富裕層が住む都市には「共通のDNAがある」@富裕な都市ランキング50
ミリオネアの数で順位が決まっています。 先週「世界で最も裕福な都市 ランキング(1位~50位)2025年版」の発表がありました。「HNW(High Net Worth)」という「投資可能な流動資産を100万ドル(約1億4500万円)以上保有するミリオネアの居住者が多い順番でランクを決めているようで、1位は昨年同様ニューヨークでした。注目すべきは2位のアメリカ西海岸のテクノロジーが生み出す富の拠点やシリコンバレーに代表されるベイエリアで、2014年からの10年間でミリオネアの数が98%増加しています。シンガポールのセンティミリオネアとビリオネアの数は東京の約1.5倍 3位は昨年と同じ東京ですが、10年間の増加率は4%に留まっています。他のアジアの国々では中国の北京や上海は増加率は高いものの10位以内にランクインの都市はありません。その中で目を引くのは順位としては昨年と同じ4位のシンガポールで増加率も62%と高くなっています。特にセンティミリオネア(保有資産1億ドル以上)とビリオネア(同10億ドル以上)の数が日本を超えています。 20年間シンガポールに住んで個人的に納得の数字と思うのは政治が一院制で安定し、かつ決断や実行が速い事、政治家がグローバルな視点に立ち優秀である事、国と金融がタッグを組んで国民に投資などで資産を増やす様々なスキルを紹介している事などがすぐ浮かびます。 そしてランク発表の記事の中に「これらの国(上位ランクにある都市)には共通するDNAがある」という面白い言葉がありました。DNAの3点に「堅固な法制度」「高度な金融インフラ」「グローバルな人材と資本を歓迎する投資移住プログラムがある事」を挙げ、最も裕福な都市トップ10のうち7都市にこのプログラムがあるようです。人口が約500万人と移住に力を入れるシンガポールは勿論ですが、お隣の国のマレーシアもこの制度があるようです。母国語が日本語のみである日本で外国人富裕層が増えるリスクもあるとは思いますが、都市や国を富ます(引いては国民の生活を豊かにする)という政策の重要性を実感します。