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ザ・スーパー・ポップ宣言

私の好きな甘茶7

私の好きな甘茶ソウル(7)
MY FAVORITE SWEET SOUL (7)


スウィート・ソウル・ベスト10 集計一覧

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マニアック甘茶ソウル@YOU TUBE



【 甘茶偏差値 65

5(FIVE)SPECIAL / (LET'S STOP MAKING)"SMALL TALK" (MERCURY 73885)'77

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アルバムを3枚も残してるデトロイトのグループでシングル・オンリーの曲。歴史的甘茶コンピ「SOUL GALAXY - GAMBLING TO SWEET HARMONY」に収録されました。意外にもU.S.BDG、甘茶ソウル百科事典共に記載なし。歌詞を読むと、おしゃべりを止めてMAKE LOVEしようって大意の曲のようですね。冒頭に太く渋い語りが入りそれ風のムードを醸してます。以降はハイテナーの甘いリードが淡々と歌います。時折「ラララー」と入るコーラスが可愛らしい。淡白で抑揚も少なく派手さの無いメロディだけど、なかなかいい味をした甘茶小唄ですね。

「YOU TUBE」で聴けます。

25TH CENTURY BAND REVUE / NOTHING IS BETTER FOR ME (T.F.C. 551-18)'75

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のどかで平和などこか牧歌的な雰囲気で始まる甘茶ソウル。リードはファルセット以外にもいろいろ入り混じってちょっと統一性に欠ける感じ。また、メロディも転調があったりとコロコロ変わるし、かなりゴチャついた内容です。それと肝心のサビ部分の暗さは致命的失敗なんじゃないかなあ。ただ、出だし部分や途中1分50秒からの「YOU ARE THE SWEETEST THING」って部分での伸びやかなファルセットはメロディもきれいだし、歌も滑らかで絶品もの。ちと田舎臭かったりと微妙な作品だけど、ここの部分の一瞬の決め手は一聴の価値がありますね。

A TINT OF DARKNESS / I'M LEAVING (XCLUSIVE 104)



アルバム「A Tint of Darkness」('78)で有名なグループ「ア・ティント・オブ・ダークネス(暗闇の色合い)」のLP未収録曲。どうやら79年頃のシングルみたいですね。イントロのシタールみたいなビヨーンとしたギターの情緒的な音色でいきなり70年代スウィートの世界へ突入って感じ。続くファルセットの完全にイッちゃってる遠吠えもいいですねえ。リードは可愛らしいファルセットとバリトンが交互にとってるけど、ちょっと落ち着かない感じなので、ここはファルセット一本で通して欲しかったかな。随所に挿入されたバリトンの語りも効果は認めるもののちょっと邪魔くさい感じ。メインとなるサビの劇的かつ緊張感のある盛り上がりは、弦も激しく絡んで聴き応え十分です。

「YOU TUBE」で聴けます。

ACT 1 / YOU DIDN'T LOVE ME ANYHOW '74 LP(SPRING 6704)

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U.S.BDGによるとこのアクト・ワンはTERRY HUFFのいたSPECIAL DELIVERYの前身グループとのこと。だからといって甘茶センスに近いものがあるという訳ではないのだけれどもね。イントロでの清らかで穏やかな甘み有るストリングスはフィリー系甘茶を思わせ一瞬「おお!」となるんだけど、すぐにメロディが真っ暗な深淵へと落ち込んでしまう展開が残念。このAメロはいらないよなあ、このイントロだけで別曲出来るようなあと思ったり、、、。Bメロでは仄かな明かりに向って徐々に地獄の淵から這い上がっていき、ようやくサビでストリングスを交えて大仰に盛り上げてくれます。終始こってりとした歌いまわしに泣き節まじりなので、ちょっと取っ付き難いかもしれないけれどキャッチーなサビメロは一聴の価値ありでしょう。

「YOU TUBE」で聴けます。

ATKINS / LOVE IS GROWING STRONG LP(WARNER BROTHERS 3659)'82

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男女混合グループのアルバム収録曲。82年という甘茶ソウルとしては賞味期限ギリギリな年の作品ながらラララ・コーラスなどを入れて結構70年代的甘美な世界を目指した心意気がイイ。ファルセット・リードの声質は特にクセもなく、サウンド含めて全体として軽めの仕上げは甘茶ソウル初心者にもオススメ出来ます。メロディもキャッチーだし適度な甘さも持ち合わせているしネ。ただ残念ながら容易にCDで聴ける状況には無いようです。

BABY DOLLS / (PLEASE) DON'T RUSH ME (GAMBLE 213)

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BOBBY MARTINアレンジ、GAMBLE-HUFFプロデュースのフィリーソウル。タイトルの萌え語訳は「私を急かせちゃ、いけないんだからネ!」ってところでしょうか。曲は2分38秒と短いながらもメロディラインの起伏は激しく、何やら小忙しい雰囲気。最初から最後まで感極まったかのようなリードのテンション高めの唱法が70年代的でイイですねえ。そして特に魅力的なのが「フーウーウー」というコーラスの持つ一瞬のトキメキ、胸キュン感。更にバックの音もストリングスが絡んで実に優雅なムード。将にこれぞフィリーソウルって音作りです。

「YOU TUBE」で聴けます。「LOST LADIES OF SOUL VOL.1」という怪しげなコンピに収録されているようですが、意識したことなかったんですけど、実は女性グループなのですね。ベイビー・ドールズなんてちょっと小悪魔的で魅力的な名前もよく考えれば女性グループものですものね。

BILLY BUTLER & INFINITY / I'M SO HUNG UP ON YOU LP(PRIDE 0018)'73

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ジェリー・バトラーの弟でシカゴのソウル歌手、ビリー・バトラーと彼のグループの73年のアルバム収録曲。アカペラで静かに始まったかと思うと、いきなりクライマックスへと急上昇していく、その静と動のコントラストが素晴らしい。甘く優しいファルセットが優雅なストリングスに乗り品の有る和みの空間を作り出したかと思うや一転、聴く者の意表を突くかのようにファルセットが無限の空間へと高く高く舞い上がる。その瞬間の張り詰めた空気感が70年代ソウルの醍醐味です。プレイタイムが2分40秒程で、あっという間に終わってしまうのが儚いね。

ところで、この曲のシングルはお皿によってはレーベルに3分30秒と表記されているんですが、それはどうやら誤表記で実際のプレイタイムはやはり2分40秒程みたいですね。この少し不自然に急なフェイドアウトを聴く度に「本当に3分30秒のバージョンが収録されたお皿」が存在するんじゃないか、なんて夢想してしまうんですけど。いま一度お手元のお皿、チェックしてみませんか?

「YOU TUBE」で聴けます。

BILLY COLE / EXTRA CAREFUL (EMI STUDIO ACETATE)'75

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もしかして当ブログの「私の好きな甘茶ソウル」ページ掲載の曲を私が日記にする以前に「YOU TUBE」で聴いてみた、という方がいらっしゃるかも知れないですが、その方はきっと「YOU TUBE」にアップされているこの曲の「Power Exchange 104」版(3分29秒)を聴いて「あまり良くないな。」と思われたかも知れませんね。実は私が【甘茶偏差値 65】に格付けしたバージョンは、それとは違い大部以前に某所から出回ったこの曲のスタジオ・アセテート盤の音源なのです。

ウォーキング・テンポにハイテナー・ヴォイスで歌われる甘みがかったモダンソウル。清廉なストリングスや瑞々しい女性コーラスが華を沿え、穏やかな日差しや明るい未来感を醸す如何にも70年代的ムードがいい感じの曲ですが、肝心のアセテート版の方はイントロやミックスなどが異なる上にテンポもずっと速い。テンポが速いからか声もまるでファルセットのように甲高く、甘茶ソウル度が増していてイイのです。

何故か「YOU TUBE」にもテンポを早め、約30秒も短くした「Power Exchange 104」版(2分55秒)がアップされていますが、これに近い内容。どうです?グッと良く聴こえるでしょ?更にアセテート版(3分45秒)では、エンディング部分が35秒ほども延長されていて、女性コーラスにストリングス、リードのファルセット雄叫びが絡み合い、ここぞハイライト!とばかりに大いに盛り上がるのです。それ故に私はこのモダンソウルを「甘茶やねえ。」と感じるのです。

因みにこのビリー・コールさんの本名はWinston Francis。ジャマイカで60年代のロックステディの時代から活躍するレゲエシンガーらしく、従って本曲はイギリス盤以外にもジャマイカ盤も出回っています。それにしても、こういうアセテート盤(アナログ盤の生産の前段階に使用される参照用のオーディオディスク)の出来の良いものを知ってしまうと、他の甘茶良曲(例えば曲の短い「REFLECTION / JUST REALIZED」など)のアセテート版も無性に聴いてみたくなっちゃいますねえ。どなたか甘茶のアセテート盤の凄いのお持ちじゃありませんか?

BLACK IVORY / WILL WE EVER COME TOGETHER (BUDDAH 443)'75

BLACK IVORY WILL WE EVER COME TOGETHER.jpg BLACK IVORY.jpg

コーラス・トリオのブラック・アイボリーによる甘茶ソウル全盛期の75年の作品でアルバム「FEEL IT」収録曲。ハイテナー、ファルセットとコーラスが美しく重なりあう曲です。トリオということで三人なんですが、各々の高域声質がうまくマッチし、淡く薄い靄のかかったかのような幻想的な雰囲気を作り上げていますね。Aメロやサビメロなど繊細な味わいがとっても美味なのですが、個人的にはサビへの橋渡しとなる短いコーラス(初回は51秒から55秒まで)に絶妙な甘茶センスを感じます。小憎たらしいぐらいにさり気無く洒落た展開に、うーん、痺れるー。

「YOU TUBE」で聴けます。

BLACK SATIN FEATURING FRED PARRIS / HOW I WISH WE COULD DO IT AGAIN LP(BUADAN 5654)'76

BLACK SATIN

甘い曲調のDOO-WOP、「In the Still of the Night」のヒットで有名な名門グループFIVE SATINSの後継グループであるブラック・サテン。FRED PARRISのソロが甘茶ソウル百科事典でも取り上げられるなど、ソウル時代になっても引き続きスウィートなセンスが光ってます。この曲は76年のアルバム収録曲でシングルカットはされていないようです。いまひとつキャッチーさにかける地味な曲って印象だったんでしょうかねえ。とはいえ、憂いを帯びた甘いメロディは高品質で派手さの無い分飽きにくい感じ。適度な緊張感の元でフレッド・パリスの味わい深い泣きのリード、時折入る悲壮感漂うファルセット、全体を甘く盛り立てるコーラスとヴォーカルワークは色彩豊かです。ソウルファンの間でもあまり話題に上らない曲ですが、隠れた甘茶ソウル名曲としてお勧めします。「YOU TUBE」で聴けます。なお、HUES CORPORATIONによるカバーもあります。

BOBBY PATTERSON / IF HE HADN'T SLIPPED UP AND GOT CAUGHT (CONTEMPO 7006)'77

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サザンソウルのプロデューサー、ボビー・パターソンの名曲。タイトルは仮定法過去完了ですね。「もしも彼が失敗しないで、捕えられていなかったならば・・・」ってところでしょうか、ちょっと刺激的な意表を突いたタイトルです。(GRATINE 536)'76では「IF I HADN'T SLIPPED UP AND GOT CAUGHT 」となって出てますが、実際は主語がIではなくHEと歌っているので、後にタイトルを修正して出しなおしたのかも知れません。

美しいピアノで静かに始まる曲ですが、なだらかなメロディにのったヴォーカルが後半に向けて徐々に熱気を帯びていき盛り上がっていきます。優しく温かみのある唱法で情緒的で甘みのあるメロディを噛み締めるように歌う様は、彼の才能がプロデューサー、作曲家だけに留まらないことを示していますね。曲全体から漂う甘みと優しさは甘茶ソウル、サザンソウル双方のファンに受け入れられてきたのではないでしょうか。

「YOU TUBE」で聴けます。

BOBBY THURSTON / THIS CAN'T BE HAPPENING TO ME (MAIN LINE 4589)'75



U.S.BDG#606にアルバムが紹介されているワシントンDCの歌手ボビー・サーストンの75年のシングル・オンリー曲。甘茶ファンには甘茶ソウル百科事典P.11で紹介されている「I DO LOVE YOU」のカバーが有名でしょうね。曲はピアノが効果的に活躍する軽やかなバックが特徴的な明るく爽やかな甘茶ソウル。サビもキャッチーだし、ヴォーカルもクセがないので甘茶ソウルの入門篇としても勧められますね。もちろん「I DO LOVE YOU」ほど大味でもなく、全体としてメロディに味わい深さがあるのでマニアにも満足のいく1曲でしょう。陽性の声質に適度にこみ上げるヴォーカルもいいね。

「YOU TUBE」で聴けます。

BOB HENLEY / LET'S HOLD ON TO WHAT WE'VE GOT 12"(EPIC 2271)'86

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甘茶ソウル全盛期も過ぎた86年、ボブ・ヘンリーというソロ・シンガーの放った甘めのバラード優良曲。何故かファンクグループSTARVUEのCD「UPWARD BOUND」にも収録されてるようです。憂いを帯びたギターに導かれ、技巧的に歌うヴォーカルは個人的にはあまり趣味ではない。しかし、真夜中を感じさせる暗く湿った、ひんやりとした空気と、ゴスペルチックな神聖さを感じさせるコーラスの醸す上品で孤高な雰囲気は素晴らしい。聴いてると自分の精神性を極限まで高めてくれるような錯覚を起してしまう。将に心が洗われるって感じですねー。サビのみならず全体のメロディも秀逸ですが、特に6分以上ある12インチ・バージョンは途中で転調もありお勧めです。

その後「UPWARD BOUND」収録版「HOLD ON」をDL購入して聴いてみたんですど、12インチバージョンと内容異なりました。歌い回しがよりクドく、技巧的になっているので、おそらく「HOLD ON」の方は新しく録音し直したみたいですね。個人的にはちょっと鼻につくレベルなので、よりナチュラルな歌唱の12インチバージョンの方をお勧めします。

BROTHERS BY CHOICE / OH, DARLIN (ALA 108)'79



甘茶ソウル百科事典 BILLY'S SELLECT 009。その昔発売されたばかりの「SUPER SWEET SOUL VOL.2 / TOGETHER , FOREVER」のライナーでテリー氏が「スーパー・スウィート・ミディアムもんは是非やりたいね。ブラザーズ・バイ・チョイスの「OH, DARLIN」とか入れて・・・。」と言ってるのを読んで、未だ聴いたことの無いスーパー・スウィート・ミディアムに恋焦がれたものでした。その後実際に聴いてみた第一印象は全然期待した甘さでは無くガッカリしたのですが、まだ駆け出しの甘茶ファンだった私のような若輩者には一聴してでは分かりにくい大人の甘茶ソウルだったってところでしょうか。そんな私がこの曲を心底いいなと思えてきたのはごく最近の事です。

「DELEGATION / OH HONEY '78」と同じベース・パターンを持つミディアム・テンポの甘茶ソウル。ゆったりとしたグルーヴのベースラインが心地よいね。品の良いシンセの音色、穏やかなサビのコーラスなど派手さはないものの、実に味わい深く飽きのこない大人の甘茶ソウルとなっています。

「YOU TUBE」で聴けます。

CARL SIMS / I'M TRAPPED CD(Paula PCD-9005)'95

Carl Sims  House Of Love 2.jpg

U.S.BDG #346の「FIESTA LP(ARISTA 4196)'78」にも参加していたカール・シムズのソロアルバム「HOUSE OF LOVE」収録曲。ジャンル的にはディープ/サザンソウル。曲はゆったりとした7分33秒にも及ぶ甘めのバラード。うだるような暑さの気候の元で作られたかのような南方系の熱を帯びた、停滞して動きの遅ーい空気感が特徴的。カールのコッテリとした歌いこみもイイが、憂いを帯びた甘めの女性陣によるコーラスが何とも味があり、この曲に不可欠で重要な要素となっている。このコーラス・アレンジの妙により個人的な甘茶ソウル認定曲となりました。欲を言えばもっとヒューマンなトラックで決めて欲しかった。因みにシングル・オンリー曲ではないからか、「楽ソウル」への掲載はありません。

CHI-LITES / THE COLDEST DAYS OF MY LIFE (BRUNSWICK 55478)'72

THE COLDEST DAY OF MY LIFE.jpg CHI-LITES  THE COLDEST DAY OF MY LIFE.jpg A LONELY MAN.jpg

シカゴ・ソウル及び甘茶ソウルの代表的グループの一つザ・チャイライツ、72年の8分超えの大河バラード。「A LONELY MAN (BRUNSWICK 754179)」収録。オリジナルは同じシカゴの70年のWALTER JACKSON版。波の音と寂しげな海鳥の泣き声、そして孤高のヴァイオリンをバックにしたイントロは極寒の冬の海を連想させ臨場感バツグン。更に歌詞でも「人生の最も寒い日々」と繰り返し歌われるし、途中からは寒風吹き荒むので、もう兎に角寒い(笑)。透明感のあるリードがじっくり歌うメロディも実にきれいで心に染み入ってきますが、体の芯まで凍えてしまいそうですね。優雅なストリングスや端正なコーラスは曲の格調を高め、全体として大仰で実に感動的な曲なんだけど、個人的には途中の「DOWN BELOW」の暗い部分は馴染めなく、これが無ければな、、、という感じ。分かり易いスウィートソウルの多い彼らだけど、この曲は入門編というにはちょっと微妙なところですね。「YOU TUBE」で聴けます。歌詞も見れます。

CHOICE FOUR / THIS TIME IT'S FOR REAL LP(RCA APL1-1400)'76

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アルバムを3枚も発表していながら、甘茶ソウル百科事典でもP.53で僅かに触れられている程度の不遇な甘茶グループ、ザ・チョイス・フォーのヴァン・マッコイがプロデュースした76年の3RDアルバム「ON TOP OF CLEAR」収録曲。調べていたら、なんと「THE VERY BEST OF THE CHOICE FOUR」なるCDが出ているようです。彼等の3枚のアルバムから満遍なく選曲されているようで、うーん、このCDは欲しいかも。

曲は雄たけびファルセット、大仰なコーラスが盛り上げる将に70年代中期の甘茶ソウル黄金期を思わせる感動ごり押しナンバー。ゆったりとした時の流れを感じさせる清楚なストリングス、ハイテナー・リードの甘みのある丁寧な唱法など優雅な気分にさせてくれること請け合いですね。キャッチーなサビメロが印象的だけど、それ以外のメロディが少し弱いのが惜しいかな。

「YOU TUBE」で聴けます。

CHOSEN FEW / I CAN MAKE YOUR DREAMS COME TRUE '76 (POLYDOR 2058 721)
CHOSEN FEW I CAN MAKE2.JPG chosen few i can make.jpg
PENNED BY GRAHAM LAYOEN , ARRANGED BY KEITH RIBERTS , PRODUCED BY TONY ASHFIELD.
「I Can Make Your Dreams Come True b/w Yes,It Won't Be Long」(Stardust URS146)として再発されているようです。

こちらのレゲエのレーベル別ディスコグラフィを一覧にしているページによると、CHOSEN FEWがポリドールから出している7インチは次の通り。

1.You Mean Everything To Me / Yes It Won't Be Long '75 (2058 661)
2.Pretty Face / I Can Make Your Dreams Come True '76 (2058 721)
3.Miracle Worker / Thank God For Discoteques '76 (2058 752)
4.Thank You / Pt2 (2058 872) 
5.You Mean Everything To Me / Yes It Won't Be Long '78 (2058 975)

このPOLYDORの2058番台は他にもBoris Gardner、Cimaronsといったレゲエアーチストが名を連ねていることからも、CHOSEN FEWがレゲエグループであることが濃厚と思われる。

6.愛はすべてをこえて(You Mean Everything To Me) / Yes It Won't Be Long (日本ポリドール DP 4013)
7.ミラクル・ワーカー / YOUNG AND FOOLISH (日本ポリドール DPQ 6031)

7の日本盤ライナーに次のような記述があります。(ネットで拾ったものなのでよく見えないんですが)「ジャマイカ出身の4人組黒人グループで、すでに7年のキャリアを誇っています。エロール・ブラウン、バニー・ブラウン、パスティ・ブラウン、フランクリン・スペンスの4人はフロリダやニューヨークで活躍した後イギリスへ渡り、ポリドール・ロンドンと契約し、2枚のシングルを発表しています。そして現在は新アルバムのレコーディング中とのことです。」

The Chosen Few (reggae group)のWikipediaを見ますと、上記メンバーの名前が明記されてますので、ポリドールのライナーに勘違いが無ければ同一グループで間違いないようですね。アルバムとしては下記の三枚が出ているようです。

Hit After Hit (1973) Trojan
Everybody Plays The Fool (1975) Trojan
Night and Day aka The Chosen Few In Miami (1976) Trojan

Chosen Few Biographyを見ますと、1969年にジャマイカのキングストンで結成とあります。ただし、このどちらのページにもイギリス・ポリドール時代の表記が無いので、100%の確証は無い感じです。情報お持ちの方、分かる方どうか教えて下さい。

CHOSEN FEW / ON THE RIGHT TRACK 12"(KUFF EB001)

CHOSEN FEW ON THE RIGHT TRACK.jpg BRITISH LOVERS 1.jpg
CHOSEN FEWと言えば「YOU MEAN EVERYTHING TO ME (POLYDOR 2058 661)'75」が多くの甘茶者が必ず一度はビリビリと脳天を痺れさせられる永遠不滅のスウィートソウル。レゲエでも甘茶ソウル系ラヴァーズカバーの多い「CHOSEN FEW」は同一グループと報じられることもあるが、それらの曲で聴けるものは大味で、マニアックな甘茶を好む愛好家にはチト物足りない内容。ところがこのイギリス製ラヴァーズロックコンピ収録のこの曲はラヴァーズロック、甘茶、双方のファンを満足させるであろう傑作となっている。

全体に繊細で豊潤な甘さを漂わせるメロディにしっとりと落ち着いたムーディーなラヴァーズトラック。コーラスは清らかに切なげに響き、時折切れ込むファルセットはPOLYDOR版を彷彿とさせる素晴らしく甘い出来。おそらくは80年代後期の作品と思われ、POLYDOR版ほどの過剰さ、緊迫感は無いが、それでもそれに痺れた多くの甘茶ファンにもう一度ささやかな夢のひと時をプレゼントしてくれることだろう。

尚、「BRITISH LOVERS ROCK VOL.1 (LONDISC LORCD 030)」収録版は3分51秒ですが、12"シングル盤は5分35秒と後ろに長いバージョンになっています。

CREATIONS / PEEK-A-BOO (LIBERTY BELL U.S.A. 82073)'73

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「いないいないばあ」という意味のタイトルの曲。英語だと幼稚というよりも寧ろ、どことなくお洒落な感じの音の響きがありますね。クリエイションズはフィラデルフィアのグループ。タイトルとはかけ離れたどこか切ない雰囲気を持った甘茶ソウル。しんみりとした良いメロディで、パパパコーラスを伴い華やかで洗練された雰囲気を持ちながらもピリリと引き締まった作りが実に私好みの内容。同じフィリーのDesciples Of Soul版(G.V. 01)というのもあって、そちらはテンポを落としたうえに語りを入れたりと幾分べっちょりとした雰囲気の作り。どちらかというとニュージャージーのモーメンツとかBARBARA JEAN ENGLISH辺りを思わせる内容ですね。

「YOU TUBE」で聴けます。

Desciples Of Soul版もどうぞ。

CURTIS MAYFIELD / PEOPLE NEVER GIVE UP LP(CURTOM 3077)'80

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甘茶ソウル百科事典BILLY'S SELLECT 058。タイトルから想像するに、彼はメッセージ色の濃い曲を多く歌っているようで個人的にその声質ともどもそれ程好きな歌手ではない。この曲もタイトルが「ネバー・ギブアップ」だものね、とてもスウィートな曲を連想させるものではない。ところが実際は甘茶仕立てなんですよね。

出だしの軽快で流れるようなピアノの音色等、サウンドの甘さ加減は極上。なだらかなメロディやカーティスの甘くソフトな歌唱も申し分なく、実に優雅で品のあるムード。しかし惜しいかなタイトルを繰り返すサビが、それまでの流れと一変しムードぶち壊し。更に「タララ、ラッラー、ララ」という調子外れなフレーズが随所で甘いムードに水を差している。何とも勿体ない作品です。

「YOU TUBE」で聴けます。

DELFONICS / DIDN'T I (BLOW YOUR MIND THIS TIME) (PHILLY GROOVE 161)'69

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フィラデルフィアのヴォーカルグループ、デルフォニックスのLa La Means I Love Youに次ぐ70年のヒット曲。アレンジと作曲はフィラデルフィア・ソウルの重鎮トムベル。ホルンのような温かみのある音色が高らかに響くイントロは品の良さと平和な空気感、そして過剰なまでの甘さを醸し出します。続いてリード・ヴォーカルのウィリアム・ハートが「I gave my heart and soul to you, girl」と歌い、コーラスが「Didn't I do it baby, didn't I do it baby?」と続く、といったスタイルで曲は展開していきます。ヒット曲だけあってサビのポピュラリティもいいけれど、出だしのこの部分にこそ痺れて欲しい。

時折ファルセットぎみになったり、遠吠えを入れたりするウィリアム・ハートの甘い声質のリードはどこをとっても聴き応えがある魅力的なものだし、グロッケンの煌めきやストリングスの華やかなども後のフィリーソウルの原型とも言える優雅で甘い世界を作り上げています。卓越した甘茶センスを持つトムベルと彼らの出会いは必然だったのかもしれませんが、我々スウィートソウル・ファンにとって非常に幸運な出来事でしたね。

「YOU TUBE」で聴けます。

DIFFERENT SHADES OF BROWN / WHEN THE HURT IS PUT BACK ON YOU (MOTOWN 1241)'73

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73年度モータウン産甘茶ソウル。大手らしくキャッチーでしっかりとした作りだけどマニアックな甘茶者をも唸らせる濃い出来の作品とも言えますね。甘く透き通ったファルセットリードが起伏の激しい切なく美しいメロディをしっかりと歌い上げています。サビではコーラスやバリトンを伴い大仰に歌い上げなかなか感動的。因みに2006年に発売されたCD「Have A Heart」にも収録されていますが、音がこもって音質がいまいちという評判も。

なお、彼らには同じモータウンのグループORIGINALSの「You Want Hearts And Flowers」の良質なカバーもあり、そちらも偏差値65クラスの必聴曲。因みにこの「WHEN THE HURT IS PUT BACK ON YOU」には、稀に誤って「You Want Hearts And Flowers」が収録されている盤が存在しますのでご注意を。
(参照:SWEET SOUL OAポイント73点 DIFFERENT SHADES OF BROWN / WHEN THE HURT IS PUT BACK ON YOU)

「YOU TUBE」で聴けます(2曲目)


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