HURRY LOVE科TOWN CALLED MALICE属東京ディスコナイト類。スクーターズ版のカバーらしいです。出だしで切れ込んでくるオルガンとベースラインはJAM版を踏襲していて、スクーターズ版の方がどうなのかは分からないのですが、TOWN CALLED MALICE属と分類出来ます。フゥーフゥーコーラスも入って高揚感や疾走感などバックサウンドは流石小西康陽という感じで一流のグルーヴ。出だしで持った期待感は相当高かったがメロディが全くそれに見合ってない。ポップなアレンジにメロディがもうひとつ付いて行けてないというのはまさにIT'S THE小西康陽WORLDだね。ピチカートファイヴのメンバーも参加してます。小西康陽製トラックでどこかのガールグループにでもハリーラブカバーをさせれば相当良いものが出来るだろう。是非小西氏には大会にエントリーしてもらいたいものです。お待ちしてますヨ、よろしく！
本田美奈子 / ONEWAY GENERATION '87 筒美京平作曲 大谷和夫編曲  音楽界ポップス門ノーザンソウル網モータウン目YOU CAN'T HURRY LOVE科DON'T GET ME WRONG属｡プリテンダーズ版にそっくりだけど、明るさと溌剌とした感じはこっちのがイイネ。青春強要度高し。
松田聖子 / ハートをRock '83 甲斐祥弘作曲 大村雅朗編曲 ｢ユートピア｣収録  音楽界ポップス門ノーザンソウル網モータウン目YOU CAN'T HURRY LOVE科HITSVILLE U.K.属。静かな出だしで始まりいっきにハリーラブに突入というパターンはCLASH版を引き継いでいる。ハリーラブトラックが始まるまでのアカペラ風な静かな出だしがちょっともどかしいが、この曲で確立されたこのスタイルは後に、｢森下恵理 / サマータイム・グラフィティ｣、｢虹野沙希 / 白いTシャツとスニーカー｣へと引き継がれていく。甲斐バンドの甲斐よしひろ作曲。リズム、明るさは標準クラス。ただしキラキラとしたシュガーコーティングされた上辺の装飾音ばかりが目立ち、ドラム、ベースといった重低音部が疎かになったアレンジは気に入らない。また、松田聖子の粘着質なヴォーカルとこのトラックに似合わない歯切れの悪い歌詞もマイナスポイント。途中の間奏部分のメロディの高揚感や全体の曲調がなかなか良いだけにちょっと残念。
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