2010/01/21(木)10:04
紅白歌合戦のお話(6)~昨年末の第50回「紅白歌合戦」
昨年末の「第60回紅白歌合戦」から、少し時間が経ってしまいましたが、「紅白歌合戦のお話」のラスト・ブログをお届けいたします。
★ 第60回(平成21年)視聴率(前半)37.1%(後半)40,8%
(初出場歌手)
(白組)flumpool「星に願いを」、NYC boys「紅白60回記念NYCスペシャル」、ファンキーモンキー・ベイビーズ「ヒーロー」、レミオメロン「粉雪」、遊助「ひまわり」、嵐「嵐×紅白スペシャルメドレー」(サプライズ出演)矢沢永吉「時間よ止まれ」「コバルトの空」、
(紅組)水樹奈々「深愛」、木村カエラ「バタフライ」、
(1) 先ず、視聴率ですが、(後半に限ってみますと)、第60回は40.8%、
第55回から第60回の視聴率の推移を調べて見ますと、(第55
回)39,3%→(第56回)43.9%→(第57回)39,8%→(第58回)39,6%→(第59回)42,1%、そして、第60回は、上記のように、40,8%、
「紅白」ぼ視聴率が初めて50%を割ったのが、平成12年の第51回、初めて40%を割ったのが、平成16年の第55回の39,3%です。ここ10年の間に、50%台から40%台へと、約10%も視聴率が下落した事になります。昨年の「紅白」は、「第60回」という節目の年であったにも拘わらず、やっと40%を確保するのが精一杯、今年以降の「紅白」は、ますます視聴率低下に拍車が掛かる事が目に見えるようです。
(2) 前々回(第58回)から、統一テーマと致しまして「歌力(うたぢから)」を設定、今年のテーマは、「歌の力∞(無限大)だったようです。
(3) 昨年のレコード業界は[嵐の年]、ジャニーズ系の男性アイドルグループ「嵐」のシングル盤が、オリジナル・コンフィデンス年間シングル・チャートのベスト・テンに4曲、しかも1位~3位を独占(1位「Believe/曇りのち、快晴」、2位「明日の記憶」、3位「マイガール」)しましたが、リュウちゃんのような中高年者にとっては、全く馴染みの無い世界でした。しかも、「紅白」では、デビュー曲を含む4曲のメドレー(紅白スペシャル・メドレー)で、テーマである「歌の力」を感じさせるようなものは微塵も感じられませんでした。
(4) 上記「嵐」の歌唱直後に、矢沢永吉が突然、乗り込んできて、「時間よ止まれ」「コバルトの空」の2曲を歌いましたが、「時間よ止まれ」ので出しで大とチリ、途中で歌詞テロップが消えてしまいました。これは、平成15年の中島みゆきさん以来のハプニングでした。
(5) 前半の中頃に、スペシャル・コーナーと致しまして、「こども紅白歌合戦」がありましたが、既に還暦を過ぎていますリュウちゃんと致しましては、本線出場歌手の歌唱よりも、この企画コーナーのほうが面白かったのです。今後、前半は、「こども紅白」に統一してしまうというような方向もあるのではないか?とも感じました。
(6) 今年歌われた楽曲の中で、事前にリュウちゃんが知っていた曲を挙げてみますと、
(白組)さそり座の女(美川憲一)、望郷じょんがら(細川たかし)、花と蝶(森進一)、凍て鶴(五木ひろし)、マイ・ウェイ(布施明)、ときめきのルンバ(氷川きよし)、まつり(北島三郎)
(紅組)愛のままで、、、(秋元順子)、津軽海峡・冬景色(石川さゆり)、
以上の9曲のみでした。全50曲中、9曲しか知っている曲が無かったという事は、リュウちゃんの樂曲の事前認知率は18%に過ぎなかったという事です。この「楽曲の事前認知率」は、リュウちゃんのような、団塊の世代の入り口に生まれた人の平均的な数値ではないでしょうか?
リュウちゃんの属するアラカン年代は、日本の年代別人口の中で、最多数を占めているのですよ、国民的番組である筈の「紅白」で歌われる曲が、最大多数を占める年代の人間にとって、8割以上が未知の曲というのでは、既に「紅白」は国民的番組ではないという事になりますが、NHKさんは、この事に関しまして、どうお考えなのでしょうか?
ちなみに。上記、「事前に認知していた楽曲」の中で、リュウちゃんが好きな曲は、秋元順子さんの「愛のままで、、、」と、石川さゆりちゃんの「津軽海峡・冬景色」の2曲だけです。これでリュウちゃんに関しましては、今回の「紅白」で、「事前に認知していた好きな楽曲」の割合は、僅か4%にしか過ぎない!という事になります。NHKさん、この衝撃の事実に関しましても如何お考えでしょうか?
(7) 更に、リュウちゃんの年代の人間にとって、楽曲の認知率が高いと考えられます「懐メロ・演歌系」の歌手に付きまして考えて見ます。
先ず、下記に、今回出場した「懐メロ・演歌系」の歌手の今回の歌唱曲・出場回数、歌唱曲の発売年度をズッと挙げて見ました。このブログをお読みになっている皆様は、この一覧を見て、どのような感想をお持ちになるでしょうか?
★ 演歌・懐メロ系の出場歌手(出場回数)歌唱曲(歌唱曲の発売年度)
(白組)北山たけし(5回目)「剣山」(平成21年)、ジェロ(2回目)「海雪」(平成20年)、美川憲一「さそり座の女2009」(昭和47年)、細川たかし(33回目)「望郷じょんがら」(昭和60年)、森進一(42回目)「花と蝶」(昭和43年)、五木ひろし(39回)「凍て鶴」(平成20年)、布施明(25回)「マイウェイ」(外国曲)、氷川きよし(10回目)「ときめきのルンバ」(平成21年)、片島三郎(46回目)「まつり」(昭和59年)
(紅組)伍代夏子(16回目)「忍ぶ雨」(平成2年)、中村美津子(14回目)「河内おとこ節」(平成元年)、天童よしみ(14回目)「花筏」(平成21年?)、坂本冬美(21回目)「また君に恋してる」(平成21年?)、川中美幸(22回目)「ふたり酒」(昭和55年)、水森かおり(7回目)「安芸の宮島」(平成21年)、小林幸子(31回目)「万葉恋歌あぁ、君待つと」(平成21年?)、和田アキ子(33回目)「もう一度ふたりで謡いたい」(昭和61年)、石川さゆり(32回目)「津軽海峡・冬景色」(昭和52年)
本ブログの冒頭で云いましたように、本来であれば、今回で「紅白歌合戦のお話」はラストにしようと思っていたのですが、昨年の第60回「紅白」に関してのお話が思わず長くなってしまいましたので、あと1回、「紅白歌合戦のお話」をさせて頂きます。
そこでは、上記(7)のリュウちゃんの感想と、60回に及んだ「紅白」の再度の回顧及び感想・批判、更に、今後、「紅白」はどうあるべきか?という問題に関しましての、リュウちゃんなりの提案などを書いてみたいと思っています。
長くなり過ぎて恐縮では御座いますが、もう一度だけ「紅白歌合戦のお話」におつき合いをお願致します。