諸々の改革は、チームワークと具体化で案外早く出来ちゃうのにと思う話し。
にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村政治ランキング この国の改革と言われたものを思い浮かぶままに並記してみれば、古くは橋本内閣の試みた一連の、言わば「行政改革シリーズ」の中で、省庁とそこに所属する国家公務員に関わる制度の改革に加え、行財政改革、政治改革の範疇内では選挙制度改革、いまも常に言われている「お金のかからない選挙制度と政治の実現」農政改革、自衛隊の待遇改善などだろう。 また、近年のものでは、例えば印鑑の廃止や、マイナンバーカードの普及促進と、その使い方に関する改革といった、電子情報システムの仕様の改良と、使い方の改革だろう。 上記の改革や改善計画のうちでそれが実現した、若しくは出来たと言えるものは、古くから言われている改革よりも、比較的近年に行われたものから、以下のものを挙げられるだろう。 つまり、決して未だそれが、成功したとは言えないまでも、なんとか事実の上からはそれが実現されたと言えるものの事である。 印鑑の廃止、マイナンバーカードの普及、電算機器の有効利用と電子情報の管理に関しては、これらを新たなシステムの構築によってやや進歩させた事は、事実だと思われる。 上記の改革のうちで、事実上、実現したところと、残された問題点を挙げれば、 1・印鑑廃止については、省庁の業務の上ではどうか知るところでは無いが、我々の実際日常では未 だ、印鑑が必要な場合と、タブレットその他による電子サインのみで良いものとの二つになったか ら、却って話がややこしくなった。 今後は、どういう形であれ本人のサインのみでよく、印鑑は全面廃止と言う事にしなければ、大 変困惑せざるを得ない。 一般生活の上では特に印鑑と電子でのサインとの双方を想定しなければならない事が多いのだ。 文句ばかりが長くなってしまい恐縮だ。 今後、デジタル庁が本当に印鑑の廃止を促進させたいと言うのなら、印鑑の製造自体を全面的に 差し止めるとか、印鑑の使用を全面禁止にするよう、政令でも発してくれなければ市民生活では相 も変わらず、後生大事に印鑑を持ち歩かなければならない。 デジタル庁と言う、れっきとした省庁が大臣の肝いりでこれを始めた事なのだから、責任を持って この様な混乱と不便とを解決しなければ、改革は未だ中途で止まったままであると言わざるを得な い。 改革としてこれを受け止めれば、誠に中途半端な結果のままにその後の状況が放置されている状況 だ。 完全にこれを為遂げようとすれば、ハンコ業者が困るとか、その他にも想定される事象を、前以て よく考えて実行してくれなければ、改革と言っても却って上述の様な不便が生じるのだ。 結果、印鑑は未だに蹴る事無く日常に必須なもののひとつとなったままだ。 2・マイナンバーカードは八割以上の普及率に達したと言う。 一方でその用い方は、システムの問題から無理、若しくはこれ自体が危険だとの懐疑から、 これを利用する側としては、その利用可能な範囲は非常に狭い範囲に留まると言わざるを得ない だろう。 個人的に言えば、健康保険証は登録済だが、出来得れば定期券や、運転免許証をはじめとした各種の 免許、取得済みの資格の記録や学歴学位等も、必要に応じて証明できる仕組みもあって良いのでは無 かろうかうか?これを可能にすれば、いま問題になっている学歴詐称などの虚偽申告も無くなるだろ うからだ。 また、いまから直ぐにも出来そうなものを挙げれば、例えば公立の図書館カードの機能を持たせたり 公共の施設利用の予約などにも、これが使えれば尚良い気もするが、これは欲張りと言う物か? 3・中選挙区制から小選挙区制への転換 結果にはいくつかの疑義が挙げられているものの、この制度は事実としてよく実現し機能させる事 が出来たと言える制度改革と言えるだろう。 4・公務員制度改革 公務員の数を減らすと言うが、省庁には様々な嘱託職員、非常勤職員がある。 その多くは、公務員が定年後も数年間ほど延長して勤務できる制度として機能している様だ。 事実上は正規の公務員数が減少したが、上記の様な非常勤職員や嘱託職員が増えたので、公務員の 人数を減らすことに成功したとは言いきれない。 これ以外の、もっと古くから続いているだろう諸改革は、未だ実現されていないか、手付かずの状態、若しくは進捗具合が全く不明になっていると言って良いだろう。 次に私から見て、未だ全く実現されていないと思うものについて挙げて行く。 その理由を考えれば、例えば政治改革と言う、ただでさえ壮大に過ぎる制度改革の計画それ自体が、改革の中味や、その改革すべきもののカテゴライズさえ判然とされないのは、漠然とした概念の上からのみ言い出されたために、問題点が具体化されず、これが把握しにくいか、把握出来ないままになっているからだろう。 問題点を明確化しなければ改革自体進められず、この種の改革は、だから概念の上でのみの思索に止まっているものと推測する。農政改革もそうだろう。計画自体が曖昧模糊として、農家を混乱させているに過ぎないのではなかろうか? その結果は今回の米価が倍になると言う騒ぎの様に一般の国民全体にまで波及するのである。主食の高騰はその国家や政治体制そのものの崩壊にまで及ぶ事があった。漠然としたイメージだけで為される無策を称して改革と言うのならば、それには抜本的な見直しが必要な事を示してはいないか? 印鑑の廃止やマイナンバーカードの改革に見えるように、それ自体は実現されたものの、未だに諸問題の多さから行き詰まってしまう様なものについては、各省庁において、その後の申し送りをきちんとする事や、責任分担を明確化するなどの基本的なところから見直せば良いだけなのにと思うのだが・・。 計画自体が広範囲にわたる改革の場合や、漠然たる概念的に止まるだけで、未だにまとまりが付いていないものについては、その問題点の分解や具体化を急がないと、いつになってもそれは実現されないだろう。 また、改革の計画やその中味、仕事の手順を明確化するなどの作業は、概念の上だけで出来るものでは無い。 だが、例えばそれを具体的に図表に表す様な簡単な事で解決できる場合がある。 思うにこれは、理数系の公務員が足りないために来る問題なのではないだろうか? 問題点や作業行程をメカニカルに把握して、その作業を効率化させれば、事は案外と簡単だった、と言うものも恐らく少なくは無いのだろうと思う。 折角中途まで行き掛けて止まっているこれらの諸改革を、出来るところから整理整頓したり再考したりして、早くやり直して欲しいとは思うのだが・・。 決して「出来ない理由探し」や「~が無いから~が出来ない論」は止めた方が良いと思う。にほんブログ村にほんブログ村