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ザ・スーパー・ポップ宣言

フリーソウル推薦4

フリーソウルコンピ未収録推薦曲(4)

WATERS THE OTHER SIDE OF MIDNIGHT.jpg STEREO ACTION UNLIMITED.jpg FEELS RIGHT.jpg


FREE SOUL コンピ未収録曲

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CAFE APRES-MIDI ベスト10




【 ポップ偏差値 62

Ferrante & Teicher / Smile '62



アメリカのピアノ・デュオによる喜劇王チャップリン作曲の名曲スマイルのインスト・カバーで1962年のアルバム「TONIGHT」収録曲。オリジナルは映画『モダン・タイムス』使用のインストで1936年にAlfred Newmanによって演奏、後に歌詞がつけられ歌唱版共々実に677曲ものカバーが存在する。最近この曲がチャップリン自身による作曲ということを知って個人的には彼の才能に驚かされましたが、実に情緒的で心に沁みる良いメロディを持つ曲です。フェランテ&タイシャーのカバーはインスト版を基にピアノを主体としたポップな仕上がり。イントロの高速ピアノなどが瑞々しく、デュオらしく縦横無尽に暴れ周る様子が楽しい。後半に進むにつれ徐々にストリングスの比重も増し流麗で優雅なストリングスをバックにピアノが高らかに綺麗に鳴り響く様は感動的です。他ではSANDIE SHAWによる歌唱版が女性ヴォーカルならではの儚い感じがよく現れた好カバー。Pino Prestiによるディスコアレンジもなかなか面白みがあり、Pino Calviによるピアノ主体のインストもフリーソウル的でお勧め。

「YOU TUBE」で聴けます。

SANDIE SHAW / SMILE女性ヴォーカル
Pino Presti / Smileディスコ
Pino Calvi / Smileフリーソウル
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(高速ピアノ)ポップ偏差値合計
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WATERS / THE OTHER SIDE OF MIDNIGHT (WARNER BS 3062)'77

WATERS THE OTHER SIDE OF MIDNIGHT.jpg

ロサンゼルスの家族グループWATERSの1977年の2NDアルバム収録曲。「真夜中の別の側」なんてミステリアスなタイトルもいい感じ。と思ったら、原題はシドニィ・シェルダンが1973年に発表した小説「真夜中は別の顔」と同じで、ちょうど1977年に「真夜中の向こう側」として映画化されてます。タイミング的にもその辺りを意識した作品なのかも知れませんね。曲は爽やかで乾燥感のあるサウンドに高揚感のあるメロディが素晴らしい作品。適度に洗練されていて軽やかな雰囲気でフリーソウルのコンピに収録されていてもおかしくない、というか入れるべき。

「YOU TUBE」で聴けます。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(高揚感)ポップ偏差値合計
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RITCHIE FAMILY / WALK WITH ME '82 「I'LL DO MY BEST」収録



このコーナーは「フリーソウルコンピ未収録推薦曲」と言ってるけど、実際は濃い目の曲ばかりって感じですが、今回は将にフリーソウル的で薄めの曲を。フリーソウルの定義の一つに「頭の固いソウルファンが小馬鹿にしている」バンド、曲というのがあるとしたら、これなんてズバリそうなんじゃないかな?どうも女性ばかりのディスコ・グループみたいですね。

軽やかなウォーキング・テンポのリズムに小刻みに刻まれるギターの音色が心地よいサウンド。穏やかで平和なムードの曲調にちょっと爽快な70年代風に高揚感のあるサビのメロディ。全体として陽性でキャッチーなメロディはなかなか良く出来ていると思います。これならフリーソウルコンピに入ってたら「TINA CHARLES / I'LL GO WHERE YOUR MUSIC TAKES ME」辺りと並ぶ人気曲になったんじゃないかと思うんだけど、いかがなものでしょうか。

「YOU TUBE」で聴けます。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(良メロディ)ポップ偏差値合計
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BOBBY STORY / LET'S DO SOMETHING DIFFERENT '82 「THE STORYTELLER」

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Bobby Pattersonプロデュースのアルバム「THE STORYTELLER」収録曲ですが、このBOBBY STORYという名前は彼の変名と言われているようです。確かに名曲「If He Hadn't Slipped Up And Got Caught 」と聞き比べてみると声質、唱法とも近いものがある感じ。

ウォーキング・テンポより少し早めのスキップのテンポぐらいの浮き浮きする様な速さで、軽やかなリズムも心地良い曲。明るく乾いた空気の元、脇役に徹した軽いギター・カッティングも絶妙で躍動感を増幅している感じ。「何か違った事をしようヨ!」という前向きな歌詞に合ったポジティブな歌声も魅力的。そして何と言ってもそうした世界観を具現化したメロディが素晴らしい。一番美味しいところは出だしの哀愁を帯びた甘めのAメロ。緩やかな曲線を描き、派手さは無いものの実に味わい深いメロディで胸にキュンと来ます。ソウルの良心を感じさせる、こんな心地良いメロディアスな曲をもっともっと知りたいものです。

「YOU TUBE」で聴けます。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(胸キュンメロ)ポップ偏差値合計
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JOHN BARRY / IT DOESN'T MATTER ANYMORE '61 「STRINGBEAT」収録

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映画音楽「007ジェームズ・ボンド」シリーズの作曲家として有名なジョン・バリーのおそらくは1STアルバム収録のインスト曲。「Hit And Miss」、「The Best Of The EMI Years Vol 2」、「The Ultimate John Barry」といったCDにも収録されており、容易に試聴できます。

オリジナルは59年のBuddy Hollyで曲はPaul Ankaが作ってます。つまりこの曲はカバー・バージョンということになりますが、インスト仕様で非常にポップに仕上げているところに価値があります。基本はオリジナル通り素朴で牧歌的雰囲気なんですが、ヴォーカル部分を簡素なエレキギターに置き換えたことにより、更に聴き易くポップになりました。このインスト・バージョンに慣れるとバディ・ホリーのヴォーカルさえクドく感じてしまいます。

キュンキュンと軽やかに鳴り渡るヴァイヴの音色は実に瑞々しく、穏やかなストリングスも優雅に盛り上げます。途中転調したりと適度な緊迫感ある展開もいい。エレキをはじめとした各生楽器の響きもかなり心地いいですネ。既に50年も前の曲になりますが色褪せないジャケット同様、実に色鮮やかでポップなサウンドを聴かせてくれます。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーブメロディ器楽瑞々しさボーナス(ポップなアレンジ)ポップ偏差値合計
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JACKIE MITTOO / FANCY PANTS '72 「MACKA FAT」収録 P.130掲載

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ジャマイカのオルガン・プレイヤー、ジャッキー・ミットゥーによる「MARVIN GAYE / WHAT'S GOING ON」のレゲエ・カバー。72年のスタジオワンでの作品で、小気味良い軽やかなリズムをバックに和やかな雰囲気で流れます。イージー・リスニング的に軽く聞き流してしまう人も多いと思うけど、ここでの彼のオルガン・プレイには黒く濃厚なグルーヴを感じて欲しいもの。静と動、明と暗などをダイナミックに表現した彼のプレイは実に見事です。

メロディもオリジナルを損なわずに独創的に解釈、うまく咀嚼されています。インストということもあるけど、まるで別の曲かのように楽しめますね。元々の曲の良さも手伝って、非常に良質でエヴァーグリーン的魅力を持った内容になっています。

「YOU TUBE」で聴けます。

GEORGE CLINTON / POT SHARING TOTS '82 「COMPUTER GAMES」収録

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P-FUNKの帝王ジョージ・クリントンの1STソロアルバム収録曲。「COMPUTER GAMES」、「ATOMIC DOG」といった超ド級Pファンク名曲に混じって、ひっそりと佇んでいる可愛いらしい童謡小唄。木琴やカエル/小動物系の泣き声を交えて如何にも子供向けで童話タッチな楽しい雰囲気。明るく平和でほのぼのした空気が和めていいですねえ。ゆったりとしたリズムと滑らかなメロディに乗せてひょうきんな表情をみせる唱法も面白い。時折入るギターでかろうじてPファンクであることを思い出させますが、クラブなどでプレイすれば女の子なんかに喜ばれそうですね。フリーソウル・コンピ収録曲で言うと「THREE IS A MAGIC NUMBER / BOB DOROUGH」、「JAMAICA SONG / BOOKER T.」辺りが好きな人にオススメです。

STYLE COUNCIL / YOU'RE THE BEST THING '84 「GROOVIN'」収録



PAUL WELLER率いるスタイル・カウンシルの84年の12インチシングル「GROOVIN'」収録曲。アルバム「Café Bleu」にも収録されています。(微妙に違う幾つかのバージョンもあり。)デビュー以来出す曲出す曲どれも傑作で新鮮かつ驚きの連続だった初期の彼等。84年のこの曲は将に彼らの、というよりポール・ウェラーの全盛期の一発ということになるんじゃないでしょうか。個人的にはアルバム「Café Bleu」を頂点として、その後は枯れていく一方だったなと感じていましたねえ。この曲はROXY MUSICの82年の傑作アルバム「AVALON」と近く、所謂ブルーアイド・ソウルのエッセンスを濃く感じます。

甘く情感豊かなメロディに洗練されたアレンジ。ストリングスをはじめ品の有る器楽に拡がりを感じさせる音空間。それでいてヒットするほどのキャッチーさとポピュラリティがあるという点も素晴らしいですね。フリーソウルのコンピではSTYLE COUNCILは「MY EVER CHNAGING MOODS」しか収録されていないけど、この曲なんて将にフリーソウル好きには外せない一曲なんじゃないかなと思います。

「YOU TUBE」で聴けます。PVはこちらで。

TINA TURNER / SOMETIMES WHEN WE TOUCH 「ROUGH」収録

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誰にでもツボに嵌る大好きなメロディというのがあると思うが、私にとってBARRY MANN-DAN HILLの手によるこの哀愁感漂うメロウバラードはまさにそれだ。ダンヒルによるオリジナル、バリーマンによるセルフカバーの他に、ROD STEWART,AIR LOVERS,BOB ROWE,BONNIE TYLER,DENNIS YOST AND CLASSICS 4,KARTER,JAY JAY,BRIAN POOLE (TREMELOES)といったところもやっている大メジャー曲。(tammy wynetteにも同名曲があるが同じ曲かは未確認。)なかではやはりBARRY MANNの繊細で表現力豊かなバージョンが突出していいのだが、それを凌ぐ出来なのがこのティナ・ターナー版だろう。

原曲など大多数のバージョンのあっさりとした味付けとはうって変り、そのルックスもキャラも濃ーい彼女がこれまた思いっきり濃くソウルフルに歌い上げます。曲の良さも手伝ってか、いつもは濃い口で大仰、派手なだけ、、、に聴こえがちな彼女の歌声が実に嵌って聴こえます。そして更にこの曲の素晴らしい点は終盤に向けてぐんぐんスピードが乗ってテンポアップしていく様。この展開の発想が素晴らしいし出来も上々。これならフリーソウルファンも大喜びだろう。

ライヴでは延々10分ぐらいかけて大盛り上がりになってたりしないのだろうか、と念のためYOU TUBE探したら有りました!
「TINA TURNER / SOMETIMES WHEN WE TOUCH」終盤の盛り上がりはスタジオ版と比べていまいちですね。でもキャリアの割りにはいまいちパッとしない彼女の、これは最高傑作ではないかな。山下達郎が一度オンエアしています。画像は74年の来日公演の模様。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーブメロディ器楽瑞々しさボーナス(終盤の盛り上り)ポップ偏差値合計
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RIP RIG + PANIC / SUBVERSIVE WISDOM '82 「I AM COLD」収録

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ニュー・ウェイヴとフリージャズの出会いとでも言おうか、元POP GROUPのメンバーを中心に組まれた前衛的グループのセカンドアルバム収録曲。だからと言って即興的で難解なだけの曲というわけではなく、全体に流れる冷ややかなメロディは甘めの情感を感じさせるもので至ってポップ。

ヴォーカルは無く時折つぶやくような声が挿入されるのみ。ピアノ(2台?)とパーカッシブなドラムを主体としたシンプルな楽器構成だが、その組み合わせの妙味と演奏力、広々とした空間に必要最小限の音を散りばめた感じは素晴らしく、粋なセンスを感じさせる。アルバム・タイトルに「COLD」とあるように、とにかく体温の低さがヒシヒシと伝わってくるが、同時に達観した人物の持つ思慮深さ、優しさなども感じさせてくれるアダルトな曲といった感じ。

アルバム・ジャケットは将にこの曲のそういった部分を体現したかのような素晴らしいアートワークで、発売当時は拡大コピーをとって部屋に飾っていました。当時未だデビュー前の漫画家岡崎京子さんも気に入っていて(特に目ね)模写したものをどこかに発表してました。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーブメロディ器楽瑞々しさボーナス(体温の低さ)ポップ偏差値合計
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【 ポップ偏差値 61

JACK COSTANZO (EDDIE CANO参加) / Malaguena '58 「LATIN FEVER」



シカゴ出身で小型太鼓ボンゴの有名なプレイヤー、ジャック・コスタンゾの1958年のアルバム「LATIN FEVER」収録曲。メキシコ出身のJosé Conrado de Tovarによる1928年のインスト曲のカバー。「マラゲーニャ」というのはスペインの民族舞踏を指す言葉のようですが、本カバーはラテンジャズ仕様での作品。本アルバムにはピアノにエディ・カノがゲスト参加しており、当ブログ激推しの熱いラテングルーヴ EDDIE CANO / I CAN'T CRY ANYMORE級のスーパープレイを探し回っている中で出会いました。

基本は暗めのサルサ風味のラテン・ジャズ。ボンゴやパーカッションが激しく鳴り響く熱く黒いリズムが特徴的。インスト曲なので主役はエディ・カノによるピアノになりますが、主旋律を奏でると同時に打楽器群と一体となりパーカッシブな役割も担っている感じ。「I CAN'T CRY ANYMORE」ほど美メロかつキャッチーな内容ではないけれど、ぐいぐいと先導していく高速ピアノはここでも健在。全体としてこれが1958年製?と疑いたくなるような先進的で熱いグルーヴを感じさせる素晴らしい出来になっています。エディ・カノ好きには溜まらない内容かと思いますがレアグルーヴ好きな方もいけるかも。

「YOU TUBE」で聴けます。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ楽器瑞々しさボーナス(ラテンピアノ)ポップ偏差値合計
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CELIA CRUZ / Yo viviré (I will Survive) 「Siempre Viviré」'00



1950年代から活躍するサルサの女王と呼ばれるキューバ出身の女性歌手セリア・クルスによるグロリアゲイナーの世界的ヒット曲「I Will Survive」のカバー。Gloria Gaynor版は1978年のヒットで、彼女自身が翌79年にスペイン語版を発表していて、セリア版はそのカバーということになるようです。2000年のアルバム「Siempre Viviré」収録。基本はオリジナルを踏襲した緊迫感と悲しみに満ちたディスコなんだけど、サルサの要素を大幅に取り入れたことにより新鮮な味わいがあります。特にオリジナルにはない後半のサルサな展開は男性コーラスの切迫感などなかなかのもの。セリアはこの時点で75歳とかなりの高齢だけど、よくビブラートする歌声など流石女王と呼ばれるだけの貫禄がありますね。Gloria EstefanやJose Felicianoといったラテン系オールスターによるライブで歌われる等かなり認知度の高いの人気曲のようです。

「YOU TUBE」で聴けます。

スタジオライブ

Gloria Gaynor / I Will Survive (オリジナル)

Gloria Gaynor / Yo Vivire (12”Promo Spanish Version)

Gloria Gaynor / Yo Vivirer (feat. Gipsye Kali) (Version Flamenco)も良い出来。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(サルサ)ポップ偏差値合計
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ROXY MUSIC / TRUE TO LIFE '82 「AVALON」

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ブライアン・フェリー率いるロキシー・ミュージックの82年のラスト・アルバム収録曲。ロック・グループとして活躍してきた彼等だけど、この最終アルバムは反抗とか青臭さとかいった感覚からは程遠い、むしろAORとかSOULに近い成熟した大人の雰囲気を前面に出した内容。個人的には彼等の最高傑作だと思います。B面の「Take a Chance with Me」、「To Turn You On」、そしてこの「True to Life」までの連続した流れは素晴らしい。どれも洗練さと高い品位を兼ね揃えた極上のメロディを持つ大人向けポップス。

特に最後の「True to Life」はアルバム最後の(歌入り)曲ということもあり、彼等の集大成といった趣きを感じさせる。浮遊感のあるシンセやダブ処理を施したコーラス、時折り低音を強調したドラムが鳴り響いたりとかなり空間的拡がりを持たせたサウンドが聴ける。フェリーの余裕を持った自然体の唱法も成熟した大人の雰囲気があるし、フェリーの書いた甘く気品のあるメロディも実に魅力的。この後ソロ活動に入っていくフェリーだけど、これ以上に(MORE THAN THIS)魅力あるメロディを生み出せなかったのは残念。その意味で、この82年が彼のピークだったようですね。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(空間的拡がり)ポップ偏差値合計
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【 ポップ偏差値 60

EL CHICANO / QUIET VILLAGE '70 「Viva Tirado」



1970年代前半を中心に活躍したアメリカ・ロサンゼルスのチカーノ・ラテンロック・グループ、エル・チカーノの1970年の1stアルバム「Viva Tirado」収録曲。1959年のMartin Dennyによるエキゾチック・サウンド名曲QUIET VILLAGEのカバーで、オリジナルは1951年のLes Baxter版。マーチン版は未知の動物の鳴き声が響き渡る異国のジャングル内を不安いっぱいで彷徨い歩くかのような、いわばムードミュージックあるいは環境音楽的な側面が大きく、名曲ではあるけど個人的には日常的に楽しめる生活の音ではなかった。マーチン版から11年後にカバーされたチカーノ版はウオーキングテンポで、しっかりしたリズムが付き大部ポップで聴きやすい内容。ラテン系のコンガを始めとしたパーカッシブなリズムにオルガンの味のある響きが魅力的です。派手さはなく地味といえば地味な内容なのだけれど6分近くエキゾチックかつラテンなこのサウンドを聴き続けているとジワジワと効いてくる感じ。特に時折入るサビ相当部分の明るい展開はジャングルが途切れて明るい陽射しを浴びた草原でひと時の休憩をとっている感じがして命拾い的安心感が良い。

エル・チカーノといえばFREE SOUL MINDに収録されていたWHAT'S GOING ONも秀逸で有名ですが、本曲も地味ながら素晴らしい内容ですので良くなるまで是非何度も聴き返してみてください。「YOU TUBE」で聴けます。

Martin Denny / QUIET VILLAGE

Volker Rosin und die Lollypops / Heut ist Partytime '98



1979年のディスコヒット「VILLAGE PEOPLE / GO WEST」を1998年に「歌のお兄さん、Volker Rosinと子供たち」がドイツ語でカバーしたもの。というか、1993年のPet Shop Boys版のカバーといった方が正確かも。オリジナルは当ブログではお馴染み、池毅による名曲「FOUR SEASONS / 北へ。」を生み出したほどキャッチーで秀逸なメロディを持つ能天気なお馬鹿系ディスコ。それに対し、Pet Shop Boys版はPVを見れば一目瞭然だけど、背筋がヒヤリとするかのような旧ソ連の全体主義的感覚を取り入れた内容。この流れを考えると、ドイツ語版の本曲「Heut ist Partytime」も人畜無害な歌のお兄さんが子供達と楽しく歌っただけの曲とは聴こえなくなる。子供達が歌い大ヒットした曲というと思考統制などをテーマとしたPink Floyd - Another Brick In The Wall, Part Twoが思い浮かぶが、この曲の本来の姿も実は「歌のお兄さんによる思考統制を目指した洗脳ソングなのではないか?」と勘ぐってしまうのだが、いかがだろうか?

「YOU TUBE」で聴けます。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(洗脳感)ポップ偏差値合計
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【もうすぐランクイン】

GEORGE MCCRAE / BEAUTIFUL '16 「LOVE」



約50年前の1974年に「Rock Your Baby」のヒットで一世を風靡したジョージ・マックレーの晩年2016年発表の14枚目のアルバム「LOVE」収録曲。ソウル的に人気が高い訳でもなく一発屋的印象が強いのですが、晩年になってなかなかいい曲を作ったなという印象。曲は70/80年代製作といっても通じてしまいそうな素朴で軽めのアレンジはフリーソウル的かも。どこか既聴感のある甘く品のあるメロディは出来が良く、ジョージの情感深い歌声も熟練の味わいという感じ。控えめながらもギターのカッティングが往年の南部マイアミのT.K.サウンドを彷彿させて懐かしい。もはやほとんど注目されないジョージ・マックレーではありますが、この隠れた名曲に注目して欲しいですね。

「YOU TUBE」で聴けます。

Baja Marimba Band / Red Roses for a Blue Lady '65 「Rides Again」



1960年代中心に活躍したアメリカのバハ・マリンバ・バンドの1965年のアルバム「Rides Again」収録曲。バハ・マリンバ・バンドのユリウス ウェヒターは元々はハーブ・アルパートと一緒にやっていたティファナ・ブラスのリーダーだった人で並行してBaja Marimba Bandのリーダーもやっていたようです。因みにマリンバというのは木琴みたいな打楽器のこと。オリジナルは戦後間もない1948年のJohn Laurenz withのポピュラーヒット。secondhandsongsによると158ものカバーが存在します。有名どころではAndy WilliamsやPaul Anka、Walter Wanderleyなどがカバーしてますが、個人的には大滝詠一がSSBでオンエアしたBert Kaempfert and His Orchestra版でこの曲のことを知りました。どこか懐かしい郷愁を誘うような甘く上品なメロディが特徴的ですね。バハ版はBert Kaempfert版同様のインストで、軽やかなリズムに甘くエレガントなピアノの響きが良い感じ。ゆったりとした雰囲気はどこかボサノバのようなリラックス効果を感じます。そして最大の聴きどころはマリンバの音色。上品さが際立つこの曲本来の持ち味に隠し味的に添えられたマリンバの可愛らしい音色によりポップで親しみやすい希少なバージョンに仕上がったように思えます。フリーソウルというよりCAFE APRES-MIDIのコンピに収録されていてもおかしくない内容と出来かと。

「YOU TUBE」で聴けます。

Andy Williams版(歌入り)

Walter Wanderley版

Bert Kaempfert and His Orchestra版

Curt Haagers / Det är dej som jag behöver (I JUST CALLED TO SAY I LOVE YOU) '84「AGADOO」



スウェーデンの6人組バンド、カート・ハーガースの84年のアルバム「AGADOO」収録で、STEVIE WONDERのI JUST CALLED TO SAY I LOVE YOUのカバー曲。日本では全く馴染みのないバンドのようで日本盤が出た形跡が無いどころか、ヤフオクなどでもほとんど売買履歴が無い模様。その出で立ちやサウンドからはディナーショーなどで活躍している、例えばダークダックスみたいなコーラスグループを思わせます。1970年代から90年代にかけてアルバムを20枚ぐらい残しているので、スウェーデンではそれなりにメジャーなグループな模様。

全体的に意識低い系なヌルいサウンドに甘めのヴォーカルが特徴的なんだけど、これがスティーヴィーのヒット曲と実に相性が良かった。原曲とは程遠いスウェーデン語のエキゾチックなヴォーカルが耳に新しく、リードの柔らかい声質・唱法と透明感のあるコーラスが甘く切ない良質なメロディにパズルのようにピタリと嵌っている。「何これ?」と驚いて彼らのアルバムを一通り聴いてみると、BORIS GARDINERで有名なラヴァーズのI Want to Wake up with Youのカバー「Jag vill vakna upp med dej」も将にこのグループの特性が生かされた好カバー。また、ビーチボーイズの「HELP ME RHONDA」のカバーも、6人編成の厚いコーラスワークが楽しい良質なカバーでした。うーん、まだまだ知らない良曲は世界中にあるんですねー。

「YOU TUBE」で聴けます。

Harold Mabern Trio / Fantasy '04



ジャズ・ピアニストのハロルド・メイバーン率いるトリオによる2004年の同名アルバム収録曲。Venus Recordsという日本のジャズレコード会社から出ています。曲はEARTH, WIND & FIREによる世界的ディスコ・ヒット「宇宙のファンタジー」のカバー。ディスコのジャズ・カバーということでなかなか意表を突かれますが、ピアノの奏でる憂いを帯びたメロディがマッチした感じで違和感はない。少しテンポアップし熱く激しくグルーヴィなアレンジもいいね。

「YOU TUBE」で聴けます。

Héctor 'Manito' Bonilla / CANGUIL CON SALSA (Pop Corn) '72 「LA FIESTA ES DONDE EL VECINO」収録



ペルーのヘクター・ボニーラという人のサルサバンド「Héctor'Manito'Bonilla Y Su Orq. De Salsa」の72年のアルバム「LA FIESTA ES DONDE EL VECINO」に収録されているサルサ・カバー。オリジナルはドイツ生まれのアメリカの作曲家で電子音楽の先駆者の一人とも言われるガーション・キングスレイの69年のアルバム「Music To Moog By」収録曲。1972年に彼が中心のグループ、Hot Butterで再演したバージョンが世界的にヒットし、そのカバーとなったのがこのサルサ版と思われます。ホットバター版はチープなモーグ(シンセ)音でキャッチーなメロディを奏でるという、当時は恐らくかなり物珍しいスタイルの曲で、その音色は強烈に印象に残るけど、個人的には「ああ、こんなの昔あったな、ちょっとYMO風?」という程度のものでしかなかったです。悪く言えば人工甘味料で甘く濃い味付けのされたドギツイ色をした子供向け駄菓子という感じ。(まあ、そこが面白みである訳ですが)

ところが先日、「Eddie Cano / I CAN'T CRY ANYMORE」級のグルーヴィなラテン・ピアノ・ジャズを探していたらたまたま耳にしたのが本曲。ホットバター版は単調なリズムにあまりにもキャッチーなメロディということで非常に飽きやすいのが欠点だったけど、このサルサ版はリズムにグルーヴ感が増し、陽気な掛け声などラテンな味付けにより上手く長所に変換された感じ。主旋律もホーンやピアノなどで代わる代わる演奏され全体として生楽器がいい感じに響いてます。オリジナルに似通ったシンセ・カバーが沢山出ているようだけど、こういう趣向を凝らしたバージョンこそ重宝されて欲しいものです。

「YOU TUBE」で聴けます。

Harvey Averne Dozen / The Word 「VIVA SOUL」'68



先日、溌剌としたノーザンダンサーとして取り上げたHarvey Averne Dozenの68年のアルバム「VIVA SOUL」には、もう一曲凄く出来の良い曲が収録されていて、それがこのビートルズのカバー曲。The Wordはビートルズの曲の中でもマイナーな暗い曲で私も普段ほとんど聴かないけれど、たまたまハーヴィー・アヴァーン・ダズン版を聴いてビックリ、素晴らしい可能性を秘めた曲ではありませんか。何故彼らが敢えて「The Word」をカバーしようとしたのか謎過ぎますけど結果的に素晴らしい着眼だったようですね。

曲はテンポアップしたブーガルー系インスト仕様。歯切れ良いホーンに軽やかなヴィブラフォンが特徴的。暗く沈んだ雰囲気はブーガルーにうまくマッチしてるのかも。リズムはかなりグルーヴィになっており、聴いて即座にビートルズのカバーだと気づく人は少ないかも。それだけ工夫を凝らした妙味あるカバーと言えるでしょう。最大の聴き所はサビのドラムと一体となって畳みかけるヴィブラフォンのフレーズ、痺れます。ハーヴィー・アヴァーン・ダズンによるアレンジが素晴らしいのは当然として、オリジナルのビートルズの作曲センスもやはり転んでもただでは起きないなと感じた次第。

「YOU TUBE」で聴けます。

Baccara / Yes Sir, I Can Boogie '77



77年の西ドイツの女性デュオによるディスコ・ヒット。日本盤が出るなど世界中でヒットしたみたいですね。曲は艶めかしい雰囲気が漂うディスコだけど、ソウル的雰囲気も併せもつ。冒頭のため息とも喘ぎ声とも言えそうなセクシー唱法がなかなか魅力的で歌詞も「イエス、サー」である。これが個人的には男女のSM的関係を連想させ美味。更に女性デュオということでレズビアン的サドマゾ関係まで想像を膨らますことも可能。メロディもキャッチーだしサウンドもストリングス入りでなかなかの品の良さ。これならフリーソウル好きな人にも受けるんじゃないかと思って取り上げてみました。

「YOU TUBE」でPVが見れます。ディスコのセクシー女性デュオといえばソウルトンネルズで「ファン・タイム」を妖艶に踊ってた「守屋ゆか 井上京子」ペアを思い出しますが、この曲も彼女達のセクシーダンスで見てみたいものです。「YOU TUBE」で見れます。(7分30秒のところから)

DENISE KELLY & FAME / I'D LIKE TO GET INTO YOU (20TH CENTURY FOX 2385)'78



清涼感あるヴァイブの可愛らしい音色から始まる静かな女性ソウル。淡白な男性コーラスをバックに物悲しげな女性の甲高い遠吠えが印象的です。ヴォーカルも控えめで全体的に軽やかな内容なので、フリーソウル・ファン、特に女性ファンに受けそうな曲かと思います。バス・ドラムが入らないのはちょっと珍しいパターンかも。

DIRECTIONS / I WANT TO BE YOUR SPECIAL MAN '75

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「FREE SOUL THE CLASSIC OF BRUNSWICK」に「WE NEED LOVE」が収録されていたダイレクションズ。フリーソウルと冠するのはいまいち似合わない感じの曲で個人的に橋本徹氏の選曲には疑問符でした。フリーソウル的にはズバリこちらの曲じゃないでしょうかねえ。1975年の同じアルバム収録曲で、清涼飲料水のような爽やかなサウンドが魅力のナンバーです。

柔らかで幻想的な響きのシンセをバックにアコースティックギターが心地よくリフレイン。そのサラサラ、ソヨソヨ感はシカゴの寒風というよりは夏の避暑地に吹く一陣の冷たい風のような心地よさです。ソウルというよりもS&W,フォーク系サウンドという感じがしますね。適度に力の抜けたコーラスも曲に合ってるんだけど、リードヴォーカルがねっちょりとクドいのはマイナスポイントかな。同じシカゴのCHI-LITESのEUGENE RECORDが歌ったらどうだったでしょうかねえ。

HOUSEMARTINS / CARAVAN OF LOVE 12"(GO! DISCS 608 799)'86

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黒人ソウルグループISLEY BROTHERSが分裂し、その片割れISLEY,JASPER,ISLEYが85年に放ったヒット曲のカバー。HOUSEMARTINSはイギリスのネオアコ系白人バンド。ソウルヒットのネオアコカバーというとORANGE JUICEによるAL GREEN / L-O-V-E (HI 2282)'75のカバーも秀逸だがオリジナルを凌駕するという点ではこちらの方がうえだろう。ISLEY,JASPER,ISLEYの元歌はグループ分裂の影響を感じさせない彼等のメロディメーカーとしての非凡さを感じさせる内容ではあるが、お歌の方はどこか平坦で魅力に欠け、ソウルファンにも特に大騒ぎされた内容でもない。そこをこのイギリスの若造達はアカペラという思い切ったスタイルでカバー。リードの切々とした歌いこみ、しかもチト粘着質に歌い上げることで元歌にない魅力を引き出すことに成功した。声質も合ってるんだよねエ。

「YOU TUBE」でこの曲のPVが見れます。

RAH BAND / CLOUDS ACROSS THE MOON 12" '85(RCA PT40026)(「FREE SOUL 2001」P.83掲載)

RAH BAND

火星との星間テレフォントークの入ったスペイシー&ドリーミーなミディアム。途中で通信がアステロイドベルトの砂嵐?の影響か何かで途切れてしまうのが面白い演出。コンピュータ?オペレーターの無機質な抑制の効いた声と女性の情感たっぷりな声と歌との対比が絶妙。ここで聴けるベースはエレキベースでしょうか?実に心地よいですねえ。テレフォントークと言うと甘茶ソウルにも名曲は沢山あるが、これは甘茶ソウルファンにも大満足の一曲だと思う。

LENNIE HIBBERT / SWEET LOVING 「CREATION (STUDIO ONE)」収録

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ジャマイカにしては珍しいヴィブラフォン奏者がスタジオワンに残したアルバム「CREATION」に収録されている和めるインスト曲。基本はレゲエですが、ヴァイブの軽やかで透明な音色を主体としたものなのであまりレゲエ色は感じさせない。スタジオワンの質素で飾り気の無いバックサウンドは、特に中音域のギターの刻み音が心地よく、うまくヴァイブの繊細な音色を盛り立てているようです。

特筆すべきはそのヴァイブの奏でるメロディで、甘く優しく、どこか思慮深さを感じさせる仙人的な達観したムードを漂わせていること。郷愁を誘うおセンチさをも感じさせるのはヴァイブの音色によるものでしょうね。そして全体として漂うムードは南国ジャマイカのそれではなく、かなり無国籍的で捉えどころのない摩訶不思議なもの。MARTIN DENNYとかLES BAXTERとか初期のBRIAN ENOとかそんな感じ。なのでフリーソウルというよりはむしろCAFE APRES-MIDIシリーズが好きな人に向いてます。

、、、などと思って自分の音源(レゲエ精選MD)の出所を確認したところ、なんと橋本徹氏の非売品セレクトCDR「JAZZ RENAISSANCE for MUSICAANOSSA vol.3」からのものでした。うーん、やっぱりそんなところだよね。

BILLY GRIFFIN / WALK AWAY FROM LOVE '96? 「THE BEST OF MOTORCITY VOLUME 8」収録

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ソウルファンならみんなが大好きな「DAVID RUFFIN / WALK AWAY FROM LOVE(MOTOWN 1376)'75」 。そのカバーをBILLY GRIFFINがやっていると聞いて一体どれだけの人が胸ときめかせるであろうか?いろいろ探してみたのですが、どうもシングルやアルバムには未収録?のようで、この96年製のコンピにのみ収録されている模様。

このコンピの収録曲はほとんどがIAN LEVINEという人がプロデュースしていて、サウンドはどれも似通ったハウス系のそれ。因みにここには「WE THE PEOPLE / MAKING MY DAYDREAM REAL (LION 164)'73」のカバー(原曲って誰?)や「CHAIRMEN OF THE BOARD / GIVE ME JUST A LITTLE MORE TIME (INVICTUS 7300)」なんて曲のカバーも入ってます。このアルバムのタイトル違いが、音楽ダウンロードサイトのNAPSTERで 「 VARIOUS ARTIST / R&B SOUL GREATS 2 」として試聴、購入できるようになっています。

それでBILLY GRIFFIN版なんですが、ハウスっぽい?(そもそもどういうのをハウスというのかよく分からない)打ち込みトラックに少し工夫を凝らした女性コーラスなどを伴って、張りのある魅力的なヴォーカルを聴かせてくれます。ストリングスや女性コーラスの爽やかさは原曲に近いグレイドはあり、元々が煌びやかなサウンドなのでハウスサウンドとの相性も悪くはない。でも、一言で言ってしまえば、所詮ハウスという感じで元歌のしなやかで明るく乾いた軽快なサウンドの魅力には足元にも及びません。ただし前述通りBILLY GRIFFINの声や歌いまわしはそれだけで捨て切ってしまうには惜しいものがあります。そして元曲が良いだけにハウス好きな方にはかなり楽しめる内容なのではないかとも思います。

【 WALK AWAY FROM LOVE 一覧】

1.BERES HAMMOND / WALK AWAY FROM LOVE
2.BILLY GRIFFIN / WALK AWAY FROM LOVE '96? 「THE BEST OF MOTORCITY VOLUME 8」収録
3.BITTY MCLEAN / WALK AWAY FROM LOVE
4.CHOICE FOUR / I'M GONNA WALK AWAY FROM LOVE 「CHOICE 4 (RCA 093)'75」収録 (甘茶偏差値60)
5.DAVID RUFFIN / WALK AWAY FROM LOVE (MOTOWN 1376)'75(偏差値69)
6.KEN BOOTHE / WALK AWAY FROM LOVE '78 「TROJAN REGGAE CHILL OUT BOX SET」収録。
7.LAURENCE ELDER / WALK AWAY FROM LOVE 「HUSTLE PHENOMENON」収録。
8.MICA PARIS / WALK AWAY FROM LOVE
9.PAUL SIMPSON FEATURING ANTHONY WHITE / WALK AWAY FROM LOVE '89

【追加情報】

10.MIKE ANTHONY / WALK AWAY FROM LOVE
11.FRANKIE PAUL / WALK AWAY FROM LOVE
12.FIDEL LEWIS / I'M GONNA WALK AWAY FROM LOVE
13.AMBELIQUE / WALK AWAY FROM LOVE
14.WILLIE CLAYTON / WALK AWAY FROM LOVE (偏差値61)

1は一部のソウルファンにも人気のあるレゲエシンガー。歌はいいのですが、ダンスホール・トラックは相性が悪く、出来も悪い。3はほんわかムードのオールドスタイル・レゲエ。歌声はポップも出来はいまいち。4は甘茶ソウルです。かなり甘くしっとりしてオリジナルとは趣が異なるも出来はなかなか良い。6はほんわかムードのレゲエ版で歌声はちょいディープ。7は最近の作品のようでオリジナルの忠実な再現を目指したようで好感が持てますが特筆すべき魅力はない。8はジャンル不明ですが近年の女性シンガーの模様。チャカポコしたギターは好感が持てるものの魅力に欠ける。9はかなりクドイ歌い回しが面白いけど、打ち込みサウンドがヒド過ぎ。

10はレゲエ版。コンピュータライズド・トラックでゆったりとしたリズムにラヴァーズ系シンガーの歌がなかなか味わい深い。平凡なトラックながら、なかなか良い内容で偏差値58はある。11も同じくレゲエ版。音数の少ないシンプルなバックは工夫が感じられます。ただし、原曲のメロディの持ち味が損なわれている感じでこの曲との相性は悪い。歌えるシンガー、FRANKIE PAUL版ということで期待したけど彼の唱法もこの曲とは合わずチグハグな印象を受けました。

12は「Caribbean Flavours Calypso Stlyle」収録。どうやらsocaのアーティストみたいですね。現代風の打ち込みソカ・サウンドでダンス色が強い。発想は面白いがうまくダンス色が出し切れてない感じ。ソカならソカでもっとノリノリなダンサーにも仕上げられただろうに残念な内容。13もレゲエ版。バックは新しめで特に工夫のない単調なトラックでつまらないですが、ヴォーカルはかなりソウル色が濃くて気に入りました。数あるカバーの中でも結構歌えてるほう。それだけにバックを気合を入れて作って欲しかった。

14はDEEPソウルシンガーですね。現代風で品の無い打ち込みトラックに萎えますが、歌そのものは流石の味わい。出来ることならオリジナルトラックをそのまま使って吹き込み直して欲しい。偏差値は61はあり、この世にDAVID RUFFIN版が存在しなかったならば名曲扱いされていたかもしれませんね。

【 WALK AWAY FROM LOVE 未確認一覧】

Chuck Jackson
Marvin Gaye
Smokey Robinson

上記アーチストにも同名曲があるようなのですが、同じ曲なのかどうか未確認です。ご存知の方教えて下さい。また同じ場合収録アルバム、発表年度などもよろしくお願い致します。




【求む!貴方のお奨めフリーソウル】

以上が私がお勧めするフリーソウルコンピ未収録曲です。しかし、まだまだ知らない曲も沢山あると思います。そこで皆様から上記のような感じのオススメ曲を教えて頂きたいと切に願っています。どうか迷える子羊に愛の手ほどきを!また、取り上げてる各曲で、こんなバージョンもあるよとか、こんなカバー曲もあるよとか、12インチシングルもでているよ、とかいった情報も頂けると助かります。音源交換も可です。(ご連絡はトップページ左側の段の一番下の青字で「メール」と書いてあるすぐ下の「メッセージを送る」からお願い致します。)







以下、工事中です。


「FREE SOUL 2001」P.掲載

CONTINENTAL SHOWSTOPPERS / NOT TOO YOUNG (SEVENTY7 107)

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(ダンサー偏差値65)

溌剌としたダンサーの出来が素晴らしい。Gino Vanneli / Jack Miraculousばりのオルガンプレイにドタバタと元気なドラムとパーカッション。軽快な音階で響くピアノ、景気の良いホーンにヴォーカルも力いっぱい歌いこんで弾けた魅力がいっぱい詰まってます。クラブ受け間違いなしの絶品曲です。(BRIEF ENCOUNTER WITH SWEET SOUL (P-VINE PLP-391) '88 収録)

Billy Proctor and Love System / (I'm Gonna) Chop Down That Oak Tree (EPIC 50160)'75(フリーソウル偏差値65)
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SOUL FROM THE VAULT RARE SWEET DYNAMITE VOL.3 EPIC COLLECTIONS PART.2収録


JESUS ALVAREZ / PLEASE STAY, DON'T GO (VIBRATION 534)'75
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C.L.BLAST / BEAUTIFUL LOVER

BENNY JOHNSON / BABY I LOVE YOU

BOB SINCLAR / LOVE GENERATION

Willie Bobo / Always There

Natures Divine / I Just Can't Control Myself


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