剣道家・川添哲夫先生の想い出・6
高知学芸高校の修学旅行のときの想い出です。自分たちの学年では修学旅行は一年生の夏休み中にあり、友人たちと相談して北海道コースにしました。例年は二年生に上がる春休み中でしたが、中学の修学旅行が台風で中止になり、それと合わせて、という事で高知からでは費用の掛かる北海道も、修学旅行の選択コースに入ったのです。あるホテルに宿泊した晩の事。「あんたたちは、剣道の川添の生徒かね?」と聞き覚えの無い男性の声が背後からしました。「川添は自分の大学の後輩でな」。返事をしようとした自分を、友人が腕をつかみ、売店に向かって強く引っ張って行きました。「あの人、すごい傷が見えてた」。「え?」「危ない仕事の人かもしれない」。酔っぱらって顔が真っ赤になった男性は、見たことの無いような崩れた座り方をし、長い間、同級生たちをニコニコと眺め、時折、話し掛けたりしていました。北海道土産を売店で選びながら、何がそんなに嬉しいのか不思議に思っていました。北海道土産の定番 【白い恋人】白い恋人 18枚入 ホワイト【石屋製菓】でも、自分の生徒さんの何人かが教職に付かれた今は、なんとなく分かるような気がするのです。すれた様子の無い高校生を見て、川添先生の大らかさも思い出したのでしょうか。1988年3月24日の上海列車事故の事、いつもはニュースを見ながら心の中で手を合わしていたのですが、今年は、ブログに記す事で偲ばせて頂きました。