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テーマ:アニメあれこれ(26926)
カテゴリ:日々の暮らし
「まとめて記事かこうと思ってる」確かそんな話をしてたんだけど。結局、今期「Another」1本に振り回され? 書けずに終わってしまうアニメ、「あの夏で待ってる」 あの夏で待ってる posted by (C)たがめ48 霧島海人(きりしまかいと) 高校1年生。両親は亡くなって、古い一軒家に姉の七海と二人で暮らしている。8mmカメラの撮影が趣味。 ある夜、海人が夜景を撮っていると、突然、空が光り、不思議な物体を目撃する。すると、閃光と衝撃が走り、海人は吹き飛ばされて重傷を負い湖へと落下。と、その時、自分の手をつかむ女性を目撃する。 目を覚ました場所は、自室。普段と変わりない生活。姉の七海がボリビアへ長期出張すること、学校の3年生のクラスへ赤い髪の美少女・貴月イチカが転入してきたことを除いては。 友人の石垣はイチカを自主映画制作に誘う。あっさりOKが。柑菜と美桜、山乃檸檬も仲間に加わる。 ひょんないきさつ?から、イチカは霧島家に下宿することになる。海人とイチカの同居生活が始まる..... というのが、物語の始まりなんだけど、今日のお話は私の話。今も思い出す「あの夏」の話。 私が結婚する前の年の話だから、この物語よりも前の話だということを始めに話しておきます。私も第1話みてビックリしたんだから。写真は「かいと」じゃなくて、おなじみ沖縄の「海人(うみんちゅ)」Tシャツ。夏がくるたび、というか、この文字を見るたびに思い出していたひとりの少年がいました。 あの夏の日、ある金曜日の夜、私は馬ともだちの男性3人と居酒屋で飲んでいました。3人とも取引先の会社の社員なんだけど、競馬場でバッタリ会ったりして仲良し。今日は私は出先から直帰ってことで少し早い時間から飲み始めて、翌日の競馬の予想なんかみんなでしてました。 K君は今夜は飲み過ぎだな。さっきからわけわかんないこと言ってる。馬券も3-7の一点張り。そう、娘の名前が「七海(ななみ)」なもんだから、何かというと3-7。それでどんだけ外したか(笑) 4人の中で子供がいるのはK君だけ、かわいいんだろうな、酔うと自慢ばかりだわ。お姉ちゃんが七海ちゃん、幼稚園。下の子はカイ君。「海人(かいと)君」という男の子で3歳。さんざん聞かされたものだから、すっかり覚えてしまったわ。 子供の命名は沖縄の海から。よく沖縄に潜りに行っていたK君らしい名前だな。「いい名前だろう」ってそれもまた自慢の種。結婚してからは、経済的なこともあって、沖縄にも行けてなかったらしいけど、カイ君も大きくなったし、家族で行くんだ。とか言ってた。え? 明日から? 明日から休暇を取って沖縄に行くのだそう。知らなかったわ。飲んでる場合じゃないでしょ。だいぶ酔いもまわってるみたいだし、みんな今夜は早めにきりあげようってことになって21時頃におひらき。K君の家は歩いて10分くらい。近いこともあって調子にのって飲んだかな。私たち3人は電車。私は2回のりかえだぞ。 「じゃあ、また」「お疲れ様、沖縄たのしんでね。お土産よろしく」ヨロヨロあるくK君を見て、「大丈夫かな、俺、送っていこうか」ってひとりが言ったんだけど、私は、「大丈夫でしょ。近いんだから、転がったって帰れるわ」 事故のことを知ったのは月曜日の朝でした。会社に行くと電話があって、K君が交通事故で大けがしたらしいということ。金曜日の夜だと。酔って道を歩いていてヨロヨロっとしたところに車が。救急車で病院に運ばれたが、肋骨を7本折ったとか。折れた骨が肺を傷つけて危険な状態だったと。 あの時、家まで送って行っていれば.....私は後悔した。「転がったって帰れる」いつものほんのジョークのつもりだった。こんなことになるなんて。容体が落ち着くのを待って、3人でお見舞いに行った。K君は私たちと飲んでいたことを誰にも話していなかった。ひとりで飲んだ。酔っぱらって覚えていない、と。 「みなさんは何も悪くないですよ。それよりご心配かけてすみません」一緒に飲んでいたことを話すと奥さんはそう言ってくれた。順調に回復しているみたいだし、ちょっと安心して帰ろうとすると、カイ君が突然泣き出した。「パパ、海に連れて行ってくれるって言ったのに」 その後、K君は会社に復帰した。冬に会った時は、骨が金属にかわってしまった胸は少し寒いと痛むと言っていた。ダイビングは無理かなとも。「じゃあ沖縄の海には...」と言う私に、「大丈夫だよ。今度の夏には、泳ぐのは無理でも潮干狩りくらいなら」そう言ってK君は笑った。 次の年、私は結婚して退社。それっきりK君たちにも会っていない。数年は「海人」の文字を見るたび思い出していたが、ここしばらくは忘れていた。「あの夏で待ってる」を見て、同じ名前の主人公、姉弟。カイ君の泣き顔を思い出した。アニメ記事を作ろうとしたけど、あの夏のことばかり思い出された。忘れないように書きとめておこう。そんな気持ちになった。 その後、カイ君は沖縄の海に連れて行ってもらっただろうか。あの夏のあの日、海に行く用意をして、パパの帰りを待っていたことだろう。3歳だったカイ君、今年は高校を卒業するはず。どんな青年になっただろう。 あの夏の日。取り戻すことはできないけれど、素敵な夏を、後悔しない青春を過ごしてほしいと心から思う。 遠い夏の日を思い出させてくれたアニメ「あの夏で待ってる」も最終回を迎えます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.03.26 19:01:53
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