2019/03/25(月)09:45
真冬のトロピカル(5)~「咲くやこの花館」に咲く花(3)
「乾燥地の植物」エリアのサボテン群「サボテンの花」もいっぱい咲いていた!
(前回のブログの続きです) 「熱帯植物エリア」から「乾燥地の植物エリア」に入りました。例によりまして、ここで見た植物を順番に紹介させて頂きます。<奇想天外>京都府立植物園の「観覧温室」でも見ましたが、こちらのほうが「立派」ですね。
<アロイデンドロン・ディコトムム>
原産地はアフリカ南部、ススキノキ科の植物です。館内の説明パネルによれば、この植物は、「アロエから系統的に分離」した植物のようです。
<サンゴアブラギリ>
原産地は熱帯アフリカ、トウダイグサ科の植物です。
<ハナキリン>
マダガスカル原産、トウダイグサ科の植物、トゲがいっぱいあるので、サボテンの一種だと錯覚しますが、サボテンとは違う系統の植物です。これは日本でもポピュラーな植物ですね。
<金鯱>
京都の植物園でもいっぱいあった巨大な球形のサボテンです。こちらの「金鯱」には、小さい花が咲いていました。
<ノトカクタス・ヘルテリー(照姫丸)>
<ブラジリカクタス・バゼルベルギー(セッコウ・雪晃)
<ハクリュウマル(白竜丸)>
原産地はメキシコ北部、
メキシコ原産のサボテンの名前が
「白竜丸」とは!??? 「白竜丸」の学名は「Mammillaria compressa」、サボテンにはいろいろな和名が付けられています。「照姫丸」、「雪晃」、「月宮殿」、「大仏殿」、「幻楽」、「月世界」、「海王丸」、、、、
これらの和名が付けられたのは、二つ「訳」があるようです。一つは日本の作出者による命名、もう一つは、海外原産のサボテンを日本で販売するにあたり、難しい学名そのままでは、親しみが持てないので、親しみが持てるような和名を付けて販売したようです。
<カルメナエ>メキシコ原産のサボテンです。
このサボテンも可愛い花が咲いていた!
ここでサボテン初心者リュウちゃんの「サボテンの疑問」を幾つか挙げてみます(解答はネットから拾いました) <サボテン初心者のリュウちゃんの疑問>(疑問1)サボテンの原産地は?(解答)サボテンの原産地は、数種のアフリカ原産種を除き、99%以上が、南北アメリカ大陸及びガラパゴス諸島のようなアメリカ大陸周辺の島が原産地である。
(疑問2)サボテンの種類はどれくらい?(解答)「原種」だけで1500~2000種、亜種・変種・園芸品種などを加えると、その数は膨大で、「バラ」の品種にも匹敵するようです。
(疑問3)日本への伝搬は何時?(解答)日本には16世紀後半(江戸時代中期?)に南蛮人によって持ち込まれたのが最初のようです。彼らがウチワサボテンの樹液を石鹸(シャボン)のように使い、衣服を洗っていたことから、サボテンは当初「石鹸体(シャボンテイ)」と呼ばれていたようで、これが転じて「シャボテン」と呼ばれるようになりました。この呼称は昭和30年代まで使われていたようです。
(疑問4)全てのサボテンは花が咲くのか?花の咲かないサボテンはあるのか?(解答)はい、サボテンは種子植物なので、すべてのサボテンは花が咲きます。但し、殆どのサボテンは開花期が短く、なかなか開花を観ることが難しいですね。
そうだったのか!すべてのサボテンには
花が咲くのだ!
リュウちゃん、この「当たり前の事実」に大感激!
これは凄いことなのだ!
以下、ネットからお借りした「サボテンの花」を幾つか貼り付けます。
<月下美人>ナデシコ目サボテン科クジャクサボテン属の名花です。夏から秋にかけて一晩だけ花を咲かせます。
<クジャクサボテン>
サボテン科クジャクサボテン属の花です。中南米原産、リュウちゃんも3鉢栽培しています。
以下は名称不明のサボテンの花です。
正に千変万化(花)
百花繚乱!
<リュウゼツランの花>
宮部みゆきの初期の傑作短編ミステリー「サボテンの花」のラストに登場するリュウゼツラン、この植物はサボテン科ではなく、「キジカクシ科」の植物です。数十年かけて成長し、最後に花を咲かせ、枯れてしまいます。不思議な花ですね。
(リュウゼツランの花)
<高山植物室>
ここには、熱帯植物ではなく、寒い北国の植物や高山植物を展示しています。
ここは「温室」ではなく、
「冷室」だ。
<メコノプシス・ベトニキフォリア>
ヒマラヤ山脈に咲く「青いケシ」です。
<クロユリ(黒百合)>
日本の中部地方以北の高山、北海道、千島列島、ロシア、北アメリカに分布しています。別名「エゾクロユリ」、
黒百合といえば、懐メロ大好き人間のリュウちゃんが思い出すのは、昭和28年に公開された松竹映画「君の名は第二部」の主題歌「黒百合の歌」です。
<織井茂子「黒百合の歌」>←ここをクリック (おまけ)実は「君の名は第二部」の主題歌はもう一つあります。これは岡本敦郎と岸恵子によるデュエット曲で、リュウちゃんの「お気に入り」の歌なのです。
岸恵子の歌唱が聴けるのは、
この歌だけなのだ!
<「花のいのちは」(岡本敦郎・岸恵子のデュエット)>←ここをクリック <チングルマ>バラ科ダイコンソウ属の可憐な花です。脚本家の田中澄江さんが昭和55年に上梓した髄質集「花の百名山」で、「黒部五郎岳」を代表する高山植物として紹介しています
<「花の百名山」のウィキペディア>
↑ここをクリック
リュウちゃんは新田次郎の山岳小説「雪のチングルマ」でこの花の名前を知りました。 <アキレア・トメントサ>ヨーロッパ原産のキク科の高山植物です。
<ヘレボルス・フィティドゥス>
ヨーロッパ原産、キンポウゲ科の高山植物です。ヘレボルスとはクリスマスローズのことです。 このクリスマスローズ、葉と花の色が同じだ!
<ザンセツソウ(残雪草)>
ニュージーランド原産、キク科の多年草です。
<エーデルワイス(西洋薄雪草)>ヨーロッパ原産、キク科ウスユキソウ属の多年草です。
「エーデルワイス」といえば、映画「サウンド・オブ・ミュージック」の歌で有名ですね。この映画、リュウちゃんは52年前に70mmの大スクリーンで観て大感激しました。でも、この映画には実際のエーデルワイスの花は出て来ませんでした。
<映画「サウンド・オブ・ミュージック」より「エーデルワイス」)←ここをクリック 以前、女房殿とスイスに行った時、この花を見ようと思ったのですが、残念ながら見ることは叶いませんでした。自生しているエーデルワイスは希少で、スイスでも殆ど見ることが出来ないようです。 「咲くやこの花館」で
初めて見ることが出来、リュウちゃん大感激!でした!
<カカオの木>館内を一周し、ゴールの「フラワーホール」に入りました。
ここに
「実のなったカカオの木」
があった!
「カカオの実」の中には20~60個ほどの「種」が入っており、この「種」がココアとチョコレートの原料となる「カカオ豆」です。 実のなる前には花が咲く「カカオの花」ってどんな花?
以下はネットからお借りした「カカオの花」です。
ありゃ?一房に小さい花が
いっぱいなのだ。
(カカオの花)
上の写真のように、幹から直接咲くいっぱいの花の中で「カカオの実」として結実するのは、たった一つの花だけなのだそうです。花から実になる競争率は100倍以上、物凄い競争社会なのだ!
「カカオ」のウィキペディアの記述で悲しい実態を知りました。カカオ豆の最大の生産国は西アフリカのコートジボアールですが、カカオ豆の国際価格はロンドンとニューヨークの「商品先物市場」が握っていて、常に非常に安い価格に設定されています。なのでカカオ農場で働く農民(児童・奴隷を含む)の賃金は極端に低く、全農民の約60%が「極度の貧困状態」にあるのだそうです。
甘いチョコレートの生産は悲惨な児童奴隷によって支えられている!
華やかなバレンタインデーには、心してチョコレートを贈りましょう!
約3時間に及んだ「咲くやこの花館」を後にして、「鶴見緑地公園」に出ました。
公園の一角に「河津桜」などの「早咲き桜」の植えられている場所がありますので、そちらに行ってみましたが、残念ながら、まだ「蕾固し」でした。
公園の入り口にあるメタセコイア並木の近くのパンジーの寄せ植え
ここだけが野外の
「真冬のトロピカル」なのだ!