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カテゴリ:ドラマ&映画等など。
ジョニー・デップの27年振りの監督作品という事でも話題を集めた「モディリアーニ!(原題
Modi:Three days on the wing of madness)」を先週の木曜日に見て来ました。 公開前に読んだネットの記事でこの映画が1916年頃のパリを舞台にキャリアを捨てイタリアの故郷に帰ろうとしていたモディリアーニが画商との出会い、画家仲間や恋人の助言によって人生が大きく変わった激動の3日間を描いた作品で、当時モディリアーニのミューズがイギリス人作家・批評家であった「ベアトリス・ヘイスティング 1879-1943」である事を知りました。 ベアトリス役を演じたフランス気鋭の俳優でありプロデューサーの「アントニア・デスプラ」は当時としては珍しい自立した女性を完璧と言われる演技で見せてくれました。長く批評家に認められず切羽詰まっていたモディリアーニが投げ付けた言葉「自分は本当の芸術家で、君はただ芸術について書いているだけだ!」に真っ向から反論する演技は圧巻です。 ![]() 「ベアトリス・へィステイングの肖像」1915年 81x54㎝ ルイス・リッター蔵 映画を見た後でベアトリスの肖像画を見た事があるだろうか?と久々に家にある「モディリアーニ」の画集を見ると1点だけタイトルにベアトリス・ヘイステイングの名前がある作品がありました。第一次世界大戦が勃発した1914年から16年までモディリアーニと恋愛関係にあったベアトリスの肖像画は他に1916年に描かれロンドンの「コートールド・ギャラリー」所蔵の「座る裸婦」もモデルはベアトリスと考えられているようです。作品の数としてはベアトリスと別れた後に新たなミューズとなった「ジャンヌ・エビュテルヌ」に比べるとずっと少ないのは、映画の後半でモディリアーニとベアトリスの最後の激しい口論の後モディリアーニが作品に火をつけたり叩き割って窓から捨ててしまったせいなのかなぁとも思います。 運命の出会いをしたアメリカ人画商「モーリス・ガニャ」を演じた「アル・パチーノ」の演技も秀逸でした。モディリアーニが描く目について「君の絵には命がない」と酷評します。「自分に残っている命よりよっぽど命に満ちている(既に肺結核に冒されています)」と反論するものの「絵よりも彫刻で身を立てる事を勧める」と突き放されてしまいます。その直後の恋人との別れ、作品の破壊から芸術家としての次なるステップの一歩はまっさらな彫刻の石材を見つめるモディリアーニの目の輝きに現れていました。それにしても「命がない」と酷評されながらも独自のスタイルを貫き描き続け、時を経て多くの人達を魅了している事を考えると「批評」が受け取り方によって大きなエネルギーに変わる事を実感します。 ![]() 映画のカタログから。「誰であれ、どこにいようと、この物語の中で自分なりに向き合い、共鳴できる何かを見つけてほしい。ジョニー・デップ」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2026.02.15 11:50:01
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