リュウちゃんの懐メロ人生

2014/02/14(金)11:18

佐村河内守のゴーストライター問題(2)~2月6日発売「週刊文春」のスクープ記事(上)

クラシック音楽(15)

 ゴーストライターを暴露した「週刊文春」、まさに渾身のスクープ記事だ! 2月6日、新垣隆氏が衝撃的な「ゴ-ストライター記者会見」を行った同日に、この問題をスクープした「週刊文春」2月13日号が発売されました。スクープ記事のタイトルは「全聾の作曲家はペテン師だった」、記事の執筆者は、ノンフィクションライターの神山典士(こうやま・のりお)氏この文春の記事は、概ね2月6日の新垣隆氏の記者会見の内容とリンクしているのですが、今回のブログでは、記者会見で語られなかったこと、語られたが、曖昧だった点をピックアップして以下に記事を再構成してみたいと思います。 (!)「週刊文春に掲載された佐村河内守の年表★    1963年9月21日:被爆二世として広島で生まれる★    1993年:NHK「山河憧憬」の音楽を担当★    1996年:映画「秋桜」の音楽を担当、新垣隆氏に作曲を依頼★    1999年:ゲーム「鬼武者」の音楽担当、自伝によれば、2月に35歳で全聾になったとされる。★    2001年9月:米紙「TINE」に現代のベートーヴェン」と紹介される。★    2002年1月:身体障害者手帳交付、★    2003年9月:交響曲第1番が完成、★    2007年:講談社から自伝「交響曲第1番」発売★    2008年:9月」交響曲第1番<HIROSHIMA>」、広島で初演、広島市民賞受賞(後に取り消し)★    2009年:義手のヴァイオリニスト。みっくんと出会う、★    2011年:CD「交響曲第1番<HIROSHIMA>」が日本コロムビアから発売、★    2012年:CD「シャコンヌ~佐村河内守管弦楽作品集」、日本コロムビアから発売、★    2013年3月31日」NHKスペシャル「魂の旋律~音を失った作曲家」、放映、★    2013年4月26日:「中居正広の金スマ」、放映、★    2013年6月から、「交響曲第1番<HIROSHIMA>」の全国ツアー開始、★    2014年2月5日、ゴーストライター問題発覚、翌2月6日、新垣隆氏、謝罪記者会見。、 以上の年表を見てみますと、実に用意周到に、「なりすまし」をセルフ・プロデュースしたことが透けて見えますね、やはり佐村河内氏は、詐欺師としては天才的才能の持ち主だったと云えそうです。 (2)、みっくんとの美談の真相~献呈者の問題、2月6日に記者会見では、フィギュアの高橋大輔が使う「ヴァイオリンのためのソナチネ」を献呈された「みっくん」のことは、あまりきちんとした話は出なかったのですが、「週刊文春」では、佐村河内氏とみっくんの交流の実態が以下のような記事になっています。 ★    佐村河内は、5年ほど前にテレビでみっくんの姿を見て、自ら接触してきた。★    その後の二人の関わりは、昨年3月の「Nスペ」と4月の「中居正広の金スマ」で紹介された。★    ところが、この放送の後、(佐村河内から)みっくんの家族宛てに以下のようなメールが届いた。「お宅は私のお陰で娘がテレビに出られたにもかかわらず、私への感謝の気持ちがなさすぎる」★    家族は驚いたが、「いままでお世話になったことは感謝しているけれど、我が家から娘をテレビに出してほしいと頼んだことは一度もない」と返信、★    激怒した佐村河内氏からは、様々な無理難題を突きつけられ、結果的に絶縁状態にされてしまった。★    実は、みっくんの家族と新垣隆氏は、古くからの知り合いだった。ピアノもプロ並みの彼は、みっくんが4歳の頃から彼女のヴァイオリンの発表会などで伴奏を努めていた。★    (佐村河内氏の無理難題に、みっくんの両親は、新垣氏に相談した)、この相談に思い余った新垣氏は、みっくんの家族の前で、「私が悪いんです。佐村河内を増長させてしまった原因は私にあります」と謝罪し、18年間のからくりを語った。 以上が「週刊文春」に書かれた、佐村河内氏~みっくん~新垣隆氏のやりとりです。 佐村河内氏が自ら作曲したと称する楽曲を献呈した人は、明らかな共通点があります。彼が主要作品の献呈として選んだのは、殆どが無名の障害を持つ子供です。これは、ゴーストライター問題が発覚するまでは、大いなる美談として語られましたが、発覚後は、献呈は単なる売名行為であり、献呈した障害児を食い物にした行為だったと云えると思います。 以下の動画は、2008年に放送された「みっくんと浅田真央」の交流を描いたスペシャル番組です。http://www.youtube.com/watch?v=GCQn3IagZzY#t=39みっくんは、高橋大輔だけでなく、浅田真央ちゃんとも交流を持っていたのですね! 今回のブログの最後に、みっくんがソチ・オリンピックで「ヴァイオリンのためのソナチネ」で演技する高橋大輔選手に送った手紙を紹介します。 高橋大輔様 こんにちは、私は義手でヴァイオリンを弾いています。 4歳からやっていて、毎日練習しています。今、中学1年生です。  私は小学5年生の春にソナチネを作曲してもらいました。 作曲者については本当の事を知って、私もとても驚いてショックでした。 だけど、本当の作曲者は幼稚園の頃から発表会やコンクールで 伴奏をしていただいている、とても優しい方だったのです。6年生で全国大会に出たときも伴奏していただきました。  それでもやっぱりショックだけど、ソナチネは大好きなので、 高橋選手がオリンピックでこの曲を使って演技していただくのが、 とても楽しみです。応援しています。 私もヴァイオリン がんばります。高橋選手は、日本時間2月14日に行われた男子フィギュアスケートのショートプログラムで4位になりました。(以下、「佐村河内守のゴーストライター問題(3)~2月6日発売「週刊文春」のスクープ記事(下)」に続きます)  

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