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カテゴリ:海外リーグ野球
『狭間のインドネシア、今が絶好のチャンス』 今回も佐賀アジアドリームズについてとなります。 前回の記事にて「できれば3~5年以内にプロ野球リーグを創設できる目途をつけたい」と書かせていただきましたが、その理由を書きたいと思います。 まずこちらの記事にて昨季佐賀アジアドリームズでプレーして今季も佐賀アジアドリームズでプレーするリズキー選手は「10年後にインドネシアでプロ野球ができれば良いね」と話していますが、私は10年後では少し遅いのではないかなと感じ、何なら上記で書いたものの諸々を考慮しても5年でも少し遅いかもしれないなと感じています。 その理由としては現在のインドネシアの事情にあります。 まず一番の理由が経済面、インドネシアの経済は2000年以降経済成長率が堅調に推移しており、昨年のGDP成長率は5.5%を記録しており、更に平均年齢は2023年時点では29.9歳と非常に若いのが特徴的で、今後更なる発展を望める国とみなされています。 しかしながらその一方で現在のインドネシアはまだ発展途上の部分を残しており、実際にインドネシアの平均年収は40万円程とされており、首都ジャカルタで管理職の人でも2023年時点でまだ約120万円と日本に比べると低い数字となっています。 また、物価は円安の影響で「東南アジアよりも物価が安い」という報道がされる事もありますが、現状のインドネシアの物価は日本の3分の1~2分の1とされており、まだまだ日本に比べると人件費も物価もかからないのです。 故に先ほど紹介した産経新聞の記事にて「給料の高い選手で平均年収の4~5倍」と掲載されており、できたばかりの新球団でそんな大盤振る舞いができるのかと一見かなり驚く方もおられたかと思いますが、インドネシアの平均年収の4、5倍ですので実は160~200万円程なのです。 つまり今のインドネシアならば人件費もそこまでかからないという利点があります。 更にもう一つの理由として挙げたいのがインドネシア高速鉄道の存在です。 この件に関しては日本といざこざがあったので日本人の方は不快に感じる方もいるかと思いますが、主旨から外れますのでそこは一旦置いておこうと思います^^;。 現在インドネシア高速鉄道は約1年半ぐらいでしょうか?が経ち、始発駅となるハリム駅では徐々に様々な施設が建設されつつあり、何よりハリム駅からバンドンまで1時間弱で移動できるようになった事が大きく、こちらの記事(1、2、3)では開業前の評判とは裏腹にかない評判が良く、好調のようです。 また今後は延伸する計画があり、現状では第二の都市とされる東ジャワ州のスバラヤまで延伸する計画があるとの事です。 ちなみに過去記事にて様々な州の名前を挙げさせたいただきましたが、大体の州に駅が設置されており、バンドンは西ジャワ州の州都であり、開業予定のカラワン駅は日系企業も多くあるとの事で、今後大きな需要がある上に野球にも理解を示してもらいやすいという利点もあるでしょう。 やはり試合を観戦してもらうにはアクセス面は非常に大事であり、将来的にプロ野球リーグを創設するのならばインドネシア高速鉄道からアクセスできる場所に球場を建設していきたいのではないでしょうか。 そして何より大きいのが開業した駅前周辺にまだ空き地が多く、開発が進んでいないとの事にあり、つまり今ならば球場を建設する為の土地の確保もしやすいという利点があるのです。 今回は3~5年以内を目途に計画を立てた方が良いという理由を挙げさせていただきました。 現在インドネシアは経済成長が著しく、ようやくスポーツという娯楽の面にも目を向けられるようになってきましたが、先進国に比べるとまだ給料や物価などは安く、海外企業が進出するのも費用が嵩まないという点も大いにあるでしょう。 この期間内ならばまだそこまで費用自体も嵩まず、将来的に街の中心部となるであろう立地に球場を建設できるチャンスもあります。 ところがリズキー選手の言う10年後だと堅調な経済成長を見せるインドネシアですからかかる費用も急上昇してインドネシア高速鉄道駅前周辺の開発も進んでしまっているでしょう。 実際2020年から2024年の4年間で物価は円安の影響で34%も円安が進行しており、10年後だと恐ろしい程の状況となっているでしょう。 そして球場の建設費ですが、日本の事例ではあるものの現在浜松のドーム球場建設は当初370億円を見込んでいましたが、円安の影響で450億円となりました。 ましてや10年後だと開発も進んでいるであろう状況で物価の上昇なども合わさってかなり厳しくなる事は確実、上記の通り5年でも遅いぐらいだと書いた理由はそこにあります。 だからこそ今のうちに国内で集客や野球の認知を行い、リーグ運営していけるという事を球団のアドバイザーとして入っている各大臣に見せないといけないと思います。 こういった取り組みを行う際にやはり行政の支援は必要、実際MLBは投票で可否が決められるものの税金で球場建設費用がある程度賄われ、マツダスタジアムは公設民営となっています。 しかしながらそれ以上のメリットがあるからこそ公費を出して建設してもらえるのであり(資料を見るとマツダスタジアムは黒字を計上し続けているそうで、ひょっとすると既に建設費用は償還が完了してお釣りが来ている状態かもしれません)、上記のような取り組みがいち早く求められるでしょう。 少し長くなったので分割したいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2025.03.24 00:00:09
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