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星の国から星の街へ(旧 ヴァン・ノアール)

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2024.12.16
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  「源氏物語」は世界に誇る文学作品でもそれを書いた「紫式部」の人生については漠然とした知識しかなかった私にとって、ドラマというフィクション性があったとしても「人間・紫式部」を華麗な平安絵巻の世界の中で見せてくれた大河「光る君へ」は珠玉の一作でした。また朝廷を意のままに操ったため後世まで「奢れる人」のイメージを与えられた藤原道長についても人間性が丁寧に描かれ、特に最終回の死が刻々と迫る中、紫式部の読む新たな「物語」に何か救われるような目で聞き入る様子には道長の無垢な心を見た感がありました。そして実際には直接会った事がないと言われる紫式部と清少納言が物語談義を交し、2人が書いた物語が政治までも変えたというセリフに改めて「源氏物語」と「枕草子」の偉大さを思いました。


 ところで「源氏物語」好きが盛り上がる話題の1つに「登場する女性で誰が一番好き?(或いは共感する)」があり、個人的には魅惑的な光源氏に言い寄られながらも、それをうまくかわす事が出来た理性の人「空蝉」が昔から変わらずトップの座にいます。空蝉のモデルは紫式部という説が有力ですが、改めて調べてみると「源氏物語」の中では光源氏が空蝉に思いを寄せたのは17歳の時、空蝉(20歳ぐらい)はその2年前にかなり年上の伊予介と結婚しています。夫の身分の低さや夫への気遣いもあり巧みに光源氏の思いをかわしますが、それから12年経って2人は石山詣の途中ですれ違い光源氏は歌を詠んでいます。

 「空蝉の 身をかへてける 木のもとに なほ人柄の なつかしきかな(あなたは蝉が殻を脱ぐように、衣を脱ぎ捨てて逃げ去ってしまったが、その木の下であなたの事を懐かしく思っています)」

 第27回「宿縁の命」も結婚して越後から京に戻ったまひろ(紫式部)と道長が石山寺で再会を果たした回でした。脚本家の大石静氏も空蝉のモデルは紫式部説を取ったのかと思うとちょっと嬉しい気持ちになります。

 






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最終更新日  2024.12.16 14:25:31
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