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ザ・スーパー・ポップ宣言

私の好きなノーザン・ソウル

私の好きなノーザン・ソウル(ノーザン・ダンサー)
MY FAVORITE NORTHERN SOUL

私の好きなノーザン・ソウル(ノーザン・ダンサー)

私の好きなノーザン・ソウル(ノーザン・ダンサー) 2

ノーザン・ソウル・ベスト200(ノーザン・ダンサー)

私の好きなノーザン・ソウルをあげていきます。ここでいうノーザン・ソウルとは、主に70年代にイギリスの北部のクラブでパワープレイされていた60~70年代初期のアメリカ(主に北部)のソウル、R&Bミュージック、及びそれと同種のフィーリングを持つ音楽全般です。ちょっと泥臭いけど黒くグルーヴィーでスピードのあるサウンドが特徴的で将に踊れる曲が多いですね。個人的にはこれらの曲をノーザンダンサーと呼んでいます。

このページや200選のページに無い(私が気に入りそうな)ノーザン・ソウル名曲を教えて頂けると有り難いです。また、皆さんの選ぶノーザン・ソウル・ベスト10など教えてもらえると嬉しいですね。その際はこちらの記事にコメントをお願いします。

【 ノーザン偏差値 75

Leon Haywood / Baby Reconsider (FAT FISH 8011)'67



70年代以降のディープ・ソウル・シンガー時代が評価されているリオン・ヘイウッドの67年のノーザン・ダンサー。U.S.BDGによると元々はR&Bバンドのオルガン奏者だったとのこと。この曲のことはそのU.S.BDGではほとんど触れられていない、というかネット検索しても日本で紹介している人は皆無の模様。そのせいか私自身もこの曲を知ったのってごく最近なんですよねー。この辺りの踊れるノーザンソウルをガンガン紹介してくれるサイトとか無いんですかねえ。「YOU TUBE」上には結構アップされていて所謂海外のノーザン好きには一定の評価はされているみたいけど、、、。日本のソウルファンの先輩達にはもっと頑張って欲しいところ。

曲はスピーディーでグルーヴィーなリズムトラックに溌剌とした器楽が素晴らしいノーザンダンサー。シャキシャキとしたタンバリン、弾けまくるドラムは随所に入るオカズも活き活きとしていて良い。黒くグルーヴィーでグイグイ押し上げてくるベースもノリノリだね!高らかに鳴り響くホーンも実に景気がいい。ヴォーカルがトラックと完全に一体となって溌剌と跳ねまくる様は歌というよりは器楽の一部として機能している感じ。明るく元気いっぱいで実にポップ&キャッチーなナムバーで、将に究極のノーザンダンサー!

「YOU TUBE」で聴けます。(LPバージョンはいまいちなのでお間違えのないように。)


【 ノーザン偏差値 73

DELLS / WEAR IT ON OUR FACE '68 (CHESS 169 511)

DELLS WEAR IT ON OUR FACE.jpg DELLS there is.jpg

U.S.BLACK DISK GUIDE #39 「THERE IS (CADET 804)」収録。そこでは鈴木啓志氏は特にコメントしてないが、「THERE IS」と並び、否それ以上に素晴らしいダンサーがこの曲。一応隠れた名曲ということになるか。デルズは甘茶ソウル的にも佳曲が多いが、その完成度の高さゆえ個人的にはそれらの楽曲にはあまり魅力を感じない。むしろ68年の荒削りで緊迫感がヒシヒシと伝わってくるこの時期の方が圧倒的にグッとくる。特にこの「WEAR IT ON OUR FACE」はアップテンポで骨太のグルーヴ感が素晴らしく、リードの熱気とそのひたむきな姿勢に惹かれる。「ンーンン、ンンン、ンンン」という楽しいハミングや「アーイヤイヤイヤー」といったファルセットの陽気な遠吠えなども愛嬌があって最高。思わず一緒になって裏声をあげてノタウチ回っちゃうよネ?。これはノーザン系クラブでは相当受けてるんだろうなあ。基本はタイトで歯切れの良いリズムなんだけど後半に向けてフィルスペクターの「IKE & TINA TURNER / RIVER DEEP MOUNTAIN HIGH」的にストリングスなどで厚めに盛り上げていく演奏も最高に気持ちいい。ミラクル・ノーザンダンサーと断言。

【 ノーザン偏差値 71

BOBBY HEBB / LOVE, LOVE, LOVE '66(Philips 40400)



サニーのヒットで知られるボビーヘブの66年のシングル「A SATISFIED MIND」のB面曲。何故か後の1972年になってイギリスでA面曲としてリイシューされて32位にチャートインしたという。やはりイギリスのノーザンファンに評価されての現象だったんですかねえ。因みにこの曲も個人的にはごく最近知ったばかり。

曲はモータウン風のリズムが軽快なノーザンダンサー。イントロの溌剌としたドラムや軽快なピアノの響き、トラック全体に感じられるシャキシャキ感とグルーヴはかなりのものですね。リードがちょっと地味だけどそれを補うように溌剌とした女性コーラスが盛り上げる様がまたイイ。特にサビ後に畳みかけるようにグイグイグイと盛り上げていく箇所が最高です。

「YOU TUBE」で聴けます。

明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(コーラス)ノーザン偏差値合計
888810798571


【 ノーザン偏差値 70

Martha Reeves & The Vandellas / (Love Is Like A) Heat Wave '63(GORDY 7022)



モータウンの3人組女性コーラスグループの63年のヒット曲。1963年7月の発売なので、同8月発売のビートルズのシー・ラヴズ・ユーとほぼ同時期ということになります。もっともビートルズがアメリカで爆発するのは翌年のことなのでビートルズ前夜には既にモータウンサウンドは確立し人気を博していたということになりますね。曲はホーランド=ドジャー=ホーランドによるグルーヴィなノーザンソウルっていうか「恋はあせらず」と並ぶ所謂モータウンサウンドの代表格。スピード感とグルーヴ感のあるリズムに華やかな女性ヴォーカルと激しく絡むコーラスが特徴的。メロディも実にキャッチーで「ヒート・ウェイヴ」という語感も良い。全体的に黒っぽさを感じさせるけど、垢抜けたスマートさと爽やかさも兼ね揃えている。後に多くの有名アーチストによるカバーを生むことになるけど、メロディをなぞっただけという感じの凡庸なものが多く、グルーヴィなモータウントラックの良さを生かしたカバーが無いのが残念。そもそもカバーだけでなく、ハリーラブ同様このトラック自体が星の数ほど使い回されてしかるべきですが、ほとんど目立った良曲が無いのはどういうこと?私が知らないだけ?どこかに「ヒート・ウェイヴ」トラックを集めたサイトはないのかな?

「YOU TUBE」で聴けます。 「ライブ映像」もありました。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(モータウン)ノーザン偏差値合計
88889888570


【 ノーザン偏差値 69

Tighten Up / Archie Bell & The Drells



言わずと知れた世界的ダンス・ヒット。キャッチーなベースラインに軽やかなギターの刻みが特徴的ですね。ほとんどインストで歌詞的なものが無いのが成功の鍵だったかな。日本ではYMOによるテクノカバーも有名。他にも多くのカバーが存在するけど、あまりにもベースがキャッチー過ぎて、差別化が図れていないものが多い感じ。

「YOU TUBE」で聴けます。

おそらくは当時もののTV向けパフォーマンス(踊りが入って楽しい雰囲気)

Maceo with The Flamesによるカバー(ファンキーだがちと長い)

James Brownによる68年のライブ版(流石にグルーヴィー)

YMOによるテクノカバー

DELLS / YOU'RE THE GREATEST (CADET 5707)'75



68年に奇跡のノーザンダンサー「WEAR IT ON OUR FACE」を発表したデルズがソウル全盛の75年に発表したシングル曲。76年のアルバム「No Way Back」にも収録。前者の粗削り感と泥臭さが薄れたのは残念だけれども、良い意味でメジャーグループなりの洗練さと成熟さを感じさせる内容。基本はアップテンポなリズムに豪快で迫力のあるリードが颯爽と歌いまわします。サビは「GREATEST! GREATEST!」と繰り返すだけだけど、切れの良いホーンを交えて華やかに盛り上がり爽快な気分にさせてくれます。時折入るファルセットも良いアクセントになっていますね。ちょっとソウル色の強い内容だからイギリスのノーザンシーンで人気ではなかったと思われます。

「YOU TUBE」で聴けます。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(コーラス)ノーザン偏差値合計
88988788569


【 ノーザン偏差値 68

DELLS / THERE IS '68



ソウルグループとして有名なデルズが出した68年ビルボードで20位のヒット曲。長い経歴のある彼らですが、この初期のヒット曲はソウルというよりもR&Bって感じがしますね。このコーナーで取り上げるのは3曲目で個人的にも相性の良いグループ。内容はスピード感とグルーヴ感のある暗めのノーザンダンサー。68年というとベトナム戦争の最中だったりしてそういった世相を受けたのか曲から感じられる悲壮感はグっと来るものがあります。プロモ映像や日本盤ジャケからはサイケデリックブームの影響も感じられますが曲調にも少し現れていますかね。コーラスが緊張感を醸し出しリードが縦横無尽に暴れまくる感じはデルズの醍醐味って感じ。「ゼア~イ~ズ」というキャッチーなフレーズとノリの良いリズムでノーザンシーンでも人気だったと思われます。個人的に物心つく前の音楽だけれど「Fifth Dimension / Aquarius」といいこの頃のヒット曲には格別な味わいを感じます。

「YOU TUBE」でプロモ映像が見れます。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(緊迫感)ノーザン偏差値合計
69888888568


DAVE DEE,DOZY,BEAKY,MICK&TICH / THE LEGEND OF XANADU '68

DAVE DEE JP.jpg DaveDee.jpg

通称デイヴ・ディー・グループの邦題「キサナドゥーの伝説」。西部劇のような怪しげで静かなムードから一転「ダッダッダダ、ダッダッダダダ」という実に景気のいいオカズで始まる軽快なポップス。随所に散りばめられているこのオカズ部分がかなり効果的に曲を盛り上げます。更に全体を包む爽快で高揚感溢れるメロディは甘味のある流麗なもので、どこかノスタルジックな香りも漂います。。伝説の桃源郷に想い焦がれる気持ちでも歌った曲なのだろうか、その甘く熱い想いがヒシヒシと伝わってくる胸キュンメロディ。小気味良いテンポでグイグイ聴かせる展開も素晴らしいネ。

「YOU TUBE」でこの曲の映像が見れます。なお、この「ダッダッダダ、ダッダッダダダ」フレーズですが、ソウルミュージックでも私の大好きな「Arthur Conley-Sweet Soul Music」でも聴かれるフレーズなんですが、どこかに大もとになる曲があるのでしょうか?なんか西部劇の映画音楽か何かで聞き覚えがあるような。更に同じくこのフレーズを使った曲をご存知の方、どうか教えて下さい。(その後、荒野の七人のテーマであることが判明しました。どうも有難うございました。)
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(ダッダッダダ)ノーザン偏差値合計
88977978568


MOSES DILLARD & MARTHA STARR / CHEATING,TEASING AND MISLEADING '72(SHOUT 248)

MOSES DILLARD  MARTHA STARR  CHEATING.jpg

男女の言い争いで始まる70年代初期の明るいソウル・ダンサー。その後もモーゼス・ディラードとマーサ・スターが交互に元気一杯に歌いあっていきます。ヴォーカルは両者とも若くピチピチと弾けた感じで全体としてヤングソウルといった言葉が似合う感じ。アップテンポなリズムは全編にタンバリンが入り、とても快活な感じ。60年代のモータウンとかそんな感じネ。

メロディもきれいなラインで高揚感があり、暗さの翳りも無い70年代初期の明るい空気が充満していて素敵です。それととても特徴的なのが全編に入るエレキ・シタールで、ビヨンビヨーンと自在に宙を舞う様が実に楽しい。元気で景気のいい厚めのホーンなどと混ざりあって、かなり明るく楽しい雰囲気が出ていてパーティーとかでかけると相当盛り上がりそうですねー。SHOUT盤が有名ですが、「AWAKE AK101」がオリジナルのようです。バックはTHE TEX-TOWN DISPLAY。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(エレキシタール)ノーザン偏差値合計
88878888568


SPENCER / WE'VE GOT A LOVE THAT'S OUT OF SIGHT (MIDTOWN 3502)'65?



スペンサーなる個人名なのかグループ名なのかよく分からない名義のノーザンダンサー。ニューヨークのMIDTOWNレーベルからのシングル曲で65年の作品という説あり。スマートで軽快な曲で全体に手拍子の入る親しみ易さと臨場感がイイ。「ヘイ!ヘイ!ヘイ!」といった瑞々しい掛け声やピアノの軽やかさに黒いグルーヴとスピード感も素晴らしい。途中明るく転調するメロディもよく出来ていて魅力的です。これがもしも65年産ということが本当であるのなら、全体に感じられるアレンジは意外にも「抱きしめたい」等のビートルズの初期ヒット曲からの影響が大なのではないかと思うんだけどいかがでしょう?作曲のクレジットがレノン=マッカートニーでも違和感無い感じがします。

「YOU TUBE」で聴けます。

明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(スマート)ノーザン偏差値合計
87888888568


【 ノーザン偏差値 67

CHUCK WOOD / SEVEN DAYS TOO LONG '67



60年代に何枚かのシングルを残したチャック・ウッドによるノーザンダンサー。立ち上がりの速いスピード感たっぷりのトラックに好感。全体を通して入る溌剌とした煽りにキャッチーなサビも威勢がいいね。明るく元気でスカッと爽やかな雰囲気にさせてくれる好ナンバー。カモンアイリーンのヒットで知られるイギリスのバンド、Dexys Midnight Runnersが1980年にカバーしています。如何にもイギリスのノーザンファンが好きそうな曲だものねー。

「YOU TUBE」で聴けます。

Richard Temple / That Beatin' Rhythm (Mirwood ‎5532)'66



Goldmineからのコンピ「Mirwood Records - The Sound Of Swingin' Hollywood」に「Olympics / Baby Do The Philly Dog」と共に収録されていたカッコいいノーザンダンサー。語りから入り煽りを入れ一気に爆発するという痺れるイントロ展開に妙味がある。この曲ほどクラブ等の開幕曲としてうってつけの曲はないでしょう。これから始まる楽しいクラブでの一晩を予感させるワクワク感に満ちています。スピード感や黒いグルーヴ感も素晴らしいけれどヴァイブのクールな音色が入ることでスマートな感触も兼ね揃えたところも良い。ビート、リズム、グルーヴといった単語が頻繁に使われることもあり個人的にはノーザンダンサーの代名詞的曲とも感じています。因みに冒頭での「SUCK IT TO ME」という煽りはサケツミと聞こえることからこれが入っているソウルをサケツミソウルと呼んだりしますね。

「YOU TUBE」で聴けます。

インスト版のJimmy Conwell / Cigarette Ashesもどうぞ

Jimmy Mack / My World Is on Fire '67 (Palmer P-5019)



おそらくは無名に近い歌手が67年に出したシングル曲。アップテンポなリズムに弦の音も快活に楽しく鳴り響く。「バーニング!バーニング!」と元気に歌う女性コーラス陣も可愛らしい。両者ともかなり自己主張が強いがそれが功を奏し元気一杯のダンサーに仕上がっている。静的部分を効果的に配置したりと全体的な構成に妙味のある作品。もちろん男性リードも悪くない。

「YOU TUBE」で聴けます。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽快活さボーナス(スマート)ノーザン偏差値合計
88887788567


INTICERS / SINCE YOU LEFT '65



正体不明なグループの65年のシングル曲。いわゆるノーザンソウル・ファンには人気の曲のようだけど日本語サイトで紹介してる所は無いみたい。甘茶ソウルは結構紹介ブログが多いけど、こうしたノーザンダンサーって日本では全然人気ないのかな?

曲は爽快なメロディが特徴的なノーザンダンサー。イントロのベースとパーカッションの絡みも面白い。軽快なリズムとコーラスに乗って歌うリードが気持ちよさそう。リンク先のJohn Manshipさんの紹介文を読むとカリフォルニアのグループでモータウンとも接点がありそうだけど、曲全体から感じるスマートさはビートルズの影響なんじゃないかなと思いますけど、いかがでしょう。

「YOU TUBE」で聴けます。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(スマート感)ノーザン偏差値合計
87977888567


BILL STONE / GET DOWN KIND (SOLAR JJ067)



検索しても日本語のサイトのヒットが皆無で歌手の詳細不明のノーザンダンサー。プロデュースにMAC RICEとあるのはMACK RICEのことでしょうか?ニューヨークSOLARレコードからのお皿。威勢のいいホーンをふんだんに取り入れたファンキーな曲で一本調子のトラックだけど、スマートさとスピード感も兼ね揃えている。曲調は暗いけどメロディはキャッチーでなかなか印象的。

4分30秒と長い曲で後半になるとコーラス中心であまり歌わないんだけど、語りやシャウト、ちょっとしたアドリブ的な歌いまわしなどで飽きさせない。まるでレゲエの曲で後半にダブが接続されたディスコ・ミックスみたいですね。延々聴いてると心地よくてクセになる感じのトラックで長くて正解って感じ。会話部分ではスティーヴィー・ワンダーの名前が聞こえるので彼からインスパイアされた曲なのかも。

「YOU TUBE」で聴けます。こちらの映像は本人による解説かも。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(ホーン)ノーザン偏差値合計
78799787567


【 ノーザン偏差値 66

HARVEY AVERNE DOZEN / THINK IT OVER 「VIVA SOUL」'68



ザ・ハーヴィー・アヴァーン・ダズンが68年に出したアルバム「VIVA SOUL」収録曲。ハーヴィー・アヴァーンはピアニスト兼ヴィブラフォン奏者で、アルバムではブーガルーなどちょっと泥臭いラテン系の音楽が多く収録されています。曲は何故かGeorge Kerr人脈でもあるKenny Seymourによる作品。メロディは爽やかで高揚感があり全体を通して味がある出来なのは流石。リズムはグルーヴィでスピード感があり、バックの威勢の良いホーンや溌剌とした女性コーラス、そして軽やかなヴァイブも加わり非常に小気味良い。ノーザンダンサーとしてはなかなか垢抜けた洗練された雰囲気がありますね。

「YOU TUBE」で聴けます。

SUNLOVER'S / YOU'LL NEVER MAKE THE GRADE '67



Charles Diamondがリードを務めるロサンジェルスのグループの67年のノーザンダンサー。ほとんど一発屋に近いグループみたいけど、今でもショウなどで演奏してるらしい。曲はノーザンものの中でもかなりアップテンポなものでそのスピード感はなかなか爽快。グルーヴもなかなかのもので適度な泥臭さとスマートさが同居するトラック。リードも歯切れよく曲のスピードに合わせて煽るように歌い上げます。リードとバックが一体となり分かりやすく盛り上げていく箇所など将にダンスフロアにうってつけという感じ。

「YOU TUBE」で聴けます。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(スピード感)ノーザン偏差値合計
797107777566


THE MOB / OPEN THE DOOR TO YOUR HEART '66



DARRELL BANKSのヒット曲のノーザンダンサー仕様カバー。オリジナルが比較的ゆったりとしたリズムで展開されるのに対し、このTHE MOB版はかなり速くグルーヴィ。リードも溌剌としていてなかなか魅力的。全体として緊迫感と瑞々しさが感じられる好カバー。因みにTHE MOBはシカゴの7人組白人バンドで、どうやらこのお皿が1STシングルみたい。もっとこんなノーザンカバーがあれば良かったのにね。

「YOU TUBE」で聴けます。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(スピード感)ノーザン偏差値合計
88788778566


FRANK WILSON / DO I LOVE YOU (INDEED I DO)



モータウンで主にプロデューサーとして活躍したフランク・ウイルソンが残した数少ないシングルの一つ。シングル盤はプロモのみ製作されるも、そのほとんどが破棄されたのですが、後にノーザンシーンなどで人気となり、オリジナル盤はソウル系としては最も高値で取引されたマニア垂涎のお皿とのこと。曲はモータウンらしい快活なリズムに載ったダンスナンバー。サビの「DO I LOVE YOU」というフレーズが実にキャッチーで多くのノーザンフロアでは思わず合唱となったことでしょう。欧米人にどう聞こえるのかは分かりませんが、彼の歌い回しも流麗でカッコ良く聞こえます。全体としては分かりやすく適度に泥臭く黒くグルーヴィなところが将にノーザンファンに受けた要因でしょう。話題性とキャッチーさから最も有名なノーザンソウルとして人気ですが、ちと飽きやすいのが玉に瑕かな。

「YOU TUBE」で聴けます。

Chris Clark / DO I LOVE YOU (女性歌手によるカバー)
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽快活さボーナス(スマート)ノーザン偏差値合計
88877788566


HOUSTON OUTLAWS / AIN'T NO TELLING (Westbound 179)'71



70年代初期に3枚のシングルを残して消えたデトロイトのグループのノーザンダンサー。そのうちWhat Am I Going To Doは甘茶ファンにも人気の優良曲。無法者なんてグループ名からはほど遠い甘いムードがいい感じですね。71年のシングル曲のAIN'T NO TELLINGは、明るく快活な曲調でギターがキュンキュン鳴り響くサウンドが特徴的。さほどスピード感はなく踊れるというよりはメロディとギターサウンドを楽しむ曲って感じ。管楽器も威勢がいいし全体的にポップです。P-VINEからのコンピ「FROM DETROIT COMES SWEET SOUL」に両曲とも収録されていました。

「YOU TUBE」で聴けます。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(キュンキュン)ノーザン偏差値合計
88777888566


BOBBY PARIS / PER-SO-NAL-LY '68



知名度はいまいちながらイギリスのノーザンシーンでは人気のシンガー、ボビー・パリスの68年のシングル曲。なんと日本盤シングルが出ている。他にもI WALKED AWAYNIGHT OWLなどが人気みたいですね。彼はニューヨーク生まれのプエルトリカンで元々はDOO-WOPグループなどで活躍したいた模様。所謂ブルーアイドソウル歌手となるようです。自らライターやプロデューサーなどもしていて多才な感じ。曲はスピード感のある爽快なノーザンダンサー。ホーンやストリングスも入り、なかなか華やかな雰囲気。メロディもキャッチーだしグルーヴ感も素晴らしいですね。(パーソナリィのスペルにハイフンが入るのは何故だろう。)

「YOU TUBE」で聴けます。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(華やかさ)ノーザン偏差値合計
87888787566


SUPREMES / YOU CAN'T HURRY LOVE '66 LP「SUPREMES A GO-GO」収録
YOU CANT HURRY LOVE180.jpg YOU CAN'T HURRY LOVE.jpg DIANA ROSS 2.jpg
1966年のモータウンのヒット曲である「THE SUPREMES / YOU CAN'T HURRY LOVE (邦題 恋はあせらず)」のトラック(カラオケ)は、日本を含む世界中のポップスで使われています。「ダンダンダン、ダッダ、ダンダン」というパターンのあれです。明るく元気でノリノリなグルーヴはポップスの王様トラックと言っても過言ではありません。

その特徴的な躍動感溢れるベースラインと鈴の音、軽快で乾いたドラム、「チャッ、チャッ」というギターのカッティングが歯切れの良さを演出しています。フゥーフゥーという高揚感あるコーラスは爽やかでちょっと濃い目のリードとうまく中和しあっています。もやもやしたギターや控えめなピアノはあまり目立たず、やはりこうしてあらためて分析してみてもこのトラックの魅力が「ベース&ドラムのコンビネーション、カッテイングギターと鈴の音」からなるなあ、と再認識させられます。

今年の7月15日で発表されてからちょうど40年が経過しますが、いまだ同トラック使用曲が毎年のように作られ、数多くのヒット曲を生み出し、更にはその子供、孫的曲をも生み出していく様は、世界一有名な種牡馬「NORTHERN DANCER」のそれのようであります。今後も数多くの音楽家の手により同トラック使用曲が脈々と作り継がれていくことでしょう。「恋はあせらず」トラックよ永遠なれ。

Edward Holland/Lamont Dozier/Brian Holland
PRODUCED BY B.HOLLAND/L.DOZIER (MOTOWN 1097) RELEASED JULY 15,1966
BASS GUITAR WAS PLAYED BY CAROL KAYE. AND SHE MADE UP THAT BASE LINE. IT'S BASED ON A SAMBA BEAT.
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(始祖曲)ノーザン偏差値合計
77888887566


【 ノーザン偏差値 65

WIGAN'S CHOSEN FEW / FOOTSEE (Instrumental) '74



有名な甘茶ヴォーカルグループとは無関係なカナダのグループ「CHOSEN FEW」の68年のインストでノーザンソウル人気曲。discogsでは24番目の「CHOSEN FEW」として掲載されてますが、やはり同名グループが多すぎる弊害で後に頭にWIGAN'Sとつけて改名されました。このWIGANというのはイギリスのノーザンの有名なクラブの名前なので、「ウィガン・カジノで持て囃される方のチョーズンフュー」という意味での改名となったようですね。結局はこのシングル一枚だけしか残せなかった典型的な一発屋グループといった感じでしょうか。曲は疑似ライブ仕立てで迫力と重量感のあるベースとドラムの織り成すリズムが非常にスピーディでダンサブル。歓声や掛け声、手拍子などが入り臨場感も抜群なのでクラブ受けも納得の出来。個人的には途中から入るバグパイプ風のお道化た感じのフレーズが萎え。スマートでカッコ良い曲調と整合性が取れていないように思え、そこさえ無ければ・・・。クラブ人気曲ということで1974年には3分程の長いバージョンとして再発されています。

The Chosen Few / Footsee (Vocal Version)(元歌)

The Chosen Few / Footsee (Instrumental) '68(2分25秒版)

The Chosen Few / Footsee (Instrumental) '74(3分4秒版) こちらの映像がノーザン・クラブの雰囲気も伝わってオススメです。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディサウンド瑞々しさボーナス(臨場感)ノーザン偏差値合計
88788678565


Dobie Gray / Out on the Floor '66



1973年のDrift Awayで有名なテキサス出身の黒人歌手ドビィ・グレイの1966年のシングル曲。アルバムも10枚以上残してますが後年はカントリー畑の人になってしまったりしたためかU.S.BDGでは取り上げられていませんね。Drift Awayはゆったりとした和み系のポピュラーヒットという感じだけど、本曲はそれより7年前の全くそんな面影もない若く瑞々しかった頃のダンスナンバーです。曲はスピード感のあるリズムに瑞々しいヴォーカルが映えるノーザンダンサー。メロディもキャッチーだし女性が「ヘヘイヘーイ!」と盛り上げるスタイルも如何にもフロア受けする感じ。個人的にはピアノ系の音色がツボでサウンドにスマートさを加味し好印象。「RICHARD TEMPLEのTHAT BEATIN' RYTHM」も将にノーザンソウルのテーマ曲といった風情のタイトルだったけど、この曲も「フロア」とつくし後に再発シングルも出てることからノーザンの象徴的人気曲だったのかも。

「YOU TUBE」で聴けます。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディサウンド瑞々しさボーナス(掛け声)ノーザン偏差値合計
87788778565


Olympics / Baby, Do The Philly Dog '66



ロサンゼルス出身の黒人DOO-WOPグループのオリンピックスの1966年のシングル曲でノーザンダンサー。後にイギリスの白人グループAmen Cornerがカバーしてヒットさせています。ノーザンダンサーとしては珍しく山下達郎氏もSSBでオンエア。調べてみるとフィリードッグというのはダンスの一種みたいですね。和訳すると「フィリードッグを踊ろうよ!」って感じでしょうか。曲は将にタイトル通りのダンサブルな曲。軽やかなヴァイヴで始まり、手拍子を交えたファンキーなノリで実にグルーヴィ。管で分かりやすく盛り上げていったりヴァイブのみのブレイク部分があったりと短いながらも様々な表情を見せるのも楽しい。ノーザンシーンでも人気のようでクラブで盛り上がる動画Ian LevineによるPVがあったり、フィリードッグの踊り方の動画なんかがアップされたりしています。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(緊迫感)ノーザン偏差値合計
77789778565


RICKY LEWIS / I'M LONELY TOO (CINDY 100)



アラバマで結成されて70年代の後期から80年代にかけて活躍したヴォーカルグループ、コントローラーズに所属していたリッキールイスのソロシングル。ニュージャージーのレーベルから出たこのシングルは製作年度不明なんだけど、リッキー自身は60年代初期からソロとして活躍しており、音の感じからするとグループ加入前の60年代中~後期ぐらいの作品なのではと思われます。曲はアップテンポで軽快なノーザンダンサー。サウンドは味のあるオルガンの音色や小気味よく弾けるドラムが特徴的。メロディも派手さはないけれど、品よくまとまった上質なもの。それに合わせヴォーカルも抑制の効いた内容で全体としてスマートに感じさせます。ダンサーとしても歌ものとしても楽しめる作品ですね。

「YOU TUBE」で聴けます。

MAJESTICS / (I LOVE HER SO MUCH) IT HURTS ME '65



どうやらシングル一枚だけ残して消えたロサンゼルスのグループの65年産ノーザンダンサー。近年になってGOLDMINEからアナログが再発されるなどノーザンシーンでは昔から人気のある曲みたいですね。イントロのキャッチーなトランペットの音色が印象的。ちょっと鼻にかかった気だるそうなヴォーカルも味が有りますね。手拍子を交えたバックも臨場感があってグルーヴィ。思わず一緒に手拍子したくなる軽快さはかなりフロア受けしそう。時折早まる箇所なんかも楽しくてイイね。手拍子ものノーザンとして貴重な存在かも知れません。

「YOU TUBE」で聴けます。

CONTINENTAL SHOWSTOPPERS / NOT TOO YOUNG (SEVENTY 7 107)'72



どうやらシングル1枚を残して消えてしまったグループが南部ナッシュビルSEVENTY 7から72年に出したシングルのB面曲。P-VINEからのコンピ「BRIEF ENCOUNTER WITH SWEET SOUL MUSIC」にも収録されていました。オリジナルは作者のグループJackey Beavers Showの68年の作品で、大仰なヴォーカルが特徴のいまいち煮え切らないダンス曲。Karen StriblinやCAMARO'Sといった女性ヴォーカルによるカバーもあるけど更にグダグダになった感じ。その一方で72年の本作は切れの良いオルガンにコーラス、ホーンなど加えてなかなか華やかなサウンド。テンポアップしたリズムにヴォーカルも大仰に歌い込みます。最大の特徴はドカドカと弾けまくるドラムで、元気一杯で踊れる雰囲気の曲に。ちょっと泥臭いけどクラブ受けは間違いなさそうですね。

「YOU TUBE」で聴けます。

Jackey Beavers Show / We're Not Too Young To Fall In Love

Karen Striblin / We're Not Too Young (To Fall In Love)

CAMARO'S / WE'RE NOT TOO YOUNG (TO FALL IN LOVE)
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(弾けるドラム)ノーザン偏差値合計
88777788565


GRASS ROOTS / PAIN (恋の傷跡) '69 「Lovin' Things」



「Let's Live For Today」のヒット曲を持ち、主に60年台後半から70年台前半にかけて活躍したアメリカのロックバンドの69年の5THアルバム「Lovin' Things」収録曲。日本でだけ邦題「ペイン(恋の傷跡)」としてシングルカットされたようです。個人的に何故この曲をノーザンダンサーとカテゴライズしたのか全く覚えてないけれど、ちょっと緩めのロックグループという印象の彼らのイメージを払拭するかのような内容かと。曲調は暗いけどスピード感のあるロックサウンドに歯切れの良いホーンも入りなかなかグルーヴィ。曲名の通り、少し痛みを感じる雰囲気がなかなか美味。最大の売りはその迫力のある緊迫感でしょうね。イギリスのノーザンシーンでどの程度プレイされていたのか気になるところだけれど、この曲をシングルカットした日本人ディレクターはいい仕事しましたねー。

「YOU TUBE」で聴けます。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(緊迫感)ノーザン偏差値合計
78797778565


HUMAN BEINZ / NOBODY BUT ME '68

takedaenotice-img600x459-1283660014gkx3zb14586.jpg OUT ON THE FLOOR.jpg 2010y12m02d_045848502.jpg

アメリカの白人バンド「ヒューマン・ベインズ」による68年のR&Bカバー。オリジナルは63年のISLEY BROTHERSによるR&Bで、これにサイケ色を加えたうえ、よりダンサブルに仕上げています。当時日本でもヒットしたようですね。GOLDMINEのノーザン・コンピ「OUT ON THE FLOOR」に収録されていることからも、今でも所謂フロア・キラーなノーザン・ダンサーとして親しまれていることが分かります。最近「KILL BILL」という映画にも使用されたようで、お若い方にも知名度はあるようです。まるでベースラインのような「ノー・ノー・ノー」という特徴的なフレーズに手拍子や溌剌とした掛け声なんかが加わり、かなり躍動感がありますね。「YOU TUBE」で聴けます。

更に2010年11月になって、ぬわんとこの曲のPilooskiによるeditバージョンを使用したアイドルマスターMAD動画「アイドルマスター nobody but me」が制作/アップされました。「週刊アイドルマスターランキング 10年11月第4週」では、初登場22位となかなかの出だし。アート色の強い作品でサイケ調に加工されたアイマス動画もなかなか新鮮ですが、驚くべきはその加工技術、踊りと音楽とのシンクロ率の高さなど。これまで「男の曲」というイメージの強かったこの曲を、可愛らしい(但し律子は除く)アイドルによる踊りと合わせることにより、新たな魅力を引き出した素晴らしい作品と言えるでしょう。その着眼力、選曲のセンスも光るし、作者の「ソ´┴`ノ …」さんの今後の作品には期待大ですね。
明るく元気テンション高揚感疾走感グルーヴメロディ器楽瑞々しさボーナス(アイマスMAD)ノーザン偏差値合計
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