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2010.01.04
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カテゴリ:高校サッカー
夏の全国高校総体(インターハイ)で初優勝、悲願の全国制覇を達成したタイガー軍団。
選手権前もほぼ全メディアにおいて優勝候補筆頭とされていた。
だが、夢の夏冬連覇は初戦で早くも潰えてしまった・・・。
前回大会3回戦で下した香川西にまさかの敗退。
香川西は前回も初戦でインハイ優勝の市立船橋を下しており、
2年連続でインハイ王者を倒したことになる。
組み合わせ抽選で初戦の相手が群馬代表と決まった瞬間から初戦に全てを賭け、
リベンジに燃え、J2徳島の元監督をコーチとして迎えるなど、
入念な準備をしてきた香川西。
一方、U17W杯に小島が選出された関係で(実質それ以前から決まっていたが)、
県予選はスーパーシード、準決勝からの登場となった前橋育英。
夏が終わり、もう一度チームを鍛え直す時期に実戦経験が明らかに不足していたと言っては言い訳になるが、
選手権前の真剣勝負の場は実質県予選準決勝の前商戦1試合しかなかった。
選手権初戦ではもちろん初戦の緊張感、優勝候補筆頭としての周囲からのプレッシャー等もあるだろうが、何か動きがチグハグだった。
この大会でも注目されていたU17W杯日本代表のMF小島、インハイ得点王でU18日本代表候補でもあるFW西澤を始め、
多数の代表候補を揃える全国トップレベルの前橋育英と、
クラブユース出身者もいるとはいえ、大半は普通の高校生チームの香川西。
個々の能力においてはリーガ・エスパニョーラとJFL、もしくは地域リーグぐらいの差はあったかもしれない。
しかし連携力、チームプレーが大きな役割を占めるサッカー。
今大会終了後の日本高校選抜でも監督を務めることが決定している、
香川西・大浦監督の素晴らしい指導力、分析力による徹底されたカウンター戦術が見事にハマり、
個々の能力では大きく上回る育英のミス、焦りを誘って見事金星を挙げた香川西。
育英イレブンは夏を制したことで自信を得たことは確かであるが、
MF小島の試合後のインタビューにもあるように、それが過信に変わっていたとしたら、
育英を十分に研究してきた香川西に負けることも想定の範囲内であったのかもしれない。
育英は今期の県大会を除く高校相手の公式戦では、プリンスリーグと日程が重なり主力の出場していなかった関東大会を除けば、プリンスリーグで引き分けた矢板中央戦以外は9勝0敗1分けという素晴らしい成績を残した。
今期は唯一の一敗が選手権初戦という、皮肉な結果になってしまった・・・。
初戦の、しかも前半に全てを賭けてきた香川西。
後半は育英の猛攻撃に防戦一方であり、なんとか勝利した試合後は燃え尽き、
3回戦の山梨学院戦ではほぼ何も出来ずに敗退した事実。
育英は連戦を想定していたとはいえ、力関係も考慮すると決して負けてはいけない相手であったことは確かである。
今期はインハイ優勝で取材攻勢も一層凄まじいものになり、選手権予選展望号では育英の主力選手達が表紙を飾るなど、多くのメディアで育英特集が組まれた。
もちろん、夏の優勝で確固たる自信が生まれ、満足してしまったというわけではないだろう。
が、対高校勢無敗ということもあり、リードされてもまさかこの相手に負けるわけがないというような過信がどこかに生じてしまったこともこともまた否めない事実であるのかもしれない。
試合は負けてしまったが、途中出場のU17日本代表候補のFW小牟田が反撃の狼煙を上げるゴールを挙げたほか、再三得点に絡むプレーや、3、4人に囲まれても簡単にかわすプレーなど、
才能の片鱗を見せ付け、来季に期待を抱かせるパフォーマンスを披露してくれたことは、
まさに敗戦の中における一筋の光明であった。
同じく途中出場のMF湯川(U16NTC)についても同様である。
タイガー軍団新チームは新人戦等を経て、プリンスリーグは2部からのスタートとなる。
来季も素晴らしい人材が揃い、インハイV2も決して夢ではない。
まずはプリンス2部をダントツで制し、早々に1部復帰を決め、総体、高円宮杯、選手権でも良い成績を収めて欲しいものである。





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Last updated  2010.01.05 13:34:44
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