T.C.UNIONRIVER ~ユニオンリバー社~

第03話-L

『8小隊前へ!目標はあの大型ギアだ!!』


一応階級が一番上のラルフが指揮をとり、量産ギア「SG-7」の集団がライフルを構える


・・瞬間、それはまさに「撃ち方始め」の瞬間・・・


閃光がきらめき、丁度彼らのいた海岸線一帯を飲み込んでいた


「・・8小隊、全滅しました。」

「こンの・・・・おーたわけ共ぉーっ!!!」

『そうは言っても・・生きてるだけマシってことにしてくださいよぅ・・』


ラルフ達パイロットは、泣いて抗議する

・・これではただの「徹底したやられ役」だ。


「・・津波も来るってのに・・戦うからこーいう事になるのよ!!」

「・・戦わないとお仕事にならないような・・」

「せめてパターン変えて負けられないの!?」


パターンを変える・・そういえば、前回もこんなやられ方だったような・・


「たいちょー・・」


レオネも、スカイ・イージスのクルーもみんな、リィズの無茶な指示にため息をついていた


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『・・へっ!たかが拡散レーザーキャノンかよ』


がしゃ!・・と着地するゼファー

デストロイは出てきた直後にそのレーザーを受けたが、お忘れなきよう、この機体にはほとんどの攻撃が無効化されるようになっている。


『ビームどころか実体弾も消し去る・・これぞ「相干渉フィールド」です』


・・ひとり解説するガンマ

『メイ、乗れ!』

「うん!」


メイがその白い羽を開いて、ゼファーの肩に飛び乗る

ロディはゼファーのバーニアを全開までふかし、巨大なギアの真っ正面から迫る!


『ガンマ!デストロイが動くと街が吹っ飛ぶ!・・お前は俺の指示があるまで動くなよ!』

「む・・・了解しました・・」


援護に走り出そうとしたデストロイを静止させ、ガンマは一時的にコクピットの外へ出た


「グゥ・・・」


・・心なしか、残念そうなデストロイのうなり声・・


ゼファーがギアの腕を切り落とした

メイが飛びかかって、機体の右肩を破壊する

加えて同時に、肩から下が崩れ落ちた


ゼファーは左腕の三本のパイルバンカー「アーカム・ストライク」を起動して、ギアの頭に突き立てる

一瞬にして高圧電流を流し込まれた機体は、所々から煙と火の手を上げ、機能を完全に停止した

『・・へっ・・やっぱ他愛もねぇぜ!』

「物足りない物足りない物足りないぃ~!!!」

『お前・・随分好戦的になったな・・(汗)』


だだをこねるようにギアの頭の上でばたばたするメイ

ゼファーは「やれやれ」と両手を左右に開いた


『・・・とりあえず、金ははいんねーけど仕事完了かな?』

「マスター!!」

『なんだ、ネス?』

「ちょっと貸してネスちゃん・・お兄ちゃん!!あと4分で大津波がセルムラントに到達するんだって!!」

『はぁ!?・・・・・津波ィ!?』

「ふぇー!!ロディ、あれあれ!!!」


メイがゼファーのセンサーアイを叩くようにするのが、モニターから見えた

その奥に・・小さくだが、かなり高い波の飛沫が見えてくる


『・・どわぁぁぁ!?どーすんだ!?直撃コースじゃねぇかー!?』

「ふぇぇぇ~!!ギアならともかく波なんて相手にできないよぉ~!!!」

『が、ガンマ!!!お前剣であの波を斬れ!!』

「・・残念ですが、炎皇と雹星ではあの波全てを斬るというのは無理ですな」

「マスター!第一それでは何の解決にもならないでしょ!!」


それからもわたわたと慌てる二人だが・・

ガンマが、コクピットに戻ると静かに言った


『・・・ION DESTROYD CANNON・・・』

『が、ガンマ!?・・お前まさかデストロイドキャノンで・・』


・・波を撃ち砕く気か・・!?


答えは、デストロイ自身が出した

放たれたデストロイドキャノン・・イオン粒子の集合体である、超高エネルギー体の一撃が、大津波の少し手前に落着した


・・瞬間、下から跳ね上げられるようにしてもうひとつの津波が発生する

結果としてはその波が壁に、先に来ていた波を打ち消す形となり・・・・


相殺された大津波は、ただの荒れた海流へと姿を変えた


『・・・状況終了。』

『・・や、やるじゃん、ガンマ・・』


ロディは少し唖然としていた


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数時間後・・

セルムラントでは、祭典が再開されていた


・・結局街に被害はさほど出ていないし、津波もデストロイが消してしまった


デストロイは事が終わった後、静かに地中へ戻っていった


・・どこから来るのかお疲れさん。


ひょっとして時間移動とかしてきているのではないか、とか疑ってしまうロディ


「これだけのギアの残骸・・片づけるのは時間がかかりそうですねぇ・・」

「まぁ・・派手にやっちまったからな(汗)」


ロディはそう言いつつ、涼しい顔をしていた


「はぁ・・・」


海岸で残骸を眺めている二人の後ろを、とぼとぼと歩く少女がいた

ん・・・と振り返るロディ


「お、リィズじゃん」

「あ・・・スタンフォード君。」


リィズはため息をつきながらも振り返り、声の主を確認した


前回の一件からちょっとした知り合いになったのは、やはり無茶苦茶な状況に巻き込まれた者同士だからだろうか?

こーいう呼び方で、二人・・いや、社員一同と隊員一同はそういう関係になっていた


「なんだ、お前も祭り見に来たのか?言ってくれれば案内くらいしたのによ♪」

「・・そーいう気分じゃないのよ・・さっきの戦闘でウチのギア全滅しちゃうし・・」

「?・・・いたのか、お前ら」


決定的な一言を言われ、リィズは自分の頭に10tの重りが乗ったような気分になる


「・・・ううううう・・・・・」

「な、なんだよ!?いきなり泣くな!!!」


リィズはロディの胸に顔をうずめ、突然泣き始めた

ロディは通行人の視線を気にして、赤い顔になる

ネスはもう、さっきからぽかんとしたまま・・


そのあと、何故かロディは彼女のヤケ酒(二人とも未成年)に付き合わされる羽目になったという・・・

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事務所は今日も、あんな大騒ぎがあった後でも平和だった。

暑い陽射しが入り込んできて・・冷房の使えない部屋は温度をとにかく上げまくる


「・・暑いよ~・・・」

「ワイは涼しいくらいやで~」


メイはホントに涼しい顔をしている、水色のは虫類(シード)を睨んだ


「む~・・・・・」

「あ、いや・・しゃーないやんか、メイはん・・ワイはそーゆー生き物なんやし・・」


シードはうかつな言葉がメイを怒らせたと思い、急いで言いつくろうが・・

メイの目は、すでにシードを敵として認識していた


「そ、そない殺生な・・つーか本気で死んでまうっ!!ぎゃぁぁぁぁ~!!!!!」


メイの右腕が床の構造材を吸収し、セプター化した

・・哀れシードは、その強化されたパンチの直撃を受けて事務所の外へ吹き飛んでいってしまった。


「ふ~んだ・・・シードはよくても、ボクは暑いんだからね!!」


メイは本当に強くなっていた

力もそうだが、内面的にも無駄な自信がついてしまったようで(汗)


ともあれ・・この他は何も変わっていない。

四日間死にかけていた事を思えば、元気になってくれた事は嬉しい事なのだろう


・・多分(汗)


テロリストによる首都侵攻は直前で回避され、また街を襲わんとしていた津波も回避され・・・


一方的な首都攻防戦は、幕を閉じた。


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NEXT-EPISORD・・

第04話「銀河を駆ける青春!」





ロディ「たらいま~・・・(リィズからよーやく解放された)」

メイ「む~・・・・・」

ロディ「らんだぁメイ?・・そんなこえー顔してよぉ~」

メイ「む~・・・・!!」

ロディ「おい・・ちょっと?」

メイ「今・・・何時だと思ってるのっ!!!!!!!!」

ロディ「せぷたー化!?・・って待て!!待て待て!!グーで殴るなぁぁ!!!」

メイ「せっかくいい気持ちで寝てたのに!目が覚めちゃったじゃん!!!!ロディのバカーっ!!!!」


ガンマ「(影で見てる)・・・・ご主人・・力の使い方間違ってますよ・・(泣)」






・・第03話・・・終・・・・・


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