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カテゴリ:シネマ
◆華岡青洲の妻◆
2024年3月29日 BS松竹東急にて放映 有吉佐和子の原作を映画化~世界で初めて全身麻酔を用いた乳癌手術を成功させた華岡青洲とその妻の物語。 紀州・和歌山、華岡青洲の父・華岡直道は大家の妹背家に出入りしていた。直道の妻の高峰秀子/於継も何度か訪れた。妹背家の娘の若尾文子/加恵は於継の美しさに見惚れ憧れていた。 加恵にはいい家柄に嫁がせたいと両親は思っていたが、憧れの於継がいて、裕福ではないが医者を営む華岡家に加恵は望んで嫁に入った。しかし華岡雲平(青洲と名乗るのは晩年)は医学修行の遊学中で3年留守にしていた。その間は加恵からすすんで於継から機織りを教えてもらい、華岡家のために働いた。 そして久し振りに市川雷蔵/雲平が帰って来た。父親の伊藤雄之助/直道に手術道具を披露し~中国の医師の華佗が麻酔薬を使って手術を行っていると知って、自分も麻酔薬を作って手術を行いたいと考えていた。 雲平が戻って以来、加恵に対する於継の態度が変わり冷たくなった。それでも於継の言いつけを聞いて、雲平のため、華岡家のために働いた。 雲平は曼荼羅華の実(チョウセンアサガオで別名がキチガイナスビ)を主成分とした麻酔薬を作ろうと~動物(主に猫)で実験をするが、何匹も死なせてしまう。また死なないまでも全身不随になったり~しかし何度試すうちに動物では成功する。そんな時に雲平の妹が乳癌になり、しかし麻酔薬はまだ人間に使用できるには至ってない。そして妹はしばらくして亡くなり、雲平は唇を噛んだ。また加恵と雲平の間に女の子ができるが、幼くして風邪がもとで亡くなってしまう。 雲平はなんとしても麻酔薬を完成させなければならない。そこで母の於継と妻の加恵が実験台にしてと申し出た。動物で成功していても、人間に服用するとなると量がどれほどなのかわからない。一度目はそれほど効果がみられなかった。二度目の於継~特に身体の異常もなかった。 そして薬の量と成分を強めた二度目の加恵への実験。麻酔の効果が明らかに見られた。しかし一度目から二度目、その副作用で加恵は失明してしまう。於継は自分はなんともないのになぜ加恵だけがそなるのと言ったが、実は雲平は母親には単なるねむり薬だけを飲ませていたのであった。この後、失明しながらも加恵は雲平の子、跡継ぎとなる男の子を産んだ。雲平の方は乳癌患者に麻酔薬で全身麻酔を施して手術を行い見事成功させた。雲平はその後、大きな医院を設立させ、何十人もの弟子を抱えるまでになった。そしてその雲平を支えたのは失明しながらも仕えた加恵だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.04.01 23:29:17
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