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星の国から星の街へ(旧 ヴァン・ノアール)

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2025.02.09
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  先週の月曜日に放送のNhK「映像の世紀バタフライエフェクト 溥儀 財宝と流転の人生」は私にとって新たな溥儀の一面を知る内容でした。

 溥儀の人生と言えば1988年に公開されたイタリア、中国、イギリス、フランスの合作映画「ラスト・エンペラー」で
香港生まれの中国系アメリカ人「ジョン・ローン」が溥儀を演じ、清朝最後の皇帝から日本の関東軍が傀儡国家として作り上げた「満州帝国」の皇帝となり、日本の敗戦によってソ連に拉致、その後中国に引き渡され共産主義の教育を受け北京の一市民として人生を終えるまでが描かれました。3時間という長さを感じさせない歴史に翻弄された主人公の悲劇的な人生という印象を私は受けました。

 それがちょっと変わったのは
​城山三郎著「落日燃ゆ」で、戦後戦争責任者を裁く東京裁判でソ連に拉致されていた溥儀がソ連側の証人として登場し、激しく日本攻撃をしたというのを読んだ時です。勿論映画の中でこのようなシーンはありません。

 「落日燃ゆ」からの抜粋です。「神経質に眉を震わせ、体を小刻みに動かしてしゃべる。ヒステリックに証言台を叩く時もあった。それは実は、溥儀自身がソ連や中国での戦犯裁判に引き出させることにおびえていたためであった」これについては「映像の世紀~」でも裁判中の映像が流れました。

     
​​インペリアル・パテック・フィリップ  溥儀の服の裏に縫い付けられていた乾隆帝の印​​

 そして新たな一面は溥儀による中国王朝の財宝の流出です。番組の冒頭で2023年5月の香港でのオークションに出品された財宝の1つ「フィリップ社のプラチナ製の腕時計」が日本円で約8億円で落札されたという事に始まり、年代ごとに5千年の歴史を持つとも言われる​
中国王朝が蓄えた財宝の数々を溥儀が国や国民のためというより自分の目的のために世界に流出させたという事実が紹介されました。

 流出の始まりは紫禁城を追われた際にイギリス留学の費用に充てるためだったようで、結局それは実現しないまま再度皇帝の地位を得る目的で日本の援助を求めるために絵画などの財宝を日本の実業家に売り、ソ連に拉致された後には中国に戦犯として戻されないようにソ連軍からの脅しもあり、多くの財宝を渡した事へと続きました。「死ぬ事を最も恐れた溥儀。
生き延びるために財宝を使う」とナレーションがありました。複雑な気持ちになりますが、ただ皇帝として紫禁城にいた時には紫禁城を出たいと願い、皇帝の地位を奪われてからは皇帝の立場に執着するという人間の弱さを目の当たりにすると財宝の流出と共に切ない気持ちにもなります。

 番組の最後に溥儀が日本の実業家に売った幻の名画「五馬図鑑」が2012年に日本で発見された事、売却した美術品のうち300点以上が未だ行方不明である事を伝えていました。







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最終更新日  2025.02.10 14:00:33
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