T.C.UNIONRIVER ~ユニオンリバー社~

第02話-6

・・・ずずずず・・・


「・・?・・・ガンマぁ、またなんか聞こえたよ~?」

「そうですね」


ガンマとメイは深度8の・・上層階とは違い、なにやら研究室のようにも見える通路を進んでいく

壁には相変わらずむき出しになっている所があって、そこからケーブルが垂れているとメイがびくっ!・・といちいち反応していた

ガンマは道を案内しながら、自分の事と「この遺跡の事」を語り出した


「私は・・この世界では「旧文明」と呼ばれる世界の人々に作られました」

「ふぇ?」


遺跡は遙かな昔・・インカとかマヤとかそういった人々に技術を与えた「天の人」が残したらしい。

何でも「旧文明」と呼ばれる超文明の跡が彼らのものらしく、なぜか28世紀過ぎの今頃になって発見され始めた、奇妙なものだ


「・・私は本来、その世界でご主人を待っていたハズなのですが・・目が覚めたら何億年も経っていました」

「寝過ごしちゃったんだ♪・・ボクもよくやるよ~」


どべっ!


「ふぇっ・・だ、大丈夫?・・なんでいきなり転ぶの・・??」

「・・問題ありません、ちょっとめまいが・・」


・・気を取り直して、歩きながらガンマは語る


「今のIFRは身辺のお世話がメインのようですが・・私は違います」

「違う・・?・・ふぇぇっ!?」


しゃっ・・・・


ガンマが立ち止まり、突然背中の二本の剣を抜いたため、メイは思わず叫んでいた


「私達当時のIFRは・・ご主人・・マスター達を守るために存在しています」

「ますたー・・?」

「メイ様、私は起動する前に主人・・いや、文明社会自体に捨てられてしまった者です。・・それでも・・お側に置いてくださいますか?」


メイはきょとん、とした顔をしたが・・すぐにまたにっこり微笑んで


「ふぇ?だって・・ガンマはボクのお友達でしょ?・・それに、危ない時に守ってくれるなら・・」


ガンマは何も言わず、ぺこり・・と礼をした

感謝の意である


「ところでこの剣、何?・・・なんかかっこいー色してるねぇ・・」

「左は炎皇、超重力で圧縮した隕石を数ミクロン単位という作業で削りだして作られた剣・・右は雹星、絶対零度の極寒の地より発見されたレアメタルの剣・・」


メイは頬に汗をたらし、ぱちくりと瞬きをした


「・・す、すごいねー・・(汗)」

「・・・・・」


・・わかっておりませんな、ご主人・・


ガンマは炎皇、雹星を「壱」「弐」と書かれた鞘に収める

彼のしゃべり、剣の名称、そして先ほどからの仕草を見る限り・・どうも「侍」のように見える

メイは少し前に見た時代劇のそれに、彼を重ね合わせていた


・・かっこいー♪・・


「ご主人、ところで先ほど「首」に何かあったと言いましたね?」


ばっ・・と青い顔をして首に手を当てるメイ

何度も何度もさすって確認している


「だ、大丈夫・・夢だったみたいだから♪・・・・」

「・・いや、治ったんですよ。」

「え・・・・???」

「元々旧文明人に対応したシステムですから・・・あの機械が手荒な事をしましたね」


・・青くなるメイ


・・あれ・・ユメじゃなかったんだ・・ボクの身体・・


ガンマはメイがケーブルに刺された後で目を覚ました

息も絶え絶えで死にかけている彼女を放っておいたのは理由がある


・・「果たして彼女は「セプター」になりえるか」


「・・あのシステムは体内にナノマシンを送り込むんです。ですが適応できないと傷口がふさがらずに・・」


・・ぞく、とメイの背筋が震え、目に涙がたまる


「ぼ、ボク・・そんな危ない事されてたの!?」

「ええ、しかも現代人でセプター適正を試されたのはご主人が初ですな」

「ボク実験台ーっ!?」

「ですが生きているのですから、あなたは最強の「力」を手に入れた事になります・・適正は通ったんですよ。」

「ちから・・なにそれ?」

「周囲の無機物質を瞬間的に分解し、自身の細胞組織をも分解・・ナノマシンがそれらを集め一時的に身体を強化状態に置くことのできる能力者」

「ふにゃぁ・・!?」


シュウ以上の早さで説明をくらい、一気に混乱するメイ


「セプターというのは・・まぁ「変身能力者」ですよ。しばらく適合に時間がかかるので今はできませんが・・」

「ぼ、ボクなんかすごいのに変身できるの!?」

「そうですね、まぁそういう事に・・」


ずごぉぉぉん!!


「何奴か!!」

突然進路の天井が崩れ、上から巨大なものが降ってきた

ガンマは素早く双剣を抜き、それに飛びかかっていく

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「・・ってってって・・・ちょっと着地失敗・・っ!?」


ゼファーのモノアイが、飛びかかってくる敵を捉える

・・サイズは小型・・ガーディアンか!?

ロディはとっさの機転でレーザーブレードを発信させ、敵に向けるが・・


・・う゛ん・・・


敵が二つの剣を振るうと、すっ・・とレーザーブレードの形が真っ二つになった


「・・何をぉぅーっ!?」


・・し、真剣でレーザーの波を叩っ斬りやがった!?


ロディは驚愕しつつも条件反射で左腕を操作していた

ゼファーの1.5メートル台の腕が唸りを上げ、敵を殴り飛ばす


・・ずざぁぁ!!・・・と地面を滑る敵・・


「ふぇぇぇっ!!ガンマぁーっ!?」

「心配無用・・この程度ではキズも付きませぬ」

「あん?」


ロディは思わずぱちくり、と目を瞬きした

モニターの奥をずーっと睨んでみる


「メイ!?・・おい、メイか!?」

「ロディ?・・・あ、よく見るとゼファー・・」

「?・・・お知り合いですか?」


立ちこめる粉塵でメイ達からは見えなかったが、それは白いギアだった


「迎えに来たぞ・・で、そいつは何なんだ?」

「うん、ボクの新しいお友達だよ~♪」

「・・彼は・・何者で?」


ガンマはゼファーから降りてきたロディを見て、彼がメイの保護者であることは理解できたが・・その正体まではさすがに分からない


「俺はロディ、こいつの兄貴で・・・まぁ、「社長」だ。」

「社長殿ですか」


ガンマは手をぽん、と打った

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