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カテゴリ:小説
にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村 ![]() 小説ランキング 山本五十六は決着をつける時が近付いている事を嫌でも知らされていた。 あの悪魔が自分の両の脚をだまし取ろうとした事や、実はカミヤマに得体の知れぬ危機が迫る事を、その様子から察していたのだ。 五十六が察した神山の危機の真の中味もまた、自分に係り合いのある事なのだと責任感さえも覚えていた。 それは、全ての時空に通じているサタンと自分とが交わしたもっとまずい契約の事なのだ。騙しの特異な魔は両脚などでは無い、山本の元いた世界の危機に乗じて二重に判子を押させるような騙しのテクニックを弄して山本のみならず、全ての時空間を我が物にしようと言う企てであった。 僧なのである。仏典『大般若経』に描かれてる世界観は紛う事無き認識論の世界だ。仮面を噛む瀬田の画あの悪魔アタカルパ親玉、悪の根源為せる業だったのである。五十六はそれを無意識のうちに想起し、全てこの世界の危機を何とかするためにと祈ったあの日、根源的なその真との間に交わされた契約の為なのである。 (それですべてが分かった・・。あの日あの晩自分が祈った事はこう言う形で報われたんだ・・・) でも神は一体・・、いや若し神と言う存在があると仮定しての事だが、自分が悪魔と契約させられた自分の祈りと世界とを取引するための企てを何故防ごうとはしてくれなかった?仮にそれが神ならば自分が魔によってこの世界、いや時空間を売り渡そうとするはずなど無いと言う事も、全て分かっておられるはず・・。 と、言う事はこの先に待っているものは・・、と考えて五十六は思索をいったん止めた。 そして何故か悟りでも得たかのように安堵した顔つきになると、彼にしては珍しく、ソファーの背もたれに深く寄りかかり、アタカルパの死によって元に復された自分の両脚をしけじけと眺めた。 海軍で鍛えられた山本の背中は、禅僧の背よりもがっちりとして、左右両方へと張り出し、背筋は齢六十を越えた人物とは思えぬしっかりとしたものだ。海軍でしごき抜かれた五十六の背は、半端な鍛えられ方では無かった。下手な悟りなど鼻にさえかけない程な、肝の座り様に加え、敵の弾薬が雨あられと自分に向かって飛んで来る中でも平気で目を開いている事が出来る度胸は、悟りなどと言う生半可なものでは無かった。 『夢十夜』と言う夏目漱石の小品がある。そこに登場する侍が、禅坊主からバカにされながら「お前も武士だろう、武士ならば悟れぬはずがあるまい。さあ悟れいま悟れ・・」、と言われる。侍は現前で自分を小バカにしているこの禅坊主奴を、悟った上で「そっ首」を斬ってやらねばならぬと焦る。焦りはする者の悟りなど訪れはしない。ただ虚しく時計の音だけがチクタクと鳴り、それが自分を急き立てている・・・。さあ悟れ、いま悟れ・・。 漱石ならば、この様なか弱き侍の肝っ玉でも致し方の無い所がある。が、山本五十六にはそんな悟りなど要らぬ、それよりも故無く悟りなどと言いながら、自分を小バカにした咎は、それだけでも「うぬの首」を賭けてもらうに十分な理由になると宣告し、その場でバッサリと「生悟ったやう」なその禅坊主奴の「そっ首」なんか、一言も断らずに無礼討ちで宙へと弾き飛ばしてしまうだろう。 悪魔に限らず如何なる魔でも、即刻退散させてしまえる「一線を超えた所にある人間」の魂が、五十六の本体だ。何時でも死ぬ覚悟は出来ている。 長岡武士の魂は、そうして五十六の内奥にも宿っていた。 「生悟ったやうな」底意地悪しき禅坊主など、この世に生かして置くのは閻魔大王に申し訳が無さ過ぎると言うものだ。覚えたか、半可な禅坊主奴が・・。 五十六の腰にはいま、つい前世まで、腰にた挟んでいた大小に代えて、海軍の短剣が下がっている。五十六の実体は幾百年も長岡の地に暮らした侍なのだ。とっくに悟りを得た上で、さらに今生へと転生し、苦しめる多くの民を救わんとするその強い魂は、まさしく「不退転」と呼ぶにふさわしい。その人生を、幾度も幾度も空海の様に生まれ、生まれ、また生まれ変わっては後生を享くるに何ら躊躇しない心だ。その五十六を、それとは露知らずに誑かそうと近付いて、愚かの極みのその悪僧も、その悪魔も、即刻打ち取られたと言う訳なのだった。五十六の身体はそうした経緯ですでに「神体」とも呼ぶべき身体を得ていたのだ。 今生ではそんな神体の五十六と言う男を、雄大な太平洋が慈しみ、そして大切に培い育んだ。山本五十六は軍神などと言うものでは無かった。それは飽くまでも五十六の今生での形骸とも言うべき姿に過ぎず、真の五十六はそれをはるかに超えた神域にあってこの世界を支えていた。 然しそんな事情を知る者迚あろうはずも無かっただけなのである。 ![]() 軍人の風貌と言うよりは、いやその魂の本質である武士としてのそれさえ、微塵も感じさせることの無い、縫う棒として見える五十六の風貌は、精悍さや雄姿と言った誇らしい姿で誇って見せる必要などは無かったのである。本物と言う一語に尽きた。 「神山先生は何処だい?誰か神山先生を見かけた人はいないか?」 山本は、いまその問題となっている張本人の神山を探してあちこちと足を向けていた。が、山本の古くからの腹心である小沢治三郎中将に尋ねても「いえ、存じません、長官。神山博士に何か御用でしたら、あたくしが言付けておきましょうか?」と答えた。 「あ、いや、良いんだよ、小沢君。ありがとう。でもこの用件は、僕が博士に直に伝えねば分からない事だからね」と、小沢の申し出に礼を言うと、更に神山の姿を求めて米西海岸に停泊中の日米の艦から艦を渡って捜し歩いた。 が、終に神山の姿は無く、また誰一人として神山の姿おw見掛けたと言う者迚無いのは不可解であった。 「よう!イソロクよ。どうした?もう脚の方は大丈夫なのかい?」と向こうからハルゼイが歩いて来た。米機動部隊旗艦『エンタープライズ』の航空甲板上でのことだ。 『エンタープライズ』は、奇跡とも言えるほど、何者かの力が作用したように、幾度もの危機から守られた幸運艦だ。 この「般若事象」と言われる怪異事象の中で、もう誰一人として神やそれに当たる人類を守護してくれている大いなる存在を疑う者は一人もいなかった。みんなは遠慮も躊躇もなくたびたびそのそんっ罪について話し会い、また祈りの真の意味を知って自分本位の願望を祈念するのでは無く、必ず誰かの為また広い意味で世界の為にと祈る様に意識していた。 祈りとは最終的、かつ究極の利他の行いなのである事が、すでにこの世界に生きるほぼ全員の間に広く周知されていたと言っても過言では無かった。 山本の為に命をも投げ出す覚悟で悪魔アタカルパと戦ってくれた命と脚の恩人、ノックス大佐も、そのときハルゼイと一緒に世間話をしながらこの広い航空甲板の上を散歩がてら歩いていた所なのだった。 「お!これは我が英雄殿の御登場か!」 山本はそんな冗談を言いながら、ノックスへの信愛と礼の意味を込めて右の手を差し出し、固く握手を交わした。 「山本提督にはその後、お変わりなくお過ごしですね!安心しましたよ。悪魔祓いは成功しましたね!」 「うん!ノックス大佐。その節は本当にお世話になって、御礼の仕様も無いけれど、大佐の私に対する責務に命を懸けてくれた事を、私はとにかく生涯忘れないと誓うよ。そうだ!これはちょうどよかった!実はノックス大佐、きみに対するせめてもの御礼にこれをお送りしたかったので持ち歩いていたんだよ、こんな所で失敬だけど、これは僕からの感謝の気持ちだよ。是非にも受け取ってもらわないと」 言いながら山本は、内ポケットから、長方形をした青紫色の、やや大きめな箱を取り出してその蓋を開いて見せた。 「これはね、ノックス大佐。我が日本海軍から感謝を示す為に送られる勲章だ。勲二等旭日章と言うんだよ、税にもこれを受けてもらいたいんだ。これにはちゃんと大佐の生涯を通ひて年金も支払われる種のものだから、本当にせめてもの御礼にと考えていたんだよ、さあ!これを僕に掛けさせて欲しいのだが」 山本はそう言うと、ノックス大佐が聖職者らしい謙虚さで、遠慮や辞退をする暇も与えずに、勲二等旭日章をさっと、ノックス大佐の首に掛けてさらに「ノックス大佐、本当にどうも有難う。君の勇気と献身を、僕は決して忘れない」と言葉を添えた。 それにもう一つ、これは恥ずかしいんだがと今度は別の、方形をしたクリームがかった箱を示して、その中味も見せた。 「僕の信仰はクリスチャニティ―ではない分、誠に恥ずかしいんだが、せめてもの気持ちとして、これも・・」と、ノックスに贈るものがあった。 それは、よく磨かれた黒曜石で作られていた。大きさも、色合いも丁度、ノックスが普段使うのに按配の良さそうな十字架であった。 「ノックス大佐。気に入ってくれると良いのだが・・」と山本が少し臆した様な表情でノックスを見ながらこう言うと、ノックスは「山本提督。何をおっしゃいますか。わたくしはこんな栄誉に預かりますのは、生まれて初めてです。提督の御心と思って生涯大切に私の胸に掛けさせていただきます。本当にこんな人生でこんなに誇り高き日を授かりました事を、主、イエスキリストと、山本五十六提督に感謝しつつ・・」と言いながら十字を切ると、それを早速受け取って自らの首から掛けた。黒曜石の黒い光がノックスの胸の上に置かれた。 ノックスはさらに「山本提督の今後に神の祝福を!」と唱えて、その十字架を両手で挟み、手寧に磨き抜かれているその黒曜石の手触りを、心から感じ取っていた。 その内実、敬虔なクリスチャンのウイリアム・ハルゼイも、二人の脇に神妙に控えながら、この二人へと敬礼を送った。 「イソロク!私の部下の為にここまで心を配ってくれて、本当にありがとう!私もこの日を決して忘れる事は無いだろう。ノックス大佐の栄誉に立ち会わせてもらえて、本当に良かったよ!なあ、ノックス大佐」 「はい!ハルゼイ提督。山本提督。お二方からのわたくしになどには、過分にして余りあるきょうのこの光栄に心より御礼申し上げます!」 ノックスは、軍人らしくそう言って、がちっ!と音を立てて両の踵を合わせ、山本とハルゼイに対し、最高の敬礼で応じた。ノックス大佐は艦隊でも最高位の従軍牧師である。大佐は牧師の最高位なのだ。 そのノックス大佐が日米の名提督に恭順の意を表しているその様子は、陽もすでに傾きかけている洋上の日差しの中に映えて、くっきりと鮮やかに航空甲板にいる皆の目に映じていた。 皆は、突然始まったこの栄誉ある儀式を、遠巻きにしながら固唾を飲んで見守りながら、ノックス大佐に合わせた様に総員で敬礼を送っていた。 一通り儀式が済んで、3人の英雄たちが歩き始めると同時に、誰からともなくノックス大佐への賛辞と祝福の声が飛んだ。 甲板に駆け付けて来た一人の軍楽隊員がラッパを片手に現れて、栄誉礼の曲を演奏し始めると、遅れて始まったその演奏に、ハルゼイはじめ山本もノックスも、その場に立ち止まり、敬礼したまま直立してそれを受けた。 流石はアメリカ海軍だな、と山本は思った。何と言っても日本の海軍とは団結の形がが違う。 開かれた雰囲気の、アメリカ海軍の団結が、その場に再現されていた。 演奏が終わるとハルゼイが、謝意を込めて再度敬礼を返すのに合わせてノックスも山本も同じく敬礼に謝意を込めた。 「良い瞬間だったな!ノックス大佐!」 「はい!ハルゼイ閣下、山本閣下。」 にっこりと笑顔と笑顔を見合わせながら、3人はゆっくりと歩き出す。まだ賛辞の声が続く中を見送られるが如くにして3人は甲板から艦内への通路に入った。 最後にノックスが降り返って、その場のみんなに大きく手を振った。 「そうそう、イソロク。カミヤマを捜しているんだって?」 「うん。日本艦隊には姿が無いから、こっちにお邪魔をして探させてもらっていた所だったんだよ。神山さんには僕から直に伝える事があったもので、勝手だが・・」 「いやあ、何。そんな事はちっとも構わんさ。同盟国同志、そして今やおなじ国連艦隊だ。いつでも好きに行き来してくれ。カミヤマなら俺はさっきなあ、あれは確か誰かと一緒だったんだ。呼び止めて話でもしようかと思っているうち角を曲がってどっかへ行ってしまってねえ、声を掛けそびれてしまったんだ、何時ころだったかなあ、あれは・・?多分、2時前位だったはずだなあ・・、うん、その頃だったよ。神山がこっちへ遊びに来ているのなら、俺にも一声かけてもらいたかったよ。この怪事象に関連したその後の詳細も聞きたかったしなあ」 「そうか!神山博士はこっちへ来てるんだね?!ああ、それを聞いたら安心したよ。有難うハルゼイ!それを報せて貰えれば、あとは焦らなくっとも良いんだ。僕も神山先生に、何か変事が起こってやしないかと、心配をしていた所だったからねえ」 「心配、と言うと?何かあるのか?カミヤマに」 「うん。この前の悪魔、アタカルパの騒ぎの前からなんだけど、神山博士の仇敵って言う人物が現れてね、それが未来から転生してきた男で、然しにも拘らず、神山さんとは前世に因縁があって、なんと・・、これは、ここだけの話にして欲しいんだが神山さん、ああ見えて、若い頃はやんちゃだったんだそうだ。で、その男を前世で殺した、と言うか、神山さんとの喧嘩の怪我が元で死んでしまったと言うんだなあ・・。その男、それで随分遠い未来に転生をしたと思ったら、神山さんとの決着が付けたいからと、再度逆に転生をして来た。余程の意地が、あったんだろうねえ、恐ろしい話だよ。時間を逆に遡り、遠い未来から、その姿かたちをたもったまんまで、能力と未来の進んだ知識も一緒に持って、こっちへと生まれ変わったと言うんだなあ・・。どうも神山先生の命を狙って、なぶり殺しにする気らしい。この間の私のあの悪魔との事件とも関係しているらしくってねえ、実は以前、僕が軍縮条約の締結のため、英米との戦争を是非とも防ぎたいばかりに、僕は或る晩、誰彼構わずにとにかく祈った事があったんだ。その祈りが事故のための祈りにすり替えられてしまったんだ。悪魔にも通じてしまい、結果それが利用され、騙されて契約させられ、この前みたいな事件に発展してしまったんだ。その僕の祈りに乗じる形でその男も魔の力を使い、時間を逆に遡って、こっちの世界へと転生してきた、と神山さんはそのいきさつを僕に話してくれたんだよ。そんな神山さんにいま、危険が迫っているとしたらと思うとねえ、気が気では無いだろう?」 「ああ、全くだ。でも案外な事もあるんだなあ。あのいつも紳士然として穏やかなカミヤマが、そんな時期もあっただなんて俺にはとても、信じがたい事だよ。喧嘩好きだったら俺と似たようなもんだったんだなあ。若い頃に俺と会っていたら喧嘩になっていた、と言う事なのかなあ?」 「あははは!ハルゼイ!それは無いだろうさ。その相手とはずいぶん過去からの因果関係があった上での話だと言うからねえ。ともかくこの艦の何処かには、必ず神山博士がいると知れたら、後はどっかで行き会うだろうし。誰かと一緒だったって言うのが気にはなるけど、まさかねえ!この艦にまでそんな男がやって来るとは思えん」 「ああ、そりゃそうだろう。一緒にいた人物は誰か日本海軍の将官だと思うよ。多分オザワあたりとこっちに用でも出来たのだと思うんだが」 端でさっきから、その二人の話を聞いていたノックス大佐には然しその話が気掛かりだった。 悪魔はどんな手でも使って、神や人を誑かし、悪の力でこの世界の全てを支配したがる存在なのだと言う事を、牧師と言う立場でノックスは、身に沁みて知っている。そこで終に、ノックスは、これを聞捨てる訳には行かないと、話に加わった。 「失礼ですが、山本提督。神山博士が確かに日本海軍のどなたかと御一緒に、本艦をお尋ねになっていらっしゃると言う確証は無いのでしょう?」 ここは山本が答えるべき所だが、そこにハルゼイが「だが、確かだよノックス。だって俺がちらと見た時一緒だった人は、確かに日本海軍の士官の制服を着た人物だったよ。俺がそれを見間違う筈がない。だから俺は、その人物をおそらくオザワあたりだと思っていたんだ。黙っていてもその内に、用件を済ませたら俺たちの所へやってくるつもりには違いないさ。だから、ともかく喉も渇いたし、コーヒーでも飲みに二人共、いまから俺のデッキへ来いよ。序でだから、ホットドッグもつくらせようか?」 ハルゼイは存外、呑気に構えてそんな食い気の話を始めた。が、ノックス大佐にだけは殊の外その話が気に掛かるのだった。 だが、例え幾ら彼が念じても、ノックスにはシヴァ神やヤマ神と違い、思念のやり取をした経験は一度も無かった。それでも神山の思念に届けとノックスは、みんなが心配している事と、すぐにもハルゼイ提督のデッキへ顔を出してくれる様に、この2つに絞って神山に向け、強く思念を送った。 山本もハルゼイのデッキに行ったら電話を借りて日本艦隊の『大和』へ繋ぎ、小沢治三郎の存在を確認してみる気持ちになった。 神山と仲の良い将官は、矢張り自分たち二人を除けば共に長く旅を共にして来た小沢治三郎か他には考えられない事だった。宇垣では性格が気真面目過ぎるし、出会ってからの日数も浅い。神山と宇垣が、二人でこの艦にやって来るとは考えにくかった。 「小沢君の消息さえ確認が出来れば良いから」と、山本はハルゼイのデッキで、電話を貸してほしい旨をハルゼイに伝えた。 (続く) にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2025/10/11 12:49:31 AM
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