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2021.08.02
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カテゴリ:すずひ食堂
あの論争を蒸し返したい、

などという気持ちはひとつもないのです。

むしろもう、すっかり忘れてしまっていたのです。










ちょうど1年前くらいのことでしょうか。

ネットを席巻したあの「大騒動」を、

あなたさまは覚えておいででしょうか。

スーパーの惣菜コーナーで、
ある商品を手にとった女性が、
見も知らない高齢の男性に
「母親ならそのくらい自分で作れ」と言って立ち去られ、

パックを手に持ったまま うつむいてしまった、

という あの事件。



 ***************************************



わたしは スーパーで、

「惣菜くらい作れ!」と言われたことはないのだけれど、

見も知らない高齢男性から

「はよ子供作れや〜」と にやにや笑いながら言われたり、

一人産んだなら今度は見も知らない高齢女性から

「もう一人くらい産まなきゃね〜」「ひとりじゃ可哀想よ〜」などと言われたことは

もう数え切れないくらいあるよ、というこの日のお話( )は、

ものすごく大きな反響をいただいて、


私もそうだった! 

そういうことものすごく言われた!と、

同じ気持ちの日記を後日したためてくださった方もいてくださって、



ああ、わたしだけじゃなかったんだ (;_;) と。


長い長い時間を経て、


はじめて救われたような気持ちになったことを思い出します。



ああ、わかってくれる人がいてくれた。 と。




 *************************************



スーパーのお惣菜売り場で、わたしは。

唯一、ときどき買うものがあります。

このスーパーの「黒酢肉団子」のお味が、

わたしはとても好きなのです。












前回の買い出しの日のことです。

その「事件」は起こりました。


よく行くスーパーのお惣菜コーナーで

今週は黒酢肉団子を買おうかな、と手にとったすずひに、

見も知らない高齢の男性が、

何か言いたげな表情で、近づいてきた。



 *************************************



ついにわたしにもこの時が来たか!!!

とっさに身構え、
とっさに頭をフル回転させ、
えっと「母親ならそのくらい自分で作れ!」と言われたら、
こういう時は、
えっと、えっと、なんて言っていい返すんだったっけ!?


そうだ!

それも確か決意表明のようなブログを書いた!! (


「あははは〜 そうですね〜」と 心なく笑ったあと、

「でも、わたし、あなたのお母さんじゃないですから。」

ぴしゃりと、毅然と、相手の目を見て言い放てばいいのだわ!



 *************************************



高齢男性が近づいてくるほんの1〜2秒の間に、

これだけのことを一気に思い巡らせ、

「さあ来い!!」 と。 

すずひはお腹に力を込め、心の準備をしたのです。



 **************************************



近づいて来た高齢男性は。

その痩せた手に。

同じくお惣菜売り場の商品である「焼き餃子」を持っていた。


そして 戦闘態勢で待ち構えているわたしに、

小さな声で、こう訊くのです。



「この餃子のパックは、このままチンしていいやつだろかね?」



 *************************************



なんだ、意地悪言われるんじゃなかったのか。

そうか、このパックが そのままチンできるのか、

それともお皿に出してからラップかけてチン、なのか、

それがわからなかったんだ。




ああ、ごめんなさい、見知らぬおじいちゃん。


「このパックはチンできないと思います。溶けちゃうパックだと思います。」

「お皿に移してラップしてチンするといいですよ。」と、


せいいっぱいに優しく、丁寧に、

そして聞き取りやすいようにゆっくりと、笑顔でお伝えすると、


「そうですか。ありがとう。

   いやあ、歳とるとね、こういうことが分からんのですよ。

 うちのチンもボタンがいっぱいあって、難しくて、ね。」と、

くしゃっと笑うおじいちゃん。


「パックにもいろいろな材質がありますものね。わかりにくいですね。」と笑顔で答えるすずひ。



ああ、おじいちゃん、ごめん。

戦いの準備なんかして、ごめんなさい、と。

心の中で ひた謝りながら。











生活も家電も豊かに便利になる一方で、

その複雑さによって困ることも、
ご高齢なら、きっとたくさんある。

パックにもいろいろな種類があって混乱するけど、
多機能になりすぎた家電(チン)の方だって、
実際にはとてもわかりにくい。

そういうことが苦手になったり、

できていたことができなくなったり、

使いこなせなくなってゆくんだなあ。


わたしだってきっとそうなんだろうなあ。 


いや、今だって、すでにそうだ。



 **************************************



そんなことを考えながら買い物を終え、レジに並ぶと。

レジ列ディスタンスをとったその先に、2人先に 

さっきのおじいちゃんがいました。


今からお支払い、というところでした。


おじいちゃんが「パック焼き餃子」を、

結局買ったのか、買わなかったのかはわからなかったけれど、


見知らぬおじいちゃん、餃子、どうぞ上手にチンできますように (;_;)


おじいちゃん、お支払いも慌てなくて大丈夫よ、

ゆっくり小銭を出してね。

ゆっくりお釣りをお財布に片付けてね。

落っことさないようにね、などと祈るような気持ちで見守っていると・・・


おじいちゃんがズボンのポケットから取り出したのは


茶色い革の小銭入れ(すずひ予想)ではなく


「iphone 12 pro」 で。



「楽天ペイで」 と。



超・スマートな慣れた手つきで、

さくっとキャッシュレスでのお支払いを済ませると、

ちょっと不自由な足を引きずりながら、

小さなマイバッグを下げて、お店を出て行った。



えっ!? おじいちゃん!!


多機能最新メカとか、ふつうに得意!? Σ(゚д゚lll)







【すずひ H 弁当 】肉団子の黒酢あん・ほうれん草のおひたし・だし巻き卵弁当。




 *************************************




1年前。

マツコ・デラックスさんの言ってたことを思い出す。

ポテトサラダの事件に対し、
例の高齢男性側に一定の理解を示す発言をなさっておられたこと。

「もちろんとんでもない話!」と、
男性の心ない発言を一刀両断しつつも、

「高齢の男性が1人暮らしでね、あんまり人との会話もなく、
もともとの性格にも難があるんだろうけど・・・」との憶測を踏まえながら。


マツコさんは、(女性が)そう言われた時に、

「あーすみません。今日は忙しいので、ついつい買っちゃったんですよねー」

くらいの感じで、
コミュニケーションじゃないけど、
そういうふうに済ませてあげてもいいのかなって、と。

そういう目に遭った場合の
「的確な切り返しの例」として挙げておられたこと。


わたしの場合は「責められた」「罵声を浴びせられた」わけではないですから

ちょっと状況は全然違うのだけれど、



ああ、あのおじいちゃんは、美味しそうな焼き餃子を見つけて、


そうか、チンとか本当はどうだって良くて、


ちょっと誰かと喋りたかっただけなのかもしれない。


そこへちょうど喋りかけやすそうな顔したわたしが現れたことでの、


ちょっとした「コミュニケーション」だったのかもしれない。


パックって色々あってわかりにくいよね、ということを 


誰かに「わかってほしかった」のかもしれない。



 *************************************



ご高齢の方とのコミュニケーションって、とても難しいな、と思うのです。

人生を過ごしてきた時代や背景があまりにも違いすぎて、

考え方の違いや会話の内容に、困ってしまう。


いろいろな「ハラスメント」だって、
気をつけて話しているつもりでも、
OK とNG の境界線というのは、
タイミングや関係性によっても全く違うのだろうし、

上司が部下を食事に誘っただけでも「パワハラ」になってしまうことさえ今はあるのだろうし、

今のスタンダードを知ったつもりでいても、
それは日々刻々と目まぐるしく移り変わってゆくでしょう?

けれど人の価値観というのはそんな急に変わることは無理で

「グラデーション」で変わってゆくものだから、

少しずつ変わってゆくものだから、

そこをちゃんと待ってあげたり、

待ってもらったりすることも大切で。


「わかろうとすること」「歩み寄ること」が きっと大切で。



 **********************************




ああ、わたしだけじゃなかったんだ (;_;) と。


ああ、わかってくれる人がいてくれた。 と。


あの日わたしがそう感じて、とても救われたように。


あのおじいちゃんが くしゃっと笑ったのは、

惣菜パックのややこしさを「わかってもらえた」と感じたから、

なのかもしれない。




「わかってもらえた」 の チカラ  (;_;)











相手のことを深くわかろうとしすぎると、

相手が安心しすぎて、

わかってくれ!何でも受け止めてくれ!というように、

「暴徒化」することがあります。


そうなったときにこそは、


「わたしはあなたのお母さんじゃないから」 の出番、なのかもしれませんね。


どんな近い関係性においても、適切な距離感は大切。

全部をわかってあげたり、受け止めてあげることばかりが正しいわけじゃない。



分かり合えないのは、相手の自由。


 「わかってくれるべき」と思わないこと。



「分かり合えないこと」いえ「分かり合わないこと」という自由を互いに尊重できてこそ、


人は、自分以外の誰かと、初めて「分かり合える」のかもしれません。



「わかってもらえた」という気持ちは。


人と人は「本当は分かり合えないもの」であることを 

わかっている人だけが感じることのできる、

ちょっと冷たいような、ものすごくあたたかい・・・・


距離があるからこそ 歩み寄ったことで生まれる、


奇跡の宝もののような感情、なのかもしれません。






                                    おわり






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最終更新日  2021.08.02 12:17:09



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