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テーマ:ドラマ大好き(4144)
カテゴリ:本帰国で再発見!
昨日のNHK「あさイチ」は「やさしさ」の特集で、番組内では「やさしさ」を「予防型」と「治療型」の2種類に分けていました。1991年に起こったバブル崩壊以降の「失われた30年」の間に多くの人は人を傷つけたり傷つけられたりする事を恐れ、そうならないような「予防型のやさしさ」を身に付けたのではという事でした。
それに対して「治療型のやさしさ」は相手を傷つける言葉を口にしたとしてもそれは飽くまでも相手との関係を深めるためのものという解釈です。 ![]() そして「治療型のやさしさ」を代表するドラマとして挙げた1つが1996年放送の「ロングバケーション」です。放送から29年経っても未だにいくつかのシーンが鮮やかに蘇りますが、確かに木村拓哉さん演じる「瀬名」の落ち目のモデル「南」を演じた山口智子さんへの傷つける言葉は「そこまで言うかなぁ・・」と思うほどでした。触れられたくない事を言われた時の「地雷を踏む」という言葉がこのドラマで初めて使われたのを「あさイチ」知り、改めて脚本家「北川悦史子」さんの「言葉使いの匠さ」を感じました。 個人的には瀬名が南を傷つけた言葉で一番印象に残っているのは、瀬名が憧れる松たか子さん演じる大学の後輩の涼子ちゃんと南を比較して「涼子ちゃんは誰にも踏み荒らされていない足跡が全くついていない雪道のような子なんだ・・それに比べると(南は)もうめちゃくちゃに踏み荒らされた・・(セリフは確かこんな感じでした)」最初は上手い例えだなぁと思いましたが、徐々にこのドラマを見ている大半の女性が自分も含め南ちゃんと同じような・・と思い辛くなったのを思い出します。それでもやっぱり「治療型」のドラマでその後しっかりと2人の気持ちはもっと近づいて行くことになります。 「やさしさ」は永遠のテーマですが、20年間シンガポールで暮らし一昨年本帰国して昔と比べて日本人が優しくなったなぁという印象があります。嬉しい事ですが「あさイチ」を見て表面的なやさしさもあったのかなぁと思ったりします。時には一時傷つけることになってもより良い関係を築く「治療型やさしさ」をもっと心掛けてもと思うきっかけとなりました。 因みに最強の「治療型ドラマ」は1984-85年の「スクールウオーズ」で「予防型ドラマ」は2022年の「Silent(サイレント)」だそうです。どちらも見ていないので機会が有ったら見てみたいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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