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Drifting Along With The Tide (1921)
それでは、オープニングは軽快なテンポな曲からいきましょう。
う~ん、何だか楽しくなってきませんか?
これこそジャズピアノの醍醐味です。それもとても贅沢な音楽です。
ガーシュインは1898年アメリカ・ニューヨークのブルックリンで生まれています。
父親がユダヤ系ロシア人で、ユダヤ人の迫害から逃れるためにアメリカに来たのです。
ガーシュインは音楽と無縁の少年時代を送っています。
12歳に初めてピアノと向き合うまで、喧嘩好きな単なる街の不良少年でした。(と思う)
ちなみに、ガーシュインは高校さえまともに卒業していません。
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Sweet And Low-Down (1925)
2曲目もオープニング同様、妙に軽快な乗りです。
思わず体がスウィングしちゃいます。
もともと兄アイラのために買い与えたピアノが、弟のガーシュインの方が夢中になってしまいました。
ガーシュインは朝から晩までピアノを弾き、どんどん腕を上げました。やはり彼は天才です。
兄も弟の才能を認め、その後ガーシュインのためにコンサートやミュージカルなどあらゆるマネージャー役を担当しています。
兄がいたからこそ、ここまでガーシュインが有名になったと言っても過言ではありません。
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Rialto Ripples (1916)
小気味いいスピード感のある曲。
この曲も、いろいろなところで挿入曲として使われています。
なんとガーシュインが18歳の頃の曲です。
ガーシュインの貴重なラグタイムピアノ曲です。
ちなみに、ガーシュインの書いたラグタイムは数曲しかありません。
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When Do We Dance? (1925)
4曲目は少しテンポを落としましょう。
とは言え、しっかりガーシュインしていますね。
でも、ジャズは真面目に聴き入っては駄目です。
グラスを傾けながら、リラックスして聴いて下さい。
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That Certain Feeling (1925)
またまた踊りだしたくなる曲です。
ガーシュインが幼少だった頃は、正しい音楽教育を受けていません。
幼い頃に正式な音楽を学ばなかったこと、街で流れる黒人音楽やラグタイムや場末のホンキートンクピアノを聞いて育ったガーシュインだからこそ、ガーシュインらしい音楽があるんでしょうね。
ガーシュインはまさに "酒とバラの日々"じゃないけど、"酒と女と音楽の日々"
を歩んでいます。
う~ん、まさにジャズのアーティストだなあ・・・。
ジャズ界にも酒と女と音楽の王道を歩んだ巨匠は幾らでも存在します。
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I Got Rhythm (1930)
『あれっ?』と思われた人も多いでしょう。
ニッサンやライオンのCMで流れていましたね。その他、各社が同曲を採用しています。
聞くところによると、劇団四季でも日本語の歌詞付きで利用されたことがあるそうです。
ガーシュインは、惜しいことに38歳の若さで脳腫瘍でこの世を去っています。
やはり天才は早死になのだ。
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おまけ (I Got Rhythm)
良い子のおまけに I Got Rhythm のアドリブ版をご紹介します。
いいなあ~。
ジャズの醍醐味って、基本的なメロディとそのコード構成をベースにして こうして自由に演奏することにあるんですね。この曲はガーシュインの即興バージョンです。
クーはちょっとだけしか弾けませんが、音楽ってピアノに限らず弾けると もの凄く快感になるもんです。
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