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星の国から星の街へ(旧 ヴァン・ノアール)

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2024.09.29
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カテゴリ:本帰国で再発見!
 昨年10月に始まったハマス(パレスチナ自治区ガザ地区を実行支配するイスラム武装勢力)がイスラエルに大規模な無差別攻撃を仕掛けた事で新たに発生した「パレスチナ問題」は最近ではイスラエルのヒズボラ(シーア派イスラム主義組織)への攻撃や最高指導者殺害のニュースが流れ、「池上彰の世界情勢2024」の第4章「情勢が緊迫する中東」を読み返してみました。以下は著書の一部抜粋と個人的な意見です。

 第一次世界大戦中にイギリスがトルコとの戦いに有利になるようにパレスチナ(アラブ)人とユダヤ人の協力を得るため同一の領土を与える事を約束した条約が「パレスチナ問題」の始まりと言われています(イギリスの3枚舌外交)第二次世界大戦後の1948年にイギリスがこの領土の委任統治を終了し「パレスチナ問題」を国連に丸投げしてから今年で76年が経ち、解決の糸口も見つけられず今年になって更に緊迫する状況となっています。



 「池上彰の~」の中ではこの問題が一向に解決しない理由にイスラエル領内にある「エルサレム」がユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地でそれぞれ「嘆きの壁」「聖墳墓教会」「岩のドーム」という神聖な物が存在する事を挙げています。そのためエルサレムはどこの国にも属さないという決め事に反した2017年のトランプ前大統領の「エルサレムをイスラエルの首都として正式に認める」という発言には個人的には「何の意図を持って・・」と驚きました(現在の国際社会では首都と認められていません)。この無思慮な発言が更にパレスチナ問題を悪化させたのは事実で、その後イスラエルの国力と協力したいというアラブ首長国連邦やサウジアラビアなどのアラブ諸国がよりイスラエルに接近していくことを恐れたパレスチナの一連の行動はロシアがNATOに接近するウクライナに脅威を感じたのと似たような構図が読み取れます。

 パレスチナ問題にしても何とも歯がゆいのは「国連」が機能していないという事です。機能しない機関には抜本的な改革が必須なのは明らかです。「五大国一致の原則」を撤廃して「多数決」を採用するとか「五大国」自体を解体して期限付きで効力を発揮する新たな「決議法」を作り出すとか・・話し合いで解決出来ていない現状にはもどかしさを感じます。

 余談ですが、パレスチナ自治区の「ガザ地区」について著書の中に「福岡市より少し広い地におよそ222万人が暮らし、天井の無い監獄と言われている。イスラエルとガザ地区との境界には高さ8mのコンクリート壁と約600mの緩衝地帯があり無許可でイスラエル側に近づく事は出来ない」とあります。ふと村上春樹著「街とその不確かな壁」を思い出しました。

 





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最終更新日  2024.09.29 12:36:52
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