御祝儀＆黄色い呪い

風邪ぎみの子１、母のたしなめるのを振りきって、お友達とガーデンピクニックへ。 母＆子２、ワイピオ方面からマノア方面まで、相方の代理も兼ねて、島内を親戚づきあいの御挨拶に駆け回る。 それぞれに盛り上がりを呈している、御祝儀ごとの前祝い。 シーフード各種から、お寿司、揚げ物各種、果ては牛さんの巨大なお肉が、ロティサリーＢＢＱでどど～ん！と、お庭で香ばしく焦げている。 宴会は、果てなく続くよドコまでも。 なんといっても、社交は、顔見せと退け時が肝心。 そうでないと、あっけなく簡単に、食べ過ぎて胃を壊しますからハワイでは。 風邪治りかけの子２、母のたしなめるのをものともせず、マノア方面の、いつものお散歩コースに駆け出していく。 獅子狗も、なんだか嬉しそうに伴走です。 姐やんは、とてもじゃないけど追いつけない。 でも、なんて愛しい緑と静寂。 軽くあたりを巡りながら、草いきれを胸いっぱい深呼吸。 ほぇ～…。 くちぃお腹が、そろりそろりとこなれてく。 快くちょっと疲れて、アナタのためのお夜食用、鮭弁当なんか買って帰途につく。 翌日。 御祝儀本番。 某由緒あるハワイアンチャーチ経由、披露宴会場ハイアットリージェンシー。 一人元気のよい子２、相方シスターに託し、一張羅を着用の上、張り切って代表外交担当です。 子１ケホケホかたい咳。 姐やんなんだか節々ダルい。 熱い杜仲茶をがんがん飲み干して、とにかく喉だけはを潤そう。（←風邪予防） こういうときは、楽ちんの上にも楽ちんを重ねて 日本の偉大な製品、から揚げ粉を利用した鶏の唐揚げ、並びに、おくら＆椎茸を、薄ごろも揚げにしてみるのです。 ほぅ～？生姜醤油フレーバーねぇ？ まったく偉大だ唐揚げ粉。 皆様もれなく御存知のように、ジップロックに粉ごと入れて、具材をシャカシャカ振れば良い。 あと、微熱がちな子１がよろこぶ柚子素麺。 ゆっくり深く息をして、ラヴェンダーの足湯に浸かりながら 摩り下ろした林檎も食べなさい。 寝しなには、蜂蜜とろかしたホットレモネードなどいかがでしょう？ 早よ治れ。 早く治ってこじらすな。 翌日。 下校時間を待ち構え、子等まとめて小児科へ強制連行。 育ち、悪知恵もつき、だまし討ちにかけないと逃走のおそれがあるので、父母はスワット部隊と化す。 盛大にぶ～たれる子１、案の定、気管支炎一歩手前の診断。 チェストコールドになると長引いて厄介なので、やはり強制連行はダブルサムズアップ。（←「両の親指がぐっと上がる」功を奏したと言いたい） その後シロキヤにて、握り寿司やお稲荷さん、おこわや煮物のお弁当を購買。 姐やんは、韓国巻き寿司とお豆腐のジョンと、野菜マンドゥとチャプチェなんか、ささっと手早く選んでみました。 韓国巻き寿司好きだけど、姐やんは相方に 「沢庵だけ抜き取ってよ～」 と、お願いしなければなりません。 嫌いよ沢庵。 まっきっきな上に、無言のまま、何かを主張しているように見える。 嫌いよ沢庵。 姐やんは、沢庵嫌さに故国すら棄てたのだ。 嫌いよ沢庵。 なのに何故、はるばる国外まで私を追ってくる？ 嫌いよ沢庵。 おまいなんか、ただのしなびた大根のなれの果てだろが。 嫌いよ沢庵。 バリバリと、音も煩わしく、高らかに咀嚼されているのが許せない。 白菜のお漬物も駄目だ。 白菜お漬物のが原因で、姐やんは恋の離別さえ、自ら選んだことがある。 姐やんは 「私と白菜のどっちを選ぶのっ？」 と、鬼気迫る形相で、男性に詰め寄るそんな女だ。 糠漬け古漬け粕漬けと来た日には、こうして書いているだけで戦意も喪失。 力も失せて、暗い奈落の底に、幽鬼の手で引き摺り込まれていくようだ。 なのに、あろうことか、お漬物大好きの日系人。 「なんでどうして、よりによって、漬物嫌いの日本女性に当たったのだろう？これは重過ぎるカルマだ。へっ…！（英）」 宿業まで持ち出して、自嘲をも漂わせながら、不満をもらすときがままある。 その面には、目に見えない文字で、はっきりと「大ハズレ」と書いてある。 私より、まっきっきの沢庵や、奈良漬けやべったら漬けや、キムチやらっきょう漬けを選ぶのねぇぇぇぇぇぇ～？ ……… 姐やんは、沢庵に呪われている。 でも。 しば漬け茎昆布は大好きなの。 お弁当に入っていると、かなり嬉しい。 憎い敵（かたき）は、悪辣なまでに黄色い。 と、モンゴロイドで、かなり黄色い私が言う。 嫌いよ沢庵。 おっぺけぺ～！