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カテゴリ:ヨタ話
何気なく児玉さんが出ていた経済クイズっぽい番組を見ていたら、福岡の124年黒字経営という眼鏡屋さんの話が。
サービス徹底型経営を中心に取り上げているという感じの番組だったが、その店以外も面白くて「やってるところは、やってるんだな~」と想いつつ見ていたのだけど、あまりに話の次元が違うのでビックリ。 眼鏡業界は、ただでさえ寡占傾向が強まってきていて厳しいというのに、なんと、町の半数以上のシェアを独占状態らしい。 もちろん、経営学的な見方をすれば驚きのサービスをしているとか真心経営だとかだけで生き残れるわけはなく、それなりの利益構造を持っていることは確かであるにしても、これは実際のところ「卵と鶏、どっちが先か?」的な面が多分にある。 経営者にとっては、理屈なんぞが間違っていても結果が出ればいいので、どっちでもどうでもノー・プロブレムなのだが、この辺を悩むタイプは突っ走るタイプと組むなど考えた方がいいかもしれない。 徹底した合理主義で生き残っている企業もあるので、経営を存続させる点では、そもそも、どちらが良いとかいう問題ですらない。 ただし、問題でないことを問題にするのは大問題になる。w と、それはともかく、お釣用新品お札を用意している件位までなら、まだ”お金を大事にする”習慣の延長上にあるので「そこまでするんだな~!」と想いながら見ていたが、クイズにもなった「一年に一度休まなければいけない日」には驚いた。 あるマタニティ系雑誌社かなんかでは、社員が夫婦喧嘩をしたら公休というのを見たことがあって、これは「夫婦仲が良くないと良い記事が書けん」ということで、まだ理解出来るだったけど・・・と想いつつ見ていたら、答え自体は至ってフツーに「誕生日」だそうである。 が、その理由が、とんでもなく凄い。 「誕生日を親に感謝する日」として休むのだという。 もちろん、個人的な理由で親に感謝し難い人も少なくはないのだが、そこに本質があるわけではないので置いておくとして、おいらも例に漏れず「感謝が大切だよ」「感謝の基本は親孝行だよ」などという話は山ほど聞いてきたが「誕生日には親に感謝しなさい」というのは一度しか聞いたことがない。 それを制度化している会社があるなんて驚いた。 そりゃー、町の半分位のシェアも当然だろう。 おいらは感謝の念に欠けている人間なので、こういう話は特に心に響く。 人間の出来が違うんじゃないか・・・ではなく、違いますね確実に。 そもそも、経営手法に汲々とするレベルには、既にいないかもしれない。 「有難う」という言葉が大事だとは言うけれど、実際には、この「有難う」の一言が美しく心深くに響いてくる人、いやらしい響きを潜ませている人などがいるものであって、「感謝する」ということは簡単でありながら(いや、簡単だからこそ)高潔な人格の現われだと想う。 幼児の無心の悦び溢れる「ありがと!」に無性に嬉しくなることがあるのも、そこに大いに感じるものがあるからだろう。 全てにおいて高潔であるのは至難なことだ。 それでも本当に「有難い」という気持ちを伝える、感謝することが出来るという一事は、あらゆる至らない徳目を補って余りあるほどに大きい。 その簡単なことすら中々に実行出来ないのが人間でもあるが、少しづつなら出来ないことはなかろう。 一事が万事の八正道で触れた”正見”とは、一説には”感謝の念で物事を見(れ)ること”だそうだ。 至言だと想う。
Last updated
2009.04.13 23:20:45
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